田中, 進

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Title餌づけされていない群れを重点においた湯河原地域個体郡の生態学的解明(III 共同利用研究 2.研究成果)Author(s)田中, 進Citation霊長類研究所年報 (1975), 5: 36-36Issue Date1975-12-27URL http://hdl.handle.net/2433/162649RightType Departmental Bulletin PaperTextversionpublisherKyoto Universityた｡香春岳をはなれ北側へ約2kmの後入道までの遊動紘,6･7月のビワの時期に特徴的にみられていたが,本年の調光では観察されなかった｡さらに,これまでは秋に不本店内の自然林の多い山淀を主に利用していたが.本年度は山放部をさける傾向がみられ,これまで利用のあまりなかった二ノ岳 ･三ノ岳の鞍部の利用が観察された｡冬期には,一定の泊り場を集中して利用し,珍動FE掛 iI也の季節に比べ短くなる傾向にあったが,1975年1月ではそれが一層窮著になり,オモノキ谷に多くみられるクスの実を主食とし,泊り場としても集中して利用した｡1日当り平均移動距鉦は680mと1972年,1973年の平均移動距離1.180mをかなり下まわっている｡現在継続中の調査でもこの様な土地の典中利用はみられており,個体数の減少により行動域の利用がこれまでにない別のカ法でおこなわれている可能性がある｡高知県におけるニホンザル個体群の分布古匿 義男 (高知女子大 ･家政)昭和は年のききこみ調査によって得た賢料にもとづ普,今Lr一皮は苅知県内7カ所のニホンザル生息地を調査した｡比況はきわめて不十分であったが,以下にその紙質を記す｡1.野根山･小坂山 (安芸郡究洋町)小坂山から野板山にかけてのかなり広い範囲 (7×3kmくらい)に20-30頭の群れがいる｡地元では,数群いるといっていたが1ないし2群と思われる｡林は造林地と一部に針広混交林がある｡海岸に面した民有林にもおり,田辺55号線でみることもあるという｡2.品帽子ケ森 (安芸郡馬路村)瓜帽子ケ森山 (1,320m)を中心に20程度の1群がいる｡ここはモミツガの天絵林と,100年以上たった針広氾交林である管はここより南の通称仙谷山にもいたというが,いまは見かけないという｡3.別府 (香美郡物部村)四に三位1(1,893m),東に石立山 (1,708m)のある校組の碑掠価高知県側に数群いるというが,1-2群ではあるまいか,もちろん,徳島県側にも越えるものと思う｡生息域がひろいので再調査の必要がある｡この附近の非地山,杉絹などには,以前はいたが伐採してからいなくなったという｡4.尾生山 (長岡郡大豊町)20-30文花の1群がいるという｡5.曲白髪山 (長岡郡本山町)爪立日払公国に指定されているところで,1群と思われる｡6.勘定山 (香美郡物部村)いることは確かであるが,再調査の必要がある｡別府の群れとは別である｡7.大師谷山 (土佐郡大川村)早明浦ダムに流れこむ淑戸川の北側の斜面に1群いるようである｡餌づけされていない群れを重点においた湯河原地域個体群の生態学的解明田 中 進 (マカク研究会)箱根地域に生息する餌づけされていない群れである広河原群,須雲川群,泉群について報告する｡このうち泉群は,1972年12月に餌づけ群である天原山群から分裂した群れであるが,現在群れが存在するという可能性は非常に少ないことがわかった｡また,泉群が生息していた地域には,1974年秋頃より天照山群を離れた20教頭のグループが生息した可能性が払いが,これについては現在調査を継続中であり,1975年度共同利用研究の一環として報告される予定である｡広河原群については,個件数の変動あるいは構成に関する新らたなYi料は狩られなかった｡遊動域については若干の変化がみられた｡窮怒川群については,′{-クウ占イ群 (餌づけ群)の飢づけ放棄 (1974年9月15日)後の分裂による好轡が払く,特に遊動域の変化がみられた｡以上3群以外の餌づけされていない群れの存在に関しては,金時山周辺に1郡存在する可能性が強いが,1974年には調査が十分でなかった関係上不明である｡また,餌づけ群を含めて,箱根地域の各群れ問には,個体の離脱 ･加入を通しての交流以外にも,群れ同士の出合い接触があることがわかった｡従前に得た資料と比較対象し,変化を明らかにする作業は,現在継続中で報告することができなかった｡オスの灘脱 ･加入および群れ内のグJLJ-ビング現象に関する研究福田 史夫 (マカク研究会)箱板地域に生息する近接した4群間の関係を,個体訊別下にあるで群個体の離脱と加入に注目して,4群問の関係を調査した｡また,同時に,年間を通じて,T郡餌場に出席するグループの構成 (T群の一部の個体だけよりなるグルーブが出席することが多い)を記録し,遊動中の群れの分岐 ･合流の過程をも調査した｡野生ニホソザルのグルーピソグ現象については,これまでの報告例は少ない｡蟹者は '69年より野生ニホンザルの遊動中に生じる,群れの分岐 ･合流と,この間の若年オスの離脱 ･加入の過程の調査をおこなってきた｡-36 -

餌づけされていない群れを重点においた湯河原地域個体郡の生態学的解明(III 共同利用研究 2.研究成果)

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