シズオカ センゲン ジンジャ ゴサイケン バショ ニッキ カラ ミル サイガイ キロク 2 : シズオカケン ノ レキシテキ ケンゾウブツ ノ コウゾウ セイノウ ヒョウカ ニ カンスル ケンキュウ ソノ3

Abstract

 静岡県の各地は安政東海地震(1854)による地震や津波により甚大な被害を受けた。しかし、国宝・重要文化財建造物の多くは、安政東海地震以前に建てられ、今日まで建ち続けている。地震による被害を受けたものもあるが、倒潰することはなく、修理を施すことでその姿が継承されている。駿府の建築普請活動の研究を継続する中で、久能山東照宮、駿府城、静岡浅間神社の地震被害状況が異なることがわかってきた。本稿では、静岡浅間神社に伝わる現社殿の現場記録『御再建場所日記』60冊から天気・災害を抽出し、江戸時代後期に静岡浅間神社が経験した災害時の状況をふまえ、歴史的建造物の構造について考察すると同時に、『御再建場所日記』の天気・災害記録を別表にまとめ収録したものである

    Similar works