Article先進繊維技術科学に関する研究成果報告書 8: 65-65(2002)research repor

小林,  長夫

山本,  巌

木村,  睦

清水,  義雄

濱田,  州博

白井,  汪芳

Japanese

Shinshu University Institutional Repository

多機能型色素､染色助剤及び評価法の開発(ボラ型電解質やジェミニ界面活性剤の新規染色助剤としての応用と新規色素の染色法の確立)○演田州博､清水義雄､山本　巌､木村　睦､白井江芳､小林長夫*信州大学繊維学部､ *東北大学大学院理学研究科1.緒言多機能型色素､染色助剤及び評価法の開発に関するプロジェクト研究では､第一の目的として分子骨格が同じで色が異なる新規色素の開発を､第二の目的として染色を容易にしかも均一に行うための新規染色助剤の開発を､第三の目的として染色物の物性や繊維中における染料状態の評価法の開発を目指している｡ここでは､第二の目的である新規染色助剤の開発に関して従来の染料を使用した研究結果の一部について報告する｡新規染色助剤として連結基に芳香環を有するボラ型電解質を使用し､ナイロン6膜による酸性染料の収着に及ぼす効果を検討した｡2.実験方法酸性染料としては､1-フェニルー2-ヒドロキシー6-ナフタレンスルホン酸ナトリウム(AS)を使用した｡また､ボラ型電解質としては､Fig. 1に示すDCXy-n(n=2,4,6,8, 10, 12, 14,16)を合成した｡この内､末端基に長鎖アルキル基(n≧12)を有するボラ型電解質は､染料水溶液に添加すると沈殿を生じたため使用できなかった｡染料濃度を一定にし(1×10~4または3×10-5moldm~3)､様々な濃度のボラ型電解質を添加した水溶液にナイロン6膜を1日間浸し､染料収着を行った｡収著した染料を25%ピリジン水溶液でソックスレ-抽出し､その濃度を分光光度計により測定し､染料収着量を決定した｡3.結果と考察純水中における染料収着量r (mo】 g-l)の添加したボラ型電解質濃度cBLによる変化をDCXy-2及びDCXy-4の結果を例としてFig.2に示した｡ボラ型電解質の添加により染料収着量は増大し､ pH4緩衝液中における収着量cH3fCH2,n･菓ニ◎-cH2-C置c H2,n･. CH3JCH3　Br-DCXy-∩(n=2,4,6,8,10,12,14,16)Fig. I Bolaform electrolytes used.21L･6]ouJJJsOL0(∪し｣･. - i J0   1   2   3   4   5   6103 CBL ImoJ dm･3Fig. 2　Dependence or dye uptake onbolafbrm electrolyte concentration in pure詰at.erxat -8.94 OEこ. ld票) dy.e, cBBcxeyn_t買tiBnウDCXy-4.(3.5×10-5 mol g-))に近づいたo DCXy-6､DCXy-8､ DCXy-10に関しても同様の結果が得られた｡このことは､ここで使用したボラ型電解質が純水中でも酸性染色を可能にすることを示している｡これまでに純水中でのナイロン6膜による染料収着量を増大させたボラ型電解質は､末端基にピリジン環やベンゼン環を含んでおり芳香環が重要な役割を演じることがわかっていた｡ここで使用したボラ型電解質は､連結基にベンゼン環を有しており､ボラ型電解質の染料収着-の効果は､末端基でも連結基でも芳香環を有することが重要であると結論できる｡今後､連結基にも末端基にも芳香環を含むボラ型電解質の効果について研究を進めていく予定である｡-65-

多機能型色素､染色助剤及び評価法の開発 ; ボラ型電解質やジェミニ界面活性剤の新規染色助剤としての応用と新規色素の染色法の確立

https://soar-ir.repo.nii.ac.jp/record/14724/files/SAFTST08_06_01.pdf

多機能型色素､染色助剤及び評価法の開発 ; ボラ型電解質やジェミニ界面活性剤の新規染色助剤としての応用と新規色素の染色法の確立

Abstract

Similar works

Full text

Available Versions

Shinshu University Institutional Repository