Ayako TANAHASHI

Kimie NAGAYA

Mao KAWASE

Maya OKAMURA

Miho ICHIHASHI

Mitsuko HIRAMITSU

Naho SUGIOKA

Ryota KIMOTO

Takako DEWAR

Takako KIMURA

Tokai Gakuin University

デュアー 貴子

岡村 摩耶

川瀬 麻緒

市橋 美穂

平光 美津子

木本 涼太

木村 孝子

杉岡 菜穂

東海学院大学

棚橋 亜矢子

長屋 紀美江

杉岡, 菜穂

8677

スギオカ, ナホ

川瀬, 麻緒

8678

カワセ, マオ

市橋, 美穂

8679

イチハシ, ミホ

木本, 涼太

8680

キモト, リョウタ

岡村, 摩耶

8681

オカムラ, マヤ

木村, 孝子

8682

キムラ, タカコ

長屋, 紀美江

8683

ナガヤ, キミエ

平光, 美津子

8684

ヒラミツ, ミツコ

棚橋, 亜矢子

8685

タナハシ, アヤコ

デュアー, 貴子

8686

デュアー, タカコ

SUGIOKA, Naho

8687

KAWASE, Mao

8688

ICHIHASHI, Miho

8689

KIMOTO, Ryota

8690

OKAMURA, Maya

8691

KIMURA, Takako

8692

NAGAYA, Kimie

8693

HIRAMITSU, Mitsuko

8694

TANAHASHI, Ayako

8695

DEWAR, Takako

8696

Tokai Gakuin University Academic Repository / 東海学院大学学術機関リポジトリ

東海学院大学研究年報 6 （2021） info:doi/10.24478/00003749 【報告】  （論文題目の前 1行空け） 地元特産の各務原にんじんを活用した若い世代への食育活動の推進Ⅱ －中高生のための各務原にんじん料理教室－ （著者名の前 1行空け） 杉岡菜穂・川瀬麻緒・市橋美穂・木本涼太・岡村摩耶・木村孝子 長屋紀美江・平光美津子・棚橋亜矢子・デュアー貴子  （東海学院大学健康福祉学部管理栄養学科） （要約の前 1行空け） 要  約  管理栄養学科では、2018 年度から産学官連携の下で若い世代の食育を目的とし、岐阜県各務原市の特産品である「各務原にんじん」を活用した料理教室を年 5 回実施してきた。2018 年度は「高校生のための各務原にんじん料理教室」、2019 年度からは中学生にも対象を広げ、2020 年度は 3 年目を迎えた。これまでの 2 年間で、延べ 672 名の中高生が参加し、参加者を対象としたアンケート結果からも教室全体に対して「満足」は 99％という回答を得てきた。2020年度は若い世代の食環境に合わせつつ、正しい情報発信や食育の場を設けていくことが食育の一助になると予測し、年5 回の計画を立てた。 しかし、今年度は新型コロナウイルスの流行により、中止や内容と方法を変更して実施したことを報告する。2021 年度は我が国が第 4 次食育推進基本計画を示すので、料理教室にもこれを踏まえた計画を立てることが今後の検討課題となった。 キーワード：第 3 次食育推進基本計画，各務原にんじん，産学官連携 （見出しの前 1行空け）－次の段落から 2段組み－ １.はじめに 東海学院大学は 2017 年 4 月に各務原市特産の「各務原にんじん」の普及と PR 活動を目的に各務原市、JA ぎふ、各務原市商工会議所と産学官連携協定を締結し、様々な活動を行ってきた。その活動の一環として若い世代への食育活動を目的に「高校生のための各務原にんじん料理教室」を 2018 年度より年 5 回開催している。さらに、2019 年度からは対象を中学生まで広げ、「中高校生のための各務原にんじん料理教室」とし、2020 年度で 3 年目を迎えた。  わが国の第 3 次食育推進基本計画（平成 28 年度～令和 2 年度）１）の課題では若い世代の「食」に関する知識が乏しく、また意識が低く他の世代に比べても実践に結びつかないため、その課題解決の一助となることが目的である。  