広島大学(Hiroshima University)博士(教育学)Doctor of Philosophy in Educationdoctora

Kusaka, Satoshi

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博士(教育学)Doctor of Philosophy in Education広島大

Hiroshima University Institutional Repository

（様式８） (Attached Form 8) 論文審査の要旨 Summary of Dissertation Review 博士の専攻分野の名称  Degree 博 士 （教育学）  氏名 Author 日下 智志 学位授与の要件 学位規則第４条第○1 ・２項該当  論 文 題 目 Title of Dissertation Research on Sociocultural Aspect of Mathematics Curriculum Development: A Case of Mozambique National Curriculum 論文審査担当者 Dissertation Committee Members 主  査 Committee Chair 教授 馬場卓也 印 Seal 審査委員 Committee Member  教授 清水欽也  審査委員 Committee Member  准教授 中矢礼美  審査委員 Committee Member  Ex-Deputy Director, Cheah Ui Hock (SEAMEO-RECSAM)  審査委員 Committee Member  Senior Programme Coordinator, Marcos Cherinda (UNESCO, Mozambique)  〔論文審査の要旨〕Summary of Dissertation Review 本研究は、数学カリキュラムにおいて社会文化的側面を包括的に見る枠組みを提案した。なお、Cheah Ui Hock氏は、東南アジア文部大臣機構（SEAMEO）理数科教育センター（RECSAM）の数学教育専門官として活躍した。Marcos Cherinda氏はモザンビークの Universidade Pedagógica de Moçambique（モザンビーク教育大学）教授職の後、UNESCOに転職している。 本研究は全 6章で構成されている。第一章において研究の背景と目的を述べた。本研究は「数学カリキュラムの社会文化的側面を包括的にとらえる枠組みと分析方法の開発」を目的とした。第二章では、先行研究のレビューを行い、カリキュラム開発と政策借用の関係、1980 年代以降社会文化的側面に関する研究をメタ分析して 4つの成分（社会的公正、言語、民族数学、グローバリゼーション）を明らかにし、社会文化的側面をとらえる枠組みとして定位した。第三章では、その枠組みを用いて、大構造、中構造、小構造ごとのカリキュラム（成果）、開発の過程（過程）の分析方法を提案した。第四章では、モザンビーク数学カリキュラムを事例に、政策文書、シラバス、教科書などを分析した。第五章では、それを総合的に分析し、モザンビーク数学カリキュラムの社会文化的側面の特徴として、（1）教育過程審議会でのデータを用いた議論により、低学年の学習内容が高学年に移動したこと、（2）1990年代に「現地語で行う数学教育」に関するパイロット事業を行い、それが近年の現地語での教科書作成につながったこと、（3）民族数学という用語は使っていないものの多くの文化的事例を教科書に取り入れていること、(4)これらの変化がグローバルな議論よりも、国内のデータや要請に応じていることを明らかにした。国際的に実施されるアセスメント、コンピテンスの議論を直接受け入れるのではなく、国内で行う社会文化的側面に関する議論や具体化には時間がかかり、モザンビークでは近年になって結実してきたことを示した。第六章では、以上を踏まえて総括と今後の課題を提案した。 本研究は、以下の諸点が独創性の高い点として評価された。(1)社会文化的側面は個別に議論されてきたものの、包括的にとらえる枠組みと成分を提案したこと、(2)その枠組みをもとに、カリキュラムを分析する方法として具体化したこと、(3)モザンビークの数学カリキュラム開発の特徴を明ら（様式８） (Attached Form 8) かにしたことである。なお、申請者はこれまで、査読つき論文 10編、国際会議発表 12編、国内学会発表 10編を公表した。 以上、審査の結果、本審査委員会は、本論文が著者に博士（教育学）の学位を授与するに十分な価値があると認めた。   

Research on Sociocultural Aspect of Mathematics Curriculum Development: A Case of Mozambique National Curriculum

https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/5/53295/20221216150649442588/k9043_2.pdf

数学カリキュラム開発の社会文化的側面に関する研究 : モザンビーク国家カリキュラムを事例として

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