16 research outputs found

    The Curriculum Development for Collaboration between Kindergarten and Elementary School from the Point of Children's Experiences (7)

    Get PDF
    本研究は, 広島大学附属三原幼稚園及び広島大学附属三原小学校での実践を事例として, 幼稚園と小学校低学年の教育内容を子どもの経験の蓄積という観点から見直し, 子どもの経験が階層的に生かされるカリキュラムとして提案することを目的としている。小学校第1・2学年に, 認識の基礎を育成する発見科, 表現力を育成する表現科を, さらに幼稚園年長に「発見・表現の時間」を設定した。本小論では, 今年度は文部科学省の研究開発指定を受けていないため, これまでの発見科, 表現科, 「発見・表現の時間」のカリキュラムの特徴を生かして, 自然事象に焦点を当てて「生活科」の単元開発をした。授業中の子どもたちの発話の検証により, 自分の思いつきや考えを大事にし, 表現し合いながら試行錯誤し, 問題解決に取り組む態度が見られ感覚の意図的使用や試行錯誤の組み入れの効果を確認することができた。また, 単元を実践する際の授業形態については, どの時期にどの内容を個の活動とするかグループでの活動とするか等考え, 計画することが協同しながら問題解決の力を伸ばす上で大切であることが明らかになった

    "Improvement of Agri-Food literacy for Children through farm Animal assisted education III"

    Get PDF
    本研究は, 幼稚園及び保育園の幼児を対象とした, 家畜介在教育(Farm Animal Assisted Education for Children:FAAEC)の発展を目指して行った。食農リテラシーとは, 人間生存の基本となる食と, それを可能とする農及び自然環境に関する認識, 評価, 実践を総合した能力のことであり, その能力を生命に対する認識とともに一体的に獲得するためには, 畑作や稲作の体験だけではなく家畜介在教育が必要であると考えられる。本研究では幼稚園における家畜介在教育のモデル動物としてウサギを取り上げている。本研究に先立って, 広島県内200の幼稚園を対象として行ったアンケート及び実地調査の結果, ウサギ飼育率は高いものの, ウサギの健康状態の悪い園も認められた。そこで, 家畜介在教育(FAAEC)を実施する前に, ウサギの飼育状態の改善が急務であると考えられた。本研究では, ウサギのQOLの向上を目指した, エンリッチメントの導入効果について検討した

    The trial of animal assisted education in kindergarten

    Get PDF
    本研究は, 動物介在療法の流れを汲む「動物介在教育」を通して「いのち」の大切さ, 他者への思いやり, 自然環境への配慮を教えることで, 肉体的にも精神的にも健康な子どもたちを育てることを目的とする。具体的には, 様々な分野の専門家が研究分担者・研究協力者として参加する「CoP-AAE: 動物介在教育のための実践コミュニティ」の構築を通して, 幼稚園で実践可能な「子どもたちのための心を育む動物介在教育プログラム」の開発に取り組む。 昨年度(平成21年度)は, 「動物介在教育実践コミュニティ」を立ち上げ, 「子どもに対する4つの動物介在教育の実践手法」に関する予備研究を, 広島大学大学院生物圏科学研究科の谷田研究室, 広島大学附属三原幼稚園, 広島大学附属幼稚園, 広島アニマルケア専門学校, 福山平成大学と共同で行った。本年度は, 昨年度と同様にCoP-AAEのメンバーと, 「自然体験を通した教育の実践と効果の検証」「動物の訪問による命の教育」「動物飼育・世話体験を通した共感教育」について共同研究を行ったのでその内容について簡潔に紹介する

    Agri-food education for children on dairy cows at university farm

    Get PDF
    「動物介在教育実践コミュニティ」を構築し, 「子どもに対する4つの動物介在教育の実践」に関する予備研究を行った。4つの動物介在教育とは, 「生き物を介した自然環境教育」「動物の訪問による命の教育」「動物飼育・世話体験を通した共感教育」「家畜を介した食農教育」を指す。本報告では特に「家畜を介した食農教育」について詳述した。広島大学附属農場において, 乳牛と牛乳の繋がりを学ばせるために「親子食農教室」を実践した。事前に行ったテストから, 参加者は乳牛に対して牧歌的なイメージを抱いており食料を効率的に生産する家畜としての認識に乏しかった。また, 多くの参加者が分娩と泌乳との関係を理解していなかった。実際に乳牛を見たことによって, 牛の存在の大きさを実感し親しみを持った参加者が多かった。また, 全員が次回も参加したいと回答した。以上の結果から, 本プログラムは参加者の関心が高く一定の教育的効果が認められた。今後の課題として費用対効果, スタッフの教育の必要性などが挙げられた。本研究を通して動物を介在した教育プログラムの基礎案が完成し, 来年度の本格的な実施への足がかりを築くことが可能となった

    The trial of animal assisted education in kindergarten : Study on the effect of interaction with living things on the daily rhythm of preschool children

    Get PDF
    附属三原幼稚園において,「①年長児に対する生き物を通した活動に関する調査②園児の生活リズムモニタリング法の開発」を行った。①では,保護者に発行している「組だより」の内容を分析して生き物にかかわる活動の抽出,活動の位置づけを考察した。その結果,生き物を介在することで,理科的な知識だけでなく,異年齢間の交流や身体的活動の促進,命の不思議さに対する興味への動機付けなどにつながり,園児の生活リズム付けにも貢献することがわかった。②では,アクティウオッチを園児の非利き腕に2日間装着して測定し,生活リズムのモニタリングを行った。今回の調査から,アクティウオッチを用いた方法は,園児の日常の活動に支障なく,正確にデータを記録できたことから有効であると考えられる

    A basic study of the development of the transition curriculum in music education from preschool to elementary school (2) : focusing on the actual conditions of singing in unison of children.

