Abstract

本研究の目的はA 病院で勤務する認定看護師の相談能力が発達する段階と能力を発達させるための方策を明らかにすることである.A 病院に勤務する認定看護師更新審査を経験した認定看護師9 名を対象に,フォーカス・グループ・インタビューによりデータ収集し分析した.認定看護師の相談能力は4 段階にわたって発達していることが明らかになり,相談活動の実践を可能にしている能力を【自分の持つ知識や技術を惜しみなく提供する思いを持ち,手探りながら地道に相談にチャレンジする能力】【相談対象と現場の理解に基づき,自立を目指して一緒に考えながら,専門知識と技術を駆使する能力】【周りの人と協働する関係性を築き,問題の本質に迫って目標を定め,人を巻き込んで解決に向ける能力】【部署を超えた周囲との信頼関係を前提に,ポジションパワーを活用し,未知の領域に踏み込み,組織的な課題の解決に向けチャレンジする能力】と命名した.また,能力を発達させるための方策として,『姿勢』『努力』『学び』というテーマで13 個の重要カテゴリーが抽出でき,加えて,役職と活動形態は相談能力の発達に影響する要因であることが明らかになった.認定看護師専門分野にかかわらず,相談能力には質的に異なる4 つの発達段階がある可能性が示された.各発達段階で示された能力は,自身の努力と管理者支援の方向性を考える参考になると考える.departmental bulletin pape

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