Recent Progress in Research on Plant Sexual Reproduction in Arabidopsis thaliana 2003. : An Emerging Network of Plant Meiosis Genes

Abstract

有性生殖を行う全ての生き物は染色体数が半減した半数体の雌性と雄性の配偶子を作り、この雌雄の配偶子が融合(受精)することによって2倍体に復帰し、次世代の細胞を生み出す。配偶子を作るのに、染色体数を半減させる作業(減数分裂)は避けて通ることはできない。ゲノムの恒常性を維持し、正常な子孫を生み出すのに減数分裂の正確性は非常に重要である。しかし、その正確性を保証する減数分裂のメカニズムの分子レベルでの研究は体細胞分裂のそれに関する詳細な研究と比べると大きな遅れをとってきた。特に植物の分野では減数分裂変異体の原因遺伝子の解析が進まず、停滞していたと言って良い。しかしモデル植物シロイヌナズナでの原因遺伝子の同定を前提とした変異体作出法が開発されて以来、胞子形成、減数分裂、あるいは配偶子形成の変異体単離とそれらの原因遺伝子の解析結果が毎年報告されるようになった。特に2003年にはシロイヌナズナから多くのこれらの減数分裂に関連する変異体が単離され、さらにその原因遺伝子の正体が明らかにされて、植物の減数分裂研究に大きな進歩が見られた。これらの遺伝子には転写調節因子、細胞周期調節因子、相同組換え関連因子、染色体構造調節タンパク質、減数分裂期染色体構成要素などの遺伝子が含まれる。このような生殖に重要な働きをする遺伝子が明らかにされつつあり、植物における生殖過程の全体像が分子のレベルで明らかにされようとしている。シロイヌナズナを用いた花器官形成以降の生殖過程の研究の近年の進歩について、特に減数分裂に関する研究に重点を置きながら、整理する。Gamete generation is prerequisite for all sexual reproductive organisms. Chromosome number of gametes have to be halved in preparation for the union (fertilization) of male and female gametes, which doubles the chromosome number of the fertilized cell. M

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