research

ガッコウカチ ト コドモタチ

Abstract

学校は子どもたちに、自らが「価値あるもの」と位置づけるものを伝えようとする。日々の教育活動のなかで、顕在・潜在両面のカリキュラムによって彼らに伝えられる、この「価値あるもの」を、ここでは〈学校価値〉と呼ぶことにする。〈学校価値〉を受容しやすい子どもは、学校に適合的な子どもであり、このく学校価値〉の受容度によって、小学校・中学校段階から子どもたちは日常的な選別を受けるのである。その選別により、同程度に〈学校価値〉を受容し、成績・学力や意識・行動も似かよった子どもどうしがふりわけられ、早い時期から「隠されたトラック」ともいうべき構造が形成されると考えられるが、それは中学校での成績に集約され、高校入試を経ることにより高校間格差という形で顕在化してくる。〈学校価値〉による選別という概念によって、小学校・中学校・高校を一連の選別システムとして把握することが可能となり、またこの選別機能を通じて学校は自己再生産を果たしているのである。論

    Similar works

    Full text

    thumbnail-image