京都大学技術職員研修(第27回)に参加して /和田博夫京都大学技術職員研修(第27回)を受講して /市川信夫総合技術部研修の感想文 /矢部征平成14年度京都大学技術職員研修に参加して /辰己賢

和田, 博夫

市川, 信夫

矢部, 征

辰己, 賢一

Kyoto University Research Information Repository

Title<研修報告>京都大学技術職員研修 (第27回)Author(s)和田, 博夫; 市川, 信夫; 矢部, 征; 辰己, 賢一Citation技術室報告 (2003), 4: 86-89Issue Date2003-03URL http://hdl.handle.net/2433/233263RightType Departmental Bulletin PaperTextversionpublisherKyoto University京都大学技術職員研修（第 27回）に参加して  技術室機器開発班 和田博夫   11 月 20 日から 22 日の日程で、上記研修会が京都大学附属図書館をメイン会場として行われた。今回の参加者は、学内の各学部、センター、研究所、実験所及び、学外の京都工芸繊維大学、奈良先端科学技術大学の３名を含めて 46 名であった。研修内容は、教官、技官による講義、技官による技術発表、技術討論会、施設見学と多種多様であった。  最近注目されている環境問題、クローン技術、大学法人化等の講義が教官の先生方から行われた。特に大学法人化の講義は、タイミングの良い有意義なものであった。十分な経緯がわからないで不安だった気持が、多少なりとも和らいだ感じはするが、自分の残り期間のことが心にあるのでしょうが、実感として十分伝わってこない気がします。もう少し若ければもっと真剣に考えるのでしょうが。環境問題の講義では、化学物質の適正管理等の話しがあったが、普段それほど気にしないで対応していた自分の未熟さを思い知らされました。クローン技術については、クローン人間についての情報をマスコミによってわずかに知っている程度であり、講義内容を十分に理解するまでには至らなかった。技官の講義、及び技術発表は、殆どが自分の関係する分野以外の話だったこともあるが、専門用語で話される場面が多くあり、内容の理解には苦労しました。しかし発表者はそれぞれの分野で一生懸命努力されている姿がよくわかり感銘しました。技術討論会では、技術継承の問題が中心的な話題でした。若い技官からは先輩の技術を教えてほしいとの意見があった。一方先輩技官の意見は、技術は自分で収得するものである。という意見と、これまで身につけて技術は後輩に伝えるべきである。という意見があった。これまで 30 年あまり新人採用がなかった私の職場では、室長の方針でもあり、技術継承の方向で進んでいるが、実際に新人がその都度採用されていたら、知らず知らずのうちに継承出来ていたはずであり、改めてこのような話題で時間を費やすことは無かったのではないかと思う。と言っても現実は無採用の期間が長かったという事実に直面している訳であり、個人的な考えとしては、残り数年の間に出来る限り自分の覚えた技術を伝える努力をしたいと考えている。 施設見学は京都大学総合博物館であった。ここにきて初めて自分の関係する分野の話題があり、一瞬気持ちが和らいだ気がした。今回の博物館見学は大変意義あるものだったと考えているが、大学の技官として“井の中の蛙”から脱して、学外の一般企業を見学することも刺激になって良いのではないかと思う。今後計画段階で一考していただければと思います。  ― 京都大学技術職員研修（第２７回）を受講して ―                                  市川 信夫   同じ年度に、夏に実施された近畿地区技術専門職員研修と、秋に実施された京都大学技術職員研修を私は受講した。そして当面していた研修を終了する事が出来て安堵していた。が、年末に、技術室出版委員会は、技術室報告第４号に、それぞれの研修を受講した者全員の感想文を掲載するとの決定をした。したがって私は感想文を二つも書かねばならぬことになってしまった。研修に二度も出かけて、さらに技術報告ならぬ感想文で悶々とすれば、同僚から「お前は暇なん？」と云われそうである。しかし、「そうじゃない！」と業腹さでもって反駁する気力をも持ち得ず、ムニュムニュと言葉を濁し、あとで壁に向かって独り吠えている今の悲しい私でしかない。 幸いにも？手元に、研修初日の１１月２０日に行われた「技術討論会」で与えられたテーマ、「これからの技官の役割」についての私の要旨があるので、安直だがこれをここに写して感想文としたい。当日、この要旨とはずいぶんかけ離れたところで、訳のわからぬ事を自分で説明したようだが今はもう記憶には無い。また、この要旨は討論会をもって失効し、したがって文責もなくなったと確信している。 （要旨） 技官の高齢化が云われて久しいですが、ご多分にもれず私もその内の一人です。当 研究所においても２０１０年頃には、団塊の世代も去り、最大事には３６名近く居 た技官が、現状のまま推移すれば、数名しか残らなくなります。 これまで技官の人的補充のないまま、減るがままに任せてきた中で「これからの技 官の役割」の意見を述べよと問われても戸惑うばかりです。しかし、これからと言 わず「これまでの技官の役割はどうであった」と問われれば私なりに十分とは云え ないですが、職場に対してお役にたってきたつもりでいます。 