小金沢, 正昭

東, 英生

Kyoto University Research Information Repository

Title日光におけるニホンザル地域個体群の構造と環境利用(III共同利用研究 2.研究成果)Author(s)小金沢, 正昭; 東, 英生Citation霊長類研究所年報 (1985), 15: 61-61Issue Date1985-10-30URL http://hdl.handle.net/2433/163522RightType Departmental Bulletin PaperTextversionpublisherKyoto UniversityB.自由研究日光におけるニホンザル地域個体群の構造と環境利用小金沢正昭 (栃木爪立博物館 )･朱 美生(野生動物保証管理fTi務所 )本研究は,冷温村･非多雪地のニホンザルを対象に,1)地域個体群を構成する各集Eflの動態と染田問の社会的な相互関係,2)各集団の移動様式と行動田形成に係る要因の解析を通して,ニホンザルの地域個体群の実体を把握することを目的とする｡これまでの調査から,当地城に生息するニホンザルは,その坪田サイズと柄成によって,TrYれ･オスグループ･ili独個体の3つにわけることができ,このうち罪下れについては8打紬;連続して分布していることが明らかとなっている｡そこで,本年度は,当地域の西側に位置する3料 (A･Bl･B2群)の生息地を先申調査地として,冬季の調査をおこなった｡調査は,移動様式に関する資料をえることと集団の識別を容易にするために,それぞれの柴田に所属する個体を捕獲し.テレメトリー法による追跡と観察をおこなった｡現在,53.85AM(オスグループ)･53.90AF(A料 ),53.95AM(Blが )と53.80AM(単独個体,昨年度捕超した単独個体-50.14AMの再捕)の4頭を同時に追跡している｡また,カウントにゐたっては,一定の信頼度を得るために,比較的開放的な場所でのくりかえしのカウントを突施している｡その結果,群れサイズは交尾期(12月まで)とその後では主に成猷オスの減少に伴う変化があることが明らかとなった.一万,テレメトリー 法による単独個体の追跡から,単独個体は交尾期に群れ(A群 )に接近し,群れとあまり離れていない場所で成猷メスと2琉だけでいるのが観察された｡ここでは,この集団を ｢ペア｣と呼ぶこととする｡その後の観察ではペアは見られず,交尾期に見られる一時的な柴団であると考えられた｡地域個体群を構成する各柴田問の相互m係については観察が充分ではないが,群れと群れの関係について見ると,多くの場合,日々の移動地点は一定の間隔で離れており,群れどおしの山会いはIrf校する程度であった｡しかし,今回,AT汀とBl粥のほほ一矧榊こおよぶ抜近は,一定のIT'Jmきは見られるものの,行動田は大きくg:(祝し,土地の環tBuと行動田の形成を考えるうえで,大きな双Irhlとなった｡下北半島北西部ニホンザルの採食行動における性差 ･年齢差綿貫 豊(北大 ･農 )前年度の下北半E3北西部 ･M粥の冬期問の研死では,0-1才は細い枝をよく利用し芽食いのgl度が拓く,オトナは細い枝はほとんど利用せず榊皮食いをよく行い,性･咋齢による体ⅢのZlが利用できる採食空間を制限していると11Li'ji'された｡木印度は,体式による制約のもとで各齢クラスは巽った採企戦略をとっているとの立執 こ立って,83年12月から81年3月までM群を連続追跡し,特にヤマグワでの採食行動を調査した｡本調査地で最も選好される餌のひとつであるヤマグワは,シーズン初めに芽が食われ後半に樹皮が食われた｡これは芽の万が樹皮よりもt良い飢"であることを示唆する｡ヤマグワの芽 ･樹皮はシーズン中に食われた分だけ減少し再生しない｡M群はシーズン中に同じ場所を2I3回利用することがあり,2回目,3回目と利用税度が増すと,その時点で利用できる芽の数は1回目に比し減少する｡芽は1年生枝につくので一般に細い枝に多い｡これらより,太い枝を利用できないオトナの万が早く樹皮食いに移ろと予想された｡芽食いの頻度ははじめて利用した場所ではすべての齢クラスで800/o前後とクラス間に差はなかったが,2[-Ql目では0-1才500/o前後,オトナ200/o前後,3回目では0-1才300/o前後,オトナ10-200/Oとオトナの万が低かった｡採企時に利用した枝の太さは,芽食い時の万が樹皮食い時より棚く,また0-1才の万がオトナよりも細い枝をよく利用した｡その場所の利用回数と利用した枝の太さの問には明らかなLM係はなかった｡よりt良い飢"である芽から樹皮への印のスイッチングの時制はオトナの万がコドモよりfP･く.これは体_ⅢにJ:る制約が,利用できる空間を制限しているためであると考えられた｡少なく,その結果として形成される行動田は多少-61-

日光におけるニホンザル地域個体群の構造と環境利用(III 共同利用研究 2.研究成果)

http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/163522/1/apk01500_061_1.pdf

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