任 璐

神奈川大学博士（工学）Thesis or Dissertationdoctoral thesi

任, 璐

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博士学位論文審査要旨      氏     名  任   璐  学 位 の 種 類         博士（工学）  学 位 記 番 号  博甲第 277号 学位授与の日付  2021年 3月 31日 学位授与の要件  学位規則第４条第１項該当 学位論文の題目    Reliability assessment of project duration using method of moments  論文審査委員         主査  神奈川大学  教授  趙   衍 剛              副査  神奈川大学  教授  荏 本 孝 久              副査  神奈川大学  教授  島 﨑 和 司             副査  神奈川大学  教授  藤 田 正 則        【論文内容の要旨】 プロジェクトの納期は、気候条件、材料と設備の欠陥、設計変更など、多くの不確実な要因の影響を受けるので、プロジェクト納期の信頼性評価は建築のプロジェクト管理に対して非常に重要である。本論文はモーメント法に基づくプロジェクト納期の信頼性を評価する簡単で効率的な方法を提案することを目的とする。 本論文は五章により構成される。 第一章は研究背景と目的について述べている。 第二章はキーパスのみを考慮した立方正規分布に基づく新しいプロジェクト納期の信頼性解析方法を提案した。計算例を通して、提案法は既存法より精度が高いと示している。 第三章は全てのパスの全体的影響を考慮したモーメント法に基づく簡単で効率的な方法を提案した。全てのパスの影響を考慮したプロジェクト納期の信頼性評価法では、各パス間の相関係数を計算する必要があり、各パス間の同時破壊確率を計算する必要もある。これらの問題点に対して本章では、全てのパスの影響を網羅するための全体的限界状態関数を定義し、その限界状態関数の４次モーメントを推定することによってプロジェクト納期の信頼性解析法を提案した。提案法はモンテカルロシミュレーション法と同じ精度の結果が得られるが、計算量が少なく、各パス間の相関係数及び各パス間の同時破壊確率を計算する煩雑さを回避している。 第四章は作業間の相関関係を考慮したプロジェクト納期の信頼性評価法を提案した。提案法では4 次モーメント変換を用いて相関する非正規確率変数を相関する標準正規確率変数に変換し、Cholesky 分解を用いて相関する標準正規確率変数を独立した標準正規確率変数に変換することによって作業間の相関関係を適切に考慮した。提案法ではキーパスを見つける必要がなく、簡潔で精度が良いと言える。 第五章では本研究で得られた知見を総括して述べている。      【論文審査の結果の要旨】 本論文はモーメント法に基づくプロジェクト納期の信頼性を評価する簡単で効率的な方法を提案することを目的とし、五章により構成される。 第一章は研究背景と目的について述べている。 第二章はキーパスのみを考慮した立方正規分布に基づく新しいプロジェクト納期の信頼性解析方法を提案した。計算例を通して、提案法は既存法より精度が高いと示している。 第三章は全てのパスの全体的影響を考慮したモーメント法に基づく簡単で効率的な方法を提案した。全てのパスの影響を考慮したプロジェクト納期の信頼性評価法では、各パス間の相関係数を計算する必要があり、各パス間の同時破壊確率を計算する必要もある。これらの問題点に対して本章では、全てのパスの影響を網羅するための全体的限界状態関数を定義し、その限界状態関数の４次モーメントを推定することによってプロジェクト納期の信頼性解析法を提案した。提案法はモンテカルロシミュレーション法と同じ精度の結果が得られるが、計算量が少なく、各パス間の相関係数及び各パス間の同時破壊確率を計算する煩雑さを回避している。 第四章は作業間の相関関係を考慮したプロジェクト納期の信頼性評価法を提案した。提案法では4 次モーメント変換を用いて相関する非正規確率変数を相関する標準正規確率変数に変換し、Cholesky 分解を用いて相関する標準正規確率変数を独立した標準正規確率変数に変換することによって作業間の相関関係を適切に考慮した。提案法ではキーパスを見つける必要がなく、簡潔で精度が良いと言える。 第五章では本研究で得られた知見を総括して述べている。 なお、論文の内容は学術誌「構造工学論文集」に 1 篇の審査論文として公表し、4 篇の国際会議論文として発表されている。  以上のように本論文により示されたこれらの知見は、建築のプロジェクト管理に大いに寄与するものであり、建築構造工学上に学術的価値が高く実用性も非常に高いと考えられる。よって、本論文は博士（工学）の学位論文として十分の価値を有するものと認める。  

Reliability assessment of project duration using method of moments

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