先端技術を駆使し頭を使う仕事が技官の花形とするならば、私の仕事はその範疇に は入らず、機械の維持管理に徹する単なるルーチンワークでしかありません。しか し職場には必要であり誰かがやらねばならない仕事です。 大学には私のような仕事で過ごしてきた方も多々居られるに違いないと思っています。またこれからもこのような仕事が大学からなくなるとは思っては居ません。 「定型業務は外注へ」の声も聞こえますが、学問を生業とする大学、知らぬ間に培 ってきた技術のノウハウまでも無くしてしまってはなりません。今後とも定型業務 をもこなせる技官が職場には必要です。     以上。 2003.01.17  ｲﾁｶﾜ ﾉﾌﾞｵ  総合技術部研修の感想文 鳥取観測所 矢部征  京都大学技術職員研修(第 27 回)で全体講義、技術討論会、技術研究発表、施設見学等 3 日間の研修を受講してきました。全体講義の中では、やはり国立大学法人化についての講義に皆さんが注目があったように感じられました。 平成 16 年春にはスタートして 21 年までの 5 年間はいろいろとあり大変な様子もうががいました。非公務員となることで非常にきびしくなることも考えられますし、これまでの大学運営や仕事の内容、取り組みかたなども徐々に変わって行く様相です。 次に技術討論会ですが、テーマは r これからの技官の役割」と題.して、3 班に別れて討議しました。所属専門技術室も第 1～5 まであり各職場、施設、教室、実験所等あり、また業務、職種もさまざまな技術職員ですが、京都大学に在職する各技官は今の技官の仕事、状態、将来の展望等を考えるのも一つの考え方ではないでしょうか。さしあたり私は残り 2 年 3 ヵ月となり、現施設の維持、管理等を十分に行うことが、今少なくとも隔地施設勤務の技官の役割ではないかと考えます。技術職員として大学に在職している以上、各自その技術を教育研究と離すことは考えにくい。技術者は研究者とまた違った視点で技術を持ち続け大学の技術職員としての存在意義を持ちたいと思います。(そういう私は何も無いままにここまで来てしまいましたが) 技術研究発表では、医学研究科、原子炉、霊長類研究所、学術情報メディアセンター等で 5 件の発表があり、それぞれの仕事場での実演、体験を基に苦労話から喜ぴの話まであり、ここに技術職員の所在ありの頼もしい発表を聞くことが出来ました。施設見学では「総合博物館の自然史をつくる」の講演から始まり、古都の文化やそれにまつわる歴史、自然史、そして防災関係の資料が並び我が防災研究所よりの貴重な研究資料の提供に大変感銘しました。 最後になりましたが、今回で 5 回目の研修会参加になりましたが、年々歳々技術職員の皆様の仕事に打ち込まれる姿に触れられたことは、今後のこの技術職員研修が盛況で活発に続けられることの証と思えました。 簡単、乱文ですが技術職員研修の感想文といたします。  平成 14年度京都大学技術職員研修に参加して技術室　辰己　賢一日時 : 平成 14年 11月 20-22日場所 : 京都大学付属図書館，総合博物館2002年 11月 20,21,22日の 3日間にわたり，第 27回京都大学技術職員研修に参加した．「技官の講義」と称するものは全体的に医学系・動物系に関する内容が多く，深く理解できなかったが，その内容から研究者に張り付いて仕事をしていることが推測でき，同時に京大の規模の大きさを改めて感じた．それにしても，どうしてこう技術発表分野が偏っていたのでしょう．発表に結びつきやすい仕事をしているからなのか，毎年ローテーションでやっているのか．20日の最後は，「これからの技官の役割」といったお題の技術討論会であったが，さすがにいろんな立場の技官がいるものだと実感した．愚痴の連発，将来への絶望，教官との圧倒的な距離感，素朴感などなど．これからの技官の役割を考えると，技術の継承がより大切になってくると思う．先輩方には頭に刻み込まれ，経験された体験を形に残していただければと切に願います．あと，一人一人の技官が創造性のないコピー人間になるのではなく，自らの頭を使い，より速いスピードで新しいものを作り上げるといった意識を常に頭の中に入れておかなければならないと思います．さて，最終日には「国立大学法人化について」といったお題で総長補佐が講義をされたのですが，そのときに京大の予算について話されたとき，なんと人件費に莫大なお金がかかっているのか，法人化になったらこの人件費がまかなえるのかと勝手ながらに思ってしまいました．電気代を節約して浮いたお金（平年比数パーセント節約すると数十億のお金がうくとのこと）を職員のボーナスに上乗せできるみたいなことを言っていたけれどどうなるのでしょうか．技術職員研修では，より多くの技官の意見を聞くことができ，共感できるところ，できないところなどなどこれからの自分を改めて見つめなおす意味でも充実したものであったと考えています．最後になりましたが，本研修に参加させていただき，平野室長，技術室の皆様に深く感謝いたします．

<研修報告>京都大学技術職員研修 (第27回)

https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/233263/1/dptech4_86.pdf

<研修報告>京都大学技術職員研修 (第27回)

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