前多, 敬一郎

塚原, 伸治

束村, 博子

Kyoto University Research Information Repository

Title計画8-1 内分泌学的指標による霊長類の物理的、心理的ストレスの評価(V 共同利用研究 2.研究成果)Author(s)前多, 敬一郎; 束村, 博子; 塚原, 伸治Citation霊長類研究所年報 (1998), 28: 91-91Issue Date1998-11-01URL http://hdl.handle.net/2433/165126RightType Departmental Bulletin PaperTextversionpublisherKyoto University計画8･1内分泌学的指標に上る霊長加の物理的､心理的ストレスの評価前多敬一郎･末村博子 ･塚原伸治 (名古屋大 ･農 ･動物生把別御)実験動物､特に霊長類を用いた研究をとりまく環境は動物相牡の祝点から年々厳しくなっている｡そのため､動物に加わる苦痛あるいはストレスを定量化し､それらを生理学的に義付けることが必須の課題である｡本研究はニホンザルを用いて物理的･心理的ストレスを負荷し､ストレス反応に関与する各種ホルモンの血中動腰を経時的に解析することによりストレスを定立化することを目的とする｡本年度は､性腺枚能を抑制することが知られている低栄衣ストレス負荷が末梢血中のパルス状黄体形成ホルモン (LH)分泌に及はす影響を検討した｡低栄養ストレスのモデルとして血中グルコース利用阻書剤 (2-Ideoxyglucose;2DG)の静脈内への急性投与を用い､グルコース利用能の抑制を試みた｡実験には､卵巣除去を施し､エストロジェン含有シリコンカプセルを皮下に投与した成熟メスニホンザル3田を用いた｡採血は頚静脈旬伍カニューレと採血用ジャケットによる無拘束連続採血法を用い､10分間阿､8時間行なった｡採血開始から4時W後に採血用カニューレを通じて300mg/kgまたは150mg/kgの2DG投与､あるいは300mg/kgのXylose投与 (対照群)を行い､LHパルスおよび血糖値の変動を調べた｡2DGの投与後血中グルコース波圧は上昇し､50-60分後に虎高値を示した｡このとき､パルス状のLH分泌は2-3時間にわたって抑制されていた｡対照群では血糖値､パルス状LH分泌ともに変化は見られなかった｡これらの結果から､血中グルコース利用能の低下が低栄養状態を脳に伝達するシグナルとなり､パルス状LH分泌の抑制を介して動物の性腺機能を抑制する可能性が示唆された｡今後は､同一血沈試料中のコルチゾール､カテコールアミンなどのストレス関連ホルモンの測定を進め､本文験系が低栄燕ストレスのモデルとなり得るか評価するとともに､血糖値を感受するセンシングシステムの追求が課迅となる｡計画8-2霊長掛 こおけるストレス反応に関する研究錫柑明生 (奈良医大･神内)､田丸 司 (奈良医大･神内)､伊藤由盈 (藤田保衛大 ･神内)､鈴木樹理 (京都大･霊長類)彰状態などの精神陪審､気分の変調などの発症機序は不明であるが､これらが後遺症を残さず治りうることを考えると､脳の桟質的な変化よりも一時的な機能調節陪審と考えられる.これらの械能調節因子を探索する目的で､アカゲサルにヒトでは彰状態を引き起こすことが知られているインターフェロンαを投与し､髄液中のサイトカイン､モノアミンおよびその代謝産物を検索し､彰状腰の発症械序にアプローチした.本年度はアカゲザル4所をもちい､無治療群､5日30万単位/訳のインターフェロンαを10日関連注､ついで､週3回のわりで7週間注射した｡前､1-12週日に血液､髄液を採取し､血清､髄液中のサイトカイン(礼-1,2,3,5,6,rNFα,『N)､モノアミンおよびその代謝産物を測定した｡血清､髄液中のサイトカインには有意な上昇は見られなかった｡インターフェロン注射群で1週日から髄液中のtymSin.byptophar)､MHPGの有意な低下を認めた｡現在引き続き検討中である｡- 91-

計画8-1 内分泌学的指標による霊長類の物理的、心理的ストレスの評価(V 共同利用研究 2.研究成果)

http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/165126/1/apk02800_091_1.pdf

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