具体的には、若い世代が「食」に関する問題を自覚できるように正しい情報や体験の機会を提供することで、中学生・高校生がさらに興味関心を持ち、知識を行動に変える実践力を身に付けるための支援をすることを目的としている。 講座のテーマは 2018 年度から継続し、内閣府の「食育に関する意識調査（平成 27 年 10 月）」2）と農林水産省の「食育に関する意識調査(令和 2 年 3 月)」3）を参考に、「食生活・食習慣の乱れの改善」「自然の恩恵や生産者への感謝・理解、農林業等に関する体験」「郷土料理、伝統料理等の優れた食文化の継承」「食べ残しや食品ロスの削減、食品リサイクルに関する活動」「食事に関する挨拶や作法」「食を通じたコミュニケーション」といった項目を主軸に、各講座のテーマを設けた。また、調理内容には、管理栄養学科の学生からの意見も参考に、若い世代の興味も考慮したメニューを取り入れた。更に調理科学の内容も取り入れ、正しい知識の普及を狙った。そして、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点より、実施方法を検討した。 2021 年度への継続を視野に入れ、農林水産省が取りまとめている、2021 年度からの第 4 次食育推進計画作成に向けた主な論点 4）を参考に、SNS を使った情報発信の組み込みや、SDGs の考え方を踏まえて考察した。 51地元特産の各務原にんじんを活用した若い世代への食育活動の推進Ⅱ  ２.料理教室の概要と目的 前報に示した今後の展望では、実施回数や時間の延長、交流の場の時間設定を取り上げていたが、アンケートの結果、会場や時間などについて 99％が「満足」であったことを注視して、昨年度と同様に 5 回の実施とした。メインテーマは継続とし、サブテーマの「共食」「地産地消と食文化」「五大栄養素の摂取」「食品ロスをなくす保存食」「朝食を食べる」はそのまま生かしつつ、調理メニューと調理科学の内容を変更した。表 1 に予定日と変更日、概要と目的の詳細を示す。 開催時間は 10 時 30 分～12 時（90 分間）、場所は本学西キャンパス 3 号館１階調理室で行う計画とした。 2020 年度も、産学官連携協定を締結している JA ぎふから主の食材である生にんじんや、冷凍刻みにんじん、冷凍にんじんペーストの提供を受けた。  表 1 概要と目的  ３.結果及び考察  新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、全 5 回のうち第 3 回、第 5 回が中止となった。第 2 回は感染症拡大防止に努めながら実施し、第 1 回と第 4 回は講義のみを実施した（図 1）。  第 1 回目 地産地消と食文化の伝承 －求肥でフルーツとあんを包もう－ 5 月 16 日（土）は新型コロナウイルス感染症の流行に伴い中止となったが、10 月 10 日（土）に参加者を 2 つのグループに分けスライドを用いた講義をそれぞれ実施した。開始時間は 14 時と 14 時 30 分から各 30 分間とした。入室時の検温、手指のアルコール消毒、マスクの着用、間を開けて着席する対策をとった。  テーマの地産地消と食文化の伝承については、全国各地のにんじんを扱った郷土料理の紹介を行った。郷土料理に取り入れられているにんじんの特徴や料理に占める役割、そしてその土地で郷土料理となった理由などを講義した。  次に、大福の皮になる求肥がでんぷんに糖を加えて加熱することにより、でんぷんの老化が起きにくくなる理由などを科学的な面から説明を行った。  最後に、当初実施予定だったフルーツ大福のレシピや作り方のコツを説明した。  質疑応答では、参加者から気になった郷土料理の作り方を知りたいという反応があり、講師が解説を行った。 図１ 講義の様子（地産地消と食文化の伝承）  第 2 回目 「共食」の楽しさは一緒に調理すること －サブレをみんなで焼こう－  西キャンパス 3 号館１階調理室と 2 階調理室を使用し、2 つのグループに分かれて、1 テーブル 2～3 名で調理実習を実施した。 予定日と変更日 概要と目的 1 回目 5/16(土) →10/10(土) 講義 地産地消と食文化の伝承 －求肥でフルーツとあんを包もう－ 各務原にんじん入り求肥餅でフルーツとあんを包んだ大福を作る。