2 research outputs found

    地域包括ケアにおけるネットワーク構築 : 地域包括支援センターの調査から

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    本論は、地域包括支援センターの実践において重要視されるネットワーク構築に焦点を当て、その基本的な考えかたの整理及び具体的な実践例からその課題を見出すことを目的としている。地域包括支援センターによる地域ネットワークは、「ニーズ発見機能」「相談連結機能」「支援機能」「予防機能」という意義をもつものとされている。また、その構築方法のモデルとしては、「地域住民組織活用方式」「市民ボランティア活用方式」「住民参加のまちづくり方式」の3つが示されている。北海道内の4市1町の地域包括支援センターのヒアリング結果を、意義と構築方法モデルに基づき考察した。その結果、「予防機能」及び「住民参加のまちづくり方式」という観点からのネットワーク構築が現状としては十分に展開されていないことがわかった

    高齢者の地域生活支援における権利擁護実践 : ソーシャルワークとしての視座

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    権利擁護は、「権利侵害から守る」という意味で使われることが多かった。しかし、介護保険制度の実施による福祉サービス利用方式の転換により、自己決定を支援し利用者をエンパワメントする積極的な意味を持つようになった。一方で、自己決定やエンパワメントは、ソーシャルワークにおける原則や理念としても重視されている。本研究は、権利擁護をソーシャルワークとして推進する際の基礎となる立場を示すことを目的とする。社会福祉における権利と権利擁護の意味および地域包括支援センターを対象とした調査結果から、ソーシャルワークとしての権利擁護推進の視座を以下のように考察した。1.高齢者や家族等を対象とする直接的な権利擁護実践(ミクロレベル)2.権利擁護支援が必要な者の早期発見・把握に向けたネットワークやシステム構築などの間接的な権利擁護実践(メゾレベル)3.権利擁護支援への強い関心により権利侵害を予防する・無くす社会を目指すソーシャルアクションによる環境変革(メゾ~マクロレベル
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