病床機能報告における入退棟経路による病棟機能分類の検討

Abstract

京都府立医科大学大学院生命基礎数理学京都府立大学大学院生命環境科学研究科和歌山大学観光学部京都先端科学大学健康医療学部病床機能別病床数の検討による適切な医療提供体制の構築は、超高齢社会に対応する持続可能な社会保障制度の確立に重要である。本研究は、医療機関の入退棟経路の特徴と機能区分を明らかにすることを目的とした。厚生労働省が公表している2018 年6月の1か月分の病床機能報告を用いて、主に成人の医療を実施する全国の9,627病院26,366病棟を対象に、入棟前・退棟先の場所別の患者構成割合による主成分分析を実施した。その結果、入退棟経路による上位4主成分を抽出(累積寄与率61.3%)し、それぞれの特徴的な入退棟経路と病床機能区分との傾向を明らかにした。これらの評価指標により、病床機能報告における入退棟経路の患者構成割合から病棟の持つ医療機能を推測する可能性が示唆された。本分析結果は、地域医療構想実現に向けた有用な基盤情報となり得る

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