地産地消について学び、抹茶ラテと共に味わい和菓子の文化にも触れることを目的とする。 糖によるでんぷんの老化防止を学ぶ。 2 回目 6/20(土) 実施  ｢共食｣の楽しさは一緒に調理すること －サブレをみんなで焼こう－  二期作で有名な各務原にんじんは春と冬に旬を迎える。春の甘い旬のにんじんを使ったサブレを作る。型を抜き様々な形をみんなで作り、試食する楽しさを味わう。 膨張の科学を学ぶ。 3 回目 8/8(土)  (中止) 五大栄養素を摂取しよう  －にんじん入りパンナコッタを作ろう－  身近な材料を使いパンナコッタを作る。普段良く食べている食材は身体にとってどんな働きをしているのか、栄養学的にどんな分類に振り分けられるのかを学ぶ。 凝固の仕組みを学ぶ。 4 回目 8/9(土) →9/12(土) 講義 食品ロスをなくす保存食  －にんじんジャムの活用－  新鮮で安価な旬のにんじんを保存食のジャムにして、旬のものの活用方法と食品ロスについて考えることを目的とする。また、ホットケーキにジャムを添えていただき、ジャムを味わう。  ペクチン・糖・酸の加熱によるゲル化を学ぶ。 5 回目9/12(土) (中止) 朝食を食べよう －にんじん入りチーズドック－  韓国のおやつ、チーズドックににんじんを入れてオリジナルの朝食を作る。揚げるのではなく、焼く方法とし手軽に作れるレシピとした。簡単にバランスの取れた朝食を実践することも目的とする。  アミノカルボニル反応を学ぶ。 52杉岡菜穂・川瀬麻緒・市橋美穂・木本涼太・岡村摩耶・木村孝子                   長屋紀美江・平光美津子・棚橋亜矢子・デュアー貴子   テーマの「共食」の楽しさは、目的としてグループで相談しながら一緒に調理作業を行い、皆で食べることとした。内容は作り方、出来栄えや味、調理経験を話して親睦を深め、共食の楽しさを体験することであった。 衛生的な配慮として、にんじんペーストを練りこんだサブレ生地は型抜きではなく、ビニール袋に生地の材料をすべて入れて練り、袋内で伸ばしカットまで行う作り方に変更して実施した。また、試食は行わず、持ち帰りとなった。 参加者からは、とても簡単なので家でもできそう、という感想が得られた。          図２ 焼きあがったサブレ  第 3 回目 五大栄養素を摂取しよう  －にんじん入りパンナコッタを作ろう－  新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、中止となった。予定していた調理内容はにんじんペースト入りパンナコッタであった。材料ににんじんペースト、砂糖、牛乳などの普段からよく目にして食べる食材を使用して、その食材が身体にどのような働きをもたらすのか、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン類、ミネラル類の五大栄養素の大切さを学んでもらう内容を企画していた。  第 4 回目 食品ロスをなくす保存食  －にんじんジャムの活用－ 8 月 9 日（土）は新型コロナウイルス感染症の流行に伴い中止となったが、9 月 12 日（土）に参加者を 2 つのグループに分けスライドを用いた講義をそれぞれ実施した。開始時間は 14 時と 14 時 30 分から各 30 分間とした。入室時の検温、手指のアルコール消毒、マスクの着用、間を開けて着席する対策をとった。  食品ロスの削減については、規格外のにんじんを用意し実物を示しながら、流通と保存方法について講義を行った。規格外のにんじんはスーパーマーケットに並ぶ前に食品加工・製造業へ届けられること、地産地消の促進目的も兼ねて各務原にんじんが二期作であることなどの特徴も説明した。にんじんの冷蔵・冷凍保存方法については、品質を保つことでロスの削減になることの理解を促し、実践的な方法を伝えた。家庭で作る「にんじんジャム」の活用については、にんじんが旬のおいしくて安価な時期に、保存食として作ってみようという内容とした。ジャムの作り方や瓶詰めの保存方法と、にんじんのペクチンと糖と酸によってジャムができるという調理科学を講義した（図３）。  最後に、調理実習を行う予定だったジャムを添えたホットケーキのレシピや作り方のコツを説明した（図４）。  