山陰地方における「特別支援教育」施策の展開—「特別支援教育への転換」に対する市町村の意識—

Abstract

国の「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」の提言を受けて,地方自治体における「特別支援教育」へのシステム転換が期待されている.今回,山陰地方の市町村に実施した調査から明らかになったことは,市町村は「特別支援教育」の基本的方向への一定の理解を示しつつも,急速な国の動きに対して十分に追従することが困難な実態であった.中央レベルとは異なる地方独自の事情を鑑みれば,特別支援教育へのシステム転換には自治体の基盤確立と自治体を育成する一定の期間の確保が求められる.都道府県単位から市町村へという,段階的な特別支援教育へのシステム転換の実施が期待される

    Similar works