雲の発生原理を理解する実験教材の開発に関する研究

Abstract

雲の発生原理を,空気の膨張収縮と温度変化,急激な圧力変化に伴う温度変化と雲の発生,上昇気流に見られる僅かな圧力変化に伴う温度変化と雲の発生の3の要因に分けて実験することで気圧変化や温度変化と雲の発生原理を結び付けることのできる教材を開発した.次に,中学校の理科授業において,開発した実験教材が生徒の雲の発生原理に関する理解を深めるために有用であるか検証した結果,以下の2点が明らかとなった.1) 授業前の生徒に,雲の発生原理に関する知識はなかったが,授業後には,空気の膨張と温度変化,気圧変化と温度変化,露点と凝縮などを関連させて,雲の発生原理を正しく理解していた.2)生徒は,分かりやすく,新たな発見があることを理由に,教材に対して有用感をもっていた. 以上のことから,本研究で開発した実験教材は,生徒が雲の発生原理を理解するために,有用な教材であることが示唆された

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