図３ 4 回目 食品ロスをなくす保存食 －にんじんジャムの活用－スライド① 図４ 4 回目 食品ロスをなくす保存食 －にんじんジャムの活用－スライド②  第 5 回目 朝食を食べよう  －にんじん入りチーズドック－ 新型コロナウイルス感染症の流行に伴い中止となった。予定していた調理内容はにんじん入りチーズドックで53地元特産の各務原にんじんを活用した若い世代への食育活動の推進Ⅱ  あった。これは韓国のおやつで、管理栄養学科の学生からの「SNS などで話題になっている」という意見を参考に調理内容に取り入れた。基本的な作り方は小麦粉を主にした生地でチーズを包み油で揚げるおやつである。今回は朝食というテーマに沿って、フライパンで少量の油で焼くという簡単な調理操作にし、チーズ以外ににんじんも包んで一緒に食べられる作り方とした。しかし、実施には至らなかった。  ４.まとめ 2020 年度は、料理教室の実習を実施できたのは全 5 回のうち 1 回であった。その回は衛生面を十分に配慮して行い、他の 2 回は講義に変更、残りの 2 回は実施できなかった。 社会情勢を鑑みながら、何らかの形で開催できないか模索し講義の実施を行うことができたことは成果だが、料理教室は 30 名、講座も 20 名程度の参加であり 2019年度までに比べると参加人数が大幅に減ってしまった。2020 年度は十分な食育活動が展開できなかったと感じる。 今後、新型コロナウイルス感染症の流行の状況によっては満足のいく教室の開催は困難である可能性があることや、若い世代への情報発信として第 4 次食育基本計画作成に向けた論点 4）に記載があるように発信者側のSNS などの活用も検討していくことが課題となった。  謝辞 本料理教室を実施するにあたり、旬の各務原にんじんをご提供いただきました JA ぎふ鵜沼支店様に心より御礼申し上げます。また、ご協力を賜りました各務原市様に深く感謝申し上げます。 参考文献 1）農林水産省,第 3 次食育推進基本計画（平成 28 年 3 月）pp.1-15 2）内閣府,食育に関する意識調査（平成 27 年 5 月公表） pp.4-5 3）農林水産省,食育に関する意識調査(令和 2 年 3 月公表) 4）農林水産省,第 4 次食育基本計画作成に向けた主な論点 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/attach/pdf/kannren nhou-9.pdf（最終アクセス 2020/12/1）    Promotion of Dietary Awareness Among Young People Making Use of the Kakamigahara CarrotsⅡ Kakamigahara Carrot Cooking Classes for Junior High and High School Students  SUGIOKA Naho,  KAWASE Mao, ICHIHASHI Miho,  KIMOTO Ryota, OKAMURA Maya, KIMURA Takako, NAGAYA Kimie, HIRAMITSU Mitsuko, TANAHASHI Ayako and DEWAR Takako       54

Promotion of Dietary Awareness Among Young People Making Use of the Kakamigahara CarrotsⅡ ―Kakamigahara Carrot Cooking Classes for Junior High and High School Students―

https://tokaigakuin-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=3758&item_no=1&attribute_id=21&file_no=1

【報告】地元特産の各務原にんじんを活用した若い世代への食育活動の推進Ⅱ ―中高生のための各務原にんじん料理教室―

【報告】地元特産の各務原にんじんを活用した若い世代への食育活動の推進Ⅱ ―中高生のための各務原にんじん料理教室―

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