美濃客家語の副詞"緊"の多義性についての試論

Abstract

 高雄市美濃区で話されている客家語では、副詞 “緊” が動詞の前に置かれ、動作や状態が進行中であることを表す。先行研究では、一部の例外を除き、この “緊” を進行や持続を表すアスペクト標識とみなすことが一般的である。本論文では現地調査で収集したデータをもとに、“緊” が表している中心的な意味は「事象の複数回性(event plurality)」であることを主張する

    Similar works