research

論理的思考の方略化を図る国語科の学習デザイン : アクティブ・ラーニングを視点とした高学年説明的文章の指導の在り方

Abstract

 育成すべき資質・能力の中核「深く考える(思考力)」の構成要素として,「論理的思考力」及び「メタ認知・学び方の学び」が挙げられている。これを受け,これまでも重視されてきた論理的思考をさらに自覚的なものにすること,つまり「論理的思考の方略化」を図ることが必要であり,そのための学習デザインを検討することが求められると考える。本研究は,国語科の説明的文章を教材とした学習指導において,アクティブ・ラーニングを視点として学習デザインの要件を措定,実践を通して具体化し,その有効性を検証するものである。小学校第5学年児童を対象に実践を行い,論理的思考を促す課題に取り組む学習場面において,学習者の行為である「認知プロセスの外化」の様相から「論理的思考の方略化」の実際を分析・考察した。その結果,「論理的思考の方略化」を図る学習デザインの要件として,探究的な課題(単元レベル)と論理的思考を促す課題(1時間レベル)の設定,対話の重視,パターンや原理を含む教材の選択,思考ツールとしての教具の工夫,学習の振り返りの取り組みの6点が有効であることを明らかにした

    Similar works