シンキ ゴウセイ カゴウブツ E6201 オヨビ EP4 アンタゴニスト ニ ヨル メンエキ ハンノウ ノ チョウセツ ト ソノ ヤクリ コウカ

Abstract

まず、E6201の発見の経緯及び薬効発現のメカニズムに関して論述する。その後、乾癬とアトピー性皮膚炎といった皮膚疾患を念頭においた、細胞系での薬理プロファイルを説明する。乾癬においては、前述したように外用剤として、ビタミンD3誘導体、レチノイド誘導体、ステロイドなどが主に使用される。ステロイドはマルチな活性を持っているが、乾癬における主なメカニズムは、抗炎症作用、免疫抑制作用と考えられる。ステロイドの白血球からのサイトカイン産生抑制作用は強力であり、これが乾癬やアトピー性皮膚炎における有用性の主なメカニズムと考えられる。一方、ビタミンD3誘導体やレチノイド誘導体は、その免疫抑制作用やケラチノサイトの増殖抑制作用などが報告されている。アトピー性皮膚炎においては、ステロイド剤に加えてプロトピック(FK506 製剤)が著効を示すが、このサイトカイン産生抑制作用はそのメカニズムと共に有名である。近年、抗TNFα製剤が乾癬で有効性を示しており、PhIIIで抗p40抗体が高い効果を示している。そこで、我々はTNFαの産生抑制物質をスクリーニングする目的で、TNFαのプロモーターを組み込んだレポーター系を作製し、天然物のランダムスクリーニングを行った。その中から強力な抑制物質であるf152A1を発見し、その後の合成展開の中から代謝的に安定なE6201を発見した。更に、我々は、各種in vitroの系において、E6201の免疫系における薬理活性の検討を行ったので報告する

    Similar works