家政福祉学科における2019年度から2021年度にかけての高大連携事業「集まれ!家庭科大好き女子高校生」

Abstract

 本稿は、2019年度から開始した高大連携事業「集まれ!家庭科大好き女子高校生」についての報告である。これは、和洋女子大学の家政学分野における教育や研究に係る高大連携の推進を受けた、学内で初めての取り組みであった。一貫したテーマは、学科の特色である「家政・福祉・保育」の学びを軸に、大学教育・研究の奥深さに触れ、家庭科に関心を寄せる高校生の知的好奇心をいかに充足するかという点である。第2回からは家政福祉学科の主催となり、プログラムに関する様々な課題をクリアしながら、第4回まで継続してきた。そこで、ここまでを振り返るとともに、2021年6月に実施した講座の概要を報告し、今後に向けた課題を検討する。 その結果、本講座が、受講した高校生の将来につながるような有機的な支援となるためには、2つの大きな課題があると考えられた。1つ目が、家政福祉学科の多様な学びと家庭科教育とがリンクした新たな分野のプログラムの開発である。2つ目が、事前告知の方法の検討である。特に、家庭科教育と直接結びつく現場に対する効果的な働きかけ方を模索する必要があるだろう

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