    Get PDF
    本研究では, 斉唱時における子どもの歌唱実態に着目し, 異なる伴奏条件でどのように子どもの歌唱が変化するのか, また自分の声をイヤホンでモニターするのとしないのではどう違うのかについて明らかにすることを目的とした。調査は小学校1年生を対象として行い, 「きらきら星」を次の条件で斉唱させ, 個々の子どもの歌声を録音した。条件は, ①イヤホン・ピアノ伴奏条件, ②イヤホン「大きく元気に」ピアノ伴奏条件, ③イヤホン・アカペラ条件, ④ピアノ伴奏条件, ⑤「大きく元気に」ピアノ伴奏条件, ⑥アカペラ条件であった。評価項目は, 全体の音高の正確さ, どなり声で歌っていないか, 最初の2小節の8つの音高である。分析の結果, イヤホン有りとイヤホン無しの条件では, 音高の一部を除いて, 他のすべての項目においてイヤホン有りの方が得点が高かった。イヤホンによって自分の声をモニターすることによって, どなり声になることが避けられ, 音高も正確になることがわかった。伴奏条件では, すべての項目において, ピアノ伴奏条件>アカペラ条件>「大きく元気に」ピアノ伴奏条件, の順序で得点が高った。1年生では, 歌唱時に主旋律が聞こえる方が正確に歌えることがわかった

    A Basic Study of the Development of the Transition Curriculum in Music Education from Preschool to Elementary School (3) : Focusing on the development of children's unison singing ability.

    Get PDF
    本研究は, 一斉歌唱時の子どもの歌唱能力の実態と発達の様相に着目し, 伴奏の有無や, イヤホンで自分の声を聴きながら歌うか否かなど, 伴奏やフィードバックの条件を変えて斉唱することによって, 子どもの歌唱がどのように変化するかを明らかにすることを目的とした。対象は, 小学校1年生から6年生である。その結果, 以下のことが明らかとなった。第1に, イヤホンで自分の声を聴きながら歌唱する方が, 正確な音高で歌えるということである。第2に, イヤホンをつけない条件において, 低学年では伴奏があった方が正確な音高で歌えるが, 高学年では伴奏がない方が正確な音高で歌えるということである。一方, イヤホンをつけた条件においては, 総じて伴奏がない方が正確な音高で歌えることがわかった。第3に, 「もっと大きく元気に歌って」という教師の教示は, 低学年ではどなり声の歌唱につながり, 正確な音高で歌うことの妨げになるということである。「もっと大きく元気に歌って」は, 幼稚園や小学校での歌唱指導で頻繁に聞かれる教師の言葉かけである。今回調査を行った小学校においては, 高学年ではこの言葉かけにも関わらず, 発声の仕方や正確な音高には変化はなかった

    A basic study on the development of young children's musical ability (1) :Focusing on young children's singing voice in unison singing.

    Get PDF
    本研究の目的は, 幼児が一斉歌唱活動を行う際に伴奏の有無, およびイヤホンで自分の声をモニターしながら歌うか否か, という異なる条件下で幼児個々の歌声がどのように変化するのかを明らかにすることである。その結果, 以下のことが明らかとなった。第1に, 正確な音高での歌唱は, イヤホンで自分の声をモニターすること, および伴奏による音高の補助があることの2つの要素によって導かれる。第2に, 正確な音高での歌唱に密接に関わるのは, 年少では自分の声をモニターする要素であり, 年中および年長では伴奏の要素である。第3に, G4以上の高い音域よりもG4未満の低い音域の方が正確な音高で歌唱できる。第4に, どなり声の生起は一斉歌唱時に自分の声が聞こえにくい状況においてその生起率は高くなる。しかし, 年長になると伴奏の有無やイヤホンの有無といった条件への依存度が低くなり, どのような条件下でも比較的一定して歌声に近いものとなる

    Seek for Studying in International Communication to Develop Universal citizenship —3—

    Get PDF
    広島大学附属三原幼稚園・小学校・中学校(以下本学園)が掲げている「三原学園プラン」の特質の第1として挙げている21世紀型学力の1つが, 国際的コミュニケーション能力である。本学園では, この国際的コミュニケーション能力を「確かな語学力を基に, 様々なメディアを駆使して多文化を理解したり, 人々と国際的にコミュニケーションしたりする力」と定義している。この力を育む研究を進めるために, 2006年度から新たに国際コミュニケーション学習開発部会(以下本部会)を立ち上げた。2006年度から国際コミュニケーション科を設立し, 本部会が中心となって題材開発とカリキュラム開発を進めてきた。本稿では, 国際コミュニケーション学習の目標, めざす子どもの姿, 研究の方法と保育・授業実践を示している。また, 国際コミュニケーション科で育った子どもたちの姿を幼稚園から中学校までの事例をあげるとともに, 6年間に及ぶ研究のまとめをも提言している
    corecore