京都大学新制・課程博士博士(医学)甲第23377号医博第4746号新制||医||1051(附属図書館)京都大学大学院医学研究科医学専攻(主査)教授 川上 浩司, 教授 近藤 尚己, 教授 万代 昌紀学位規則第4条第1項該当Doctor of Medical ScienceKyoto UniversityDFA

Mo, Xiuting

English

Kyoto University Research Information Repository

RIGHT:URL:CITATION:AUTHOR(S):ISSUE DATE:TITLE:Inability to control gestational weight gain:an interpretive content analysis of pregnantChinese women( Abstract_要旨 )Mo, XiutingMo, Xiuting. Inability to control gestational weight gain: an interpretive content analysis ofpregnant Chinese women. 京都大学, 2021, 博士(医学)2021-05-24https://doi.org/10.14989/doctor.k23377出典の明記が必要: Mo X, Cao J, Tang H, et al. Inability to control gestational weight gain:an interpretive content analysis of pregnant Chinese women. BMJ Open 2020;10:e038585.doi:10.1136/bmjopen-2020-038585京都大学 博士（医 学） 氏 名 MO XIUTING 論文題目 Inability to control gestational weight gain: an interpretive content analysis of pregnant Chinese women （妊娠中の体重増加抑制の障壁：中国人妊婦を対象とした質的研究による解釈的内容分析） （論文内容の要旨） 【背景】 母親の妊娠中体重増加（gestational weight gain: GWG）は、児の出生およびその後の成長に大きな影響を与える。過度な GWG は、妊婦および胎児に対して様々なリスクを増加させ、児の成人後においても生活習慣病発症リスクを増加させる。中国では、約 50%の妊婦に過度な妊娠中の体重増加がみられ、公衆衛生上の深刻な課題となっている。妊娠中体重の自己管理のモチベーションと障壁について先行研究はいくつかあるが、主に欧米からの報告に限られており、文化や生活習慣の異なる国・社会にそのまま外挿することはできない。本研究では、中国人の妊婦における、妊娠中の体重増加抑制の障壁を明らかにすることを目的とした。 【方法】 華中科技大学同済医学院附属病院武漢市母子医療センターと山東省済南市第四人民病院外来婦人保健科において、妊婦健診を受診する妊婦および産後入院中の 18歳以上で GWG が過剰な妊産婦を対象とした。2018 年 9 月から 10 月の間に、合目的的サンプリングを行い、半構造化面接を実施した。既存システマティックレビューの知見を基準として、解釈的内容分析を行った。 【結果・考察】 参加者は 50 人。システマティックレビューから抽出された演繹的コード（60 個）と、本面接結果から新しく抽出された帰納的コード（15 個）の合計 75 個のコードを得た。食事、運動、一般的問題の 3 つのドメイン、知識、信念、身体的、社会的、論理的、感情的、構造的特徴の 7 つサブドメインに分類された。頻出したコードは、妊婦の（義）父母への影響、過保護、伝統的で保守的な考えと実践、妊娠中の体重管理に関する信頼できる知識またはガイダンスの欠如であった。新しく抽出された帰納的コードは、糖分の多い果物で不十分な栄養を補う、太りすぎに慣れる、妊娠後の体重の回復等であった。これらの結果の解釈として、中国では、36 年間におよぶ「一孩（独子(ひとりっこ)）政策」と、年々増加している不妊症のため、妊娠が大いに祝福され、妊婦は本人、配偶者、祖父母四人による保護的な環境に置かれること、加えて中国の伝統的な漢方と食事療法への関心の高さから、妊婦の過剰栄養につながりやすい状況にあることが推測される。同時に、医療現場での不十分な健康教育、インターネット情報源への依存等も、妊婦の適正な体重管理の障壁となっている可能性も考えられた。 【結論】 妊娠中の体重増加抑制の障壁を明らかにし、その原因となっている課題を検討した。今後の課題解決にむけた介入や啓発活動として、（義）父母を含む家族全員への健康教育や、臨床現場における母子手帳有効活用の事前教育の必要性が示唆された。  （論文審査の結果の要旨）  過度な妊娠中体重増加（gestational weight gain: GWG）は、妊婦および胎児に対して様々なリスクを増加させ、児の成人後においても生活習慣病発症リスクを増加させる。中国では、約 50%の妊婦に過度な妊娠中の体重増加がみられ、公衆衛生上の深刻な課題となっている。先行研究は主に欧米からの報告に限られており、文化や生活習慣の異なる国・社会にそのまま外挿することはできない可能性がある。そのため、中国人妊婦を対象として、妊娠中の過体重増加抑制の障壁について探索を行った。  華中科技大学同済医学院附属病院武漢市母子医療センターと山東省済南市第四人民病院外来婦人保健科において、妊婦健診を受診する妊婦および産後入院中の18 歳以上で GWG が過剰な妊産婦を対象として、半構造化面接を実施した。既存システマティックレビューの知見を基準として、解釈的内容分析を行った。過体重増加抑制の障壁として抽出された頻出コードは、伝統的で保守的な考えと実践、妊婦の（義）父母への影響、妊娠中の体重管理に関する信頼できる知識またはガイダンスの欠如等であった。既存研究と異なり新しく抽出されたコードは、妊娠中食べられないものがある（タブー）、糖分の多い果物で不十分な栄養を補う、太りすぎに慣れる、妊娠後の体重の回復等であった。  以上の研究は中国における妊娠中の過体重増加抑制の障壁の解明に貢献し、妊娠中の過体重増加抑制に向けた対策の充実に寄与するところが多い。  したがって、本論文は博士（医学）の学位論文として価値あるものと認める。  なお、本学位授与申請者は、令和３年２月２４日実施の論文内容とそれに関連した試問を受け、合格と認められたものである。 要旨公開可能日：      年   月   日 以降 

妊娠中の体重増加抑制の障壁：中国人妊婦を対象とした質的研究による解釈的内容分析

https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/264658/2/yigak04746.pdf

妊娠中の体重増加抑制の障壁：中国人妊婦を対象とした質的研究による解釈的内容分析

Abstract

Similar works

Full text

Available Versions

Kyoto University Research Information Repository