14 research outputs found
Introducing E-learning to Lower Level Learners of English: A Preliminary Study
本稿は大学の授業における下位英語学習者へのe-learning 教材導入の有効性及びその効
果的活用方法を検証し考察するものである。E-learning導入後のTOEICスコア変化と自律
学習アンケート結果を、統制群を用いて比較検証した。その結果、distance learning モデ
ルである実験群では、TOEIC スコアに大きな伸びがみられたが、GTEC テストを用いた統
制群では、実験群のような著しい伸びは認められなかった。また、実験群では自律学習の
アンケート結果から「意識要因」のMotivation とIdeal-Self の値が微増していることが分
かった。本研究は学内COE 教育支援経費を受けての予備調査であるものの、教員の適切な
指導と助言があれば、下位英語学習者へのdistance learning モデルにおいて効果的に
e-learning教材が活用出来ることを示唆している
Examining the Student Teacher System at the Social Learning Space, the L-café – Students’ Perceptions of Students Teachers and ST Experience of Peer Teaching –
平成25年5 月に岡山大学に新規オープンしたソーシャル・ラーニング・スペースL-café では,教員の教育・指導のもと同じ大学生(留学生や上級生)が学生に英会話やTOEFL 対策などを教えるスチューデント・ティーチャー制を大学内で初めての試みとして採用している。本稿では,その新しくユニークな試みについて,受講学生によるアンケート調査と教えている学生のインタビューを基に検証した。 アンケート結果分析では学生のST に対する認識として5つの因子を抽出し,更にその中から,学生の英語力実感に影響を与える2要因を特定した。5人のSTへのインタビューからは,レッスンを教え始めた動機や実際に教えてみた感想,今後について等ST 側からの視点も加え,教わる学生と教えるST 側双方向からの検証を試みている
Teaching a writing web class based on reflective questionnaires
本稿は平成25年度前期の「総合英語3」(ライティング)において, Web Class を利用したライティング授業を報告するものである。Web Classは岡山大学教育開発センターIT活用教育専門委員会・e-Learning 支援室が提供する基盤システムであり,本稿の実践クラスでは,おもに課題のやりとり,教員からのフィードバック,およびピアレビューなどがもちいられた。学期末に実施した振り返りアンケートからは,上級レベルの学生は「ピアレビュー」に,初級レベルの学生は「教員からのコメントフィードバック」にWeb Class の機能としての効果を認識していることがわかった。Web Classの利用は英語ライティング授業のアクティビティーの選択肢を広げることになると思われるが,学生のレベルや指導の目的を考慮したうえで,利用が求められることもあらためて確認された
Developing Okayama University Can-Do List Using GTEC Scores
本稿は,「2020年度GTECスコアに基づく岡大Can-Doリスト(教材案内付)」の開発過程および手順を報告するものである。まず,2018年度入学者を対象に予備調査を実施し,GTEX4技能におけるスコアレベル別に一般項目36項目を抽出した。次に,2019年4月入学者を対象に全学統一GTEC(2技能)テストにて,本調査のアンケートを実施し,一般項目を確定させた。さらに,追加調査として,2019年12月の全学統一GTEC(4技能)テストの際に,2,215名の受験者を対象にアカデミック項目16項目のアンケート調査を行い,GTECスコアに基づく岡山大学独自のCan-Doリスト(全46項目)を完成させた。開発したCan-Doリストは,自律学習の指針として使用することが今後期待される
Surveys on English language learning among Japanese university students: motivation, language use, learning content, target communication skills and overseas Experience
本稿では、岡山大学の2023年度入学生(約2300名)を対象に実施した2つのアンケート調査の結果報告とその考察を行う。大学英語カリキュラム改革や科目内容のアップデート、学習環境の整備を検討するための基礎資料の提供を目的として、入学時点での、学習動機、言語使用環境、学びたい授業内容、目標とする英語コミュニケーション能力、海外体験等について調査した。結果として、学習動機は「スコア取得志向」と「コミュニケーション志向」が高いことが示された。また約9割の学生は日常的英語使用の機会がほとんどないことがわかった。一方、約6割の学生が「話す」スキルを優先して学びたいと考えており、半数程度の学生はより高い目標を持てるような意識付けが必要であることなどが示された。This paper reports on two questionnaire surveys conducted at Okayama University on students who entered the university in 2023 (approximately 2,300 students). With the aim of providing basic data for considering reform of the English language curriculum, updating course content and improving the learning environment on campus, the surveys were conducted on students' motivations for learning, daily language use, course content they would like to study, target English communication skills, duration and programs of overseas experience. The results of the survey showed that the students' motivations for learning were highly 'score-oriented' and 'communication-oriented.’ Approximately 90% of students had few opportunities to use English on a daily basis, and approximately 60% wanted to prioritize 'speaking' skills in their studies. The results also showed that about half of the students need more awareness of their English communication skills so that they can have higher goals
Exploring the dynamics of change in students’ English proficiency and self-evaluations: The analysis of GTEC scores and Okadai CAN-DO List across required English courses
本稿は,2つの必修英語カリキュラム(6単位コースと8単位コース)についてリーディングとスピーキングの2技能に焦点を当て,GTECスコアおよびCAN-DOリストによる自己評価を指標として量的分析を行った報告である。GTECテストの結果は,6単位コース(約580名調査協力)の平均値が,8単位コース(約450名調査協力)よりも,2技能ともコース修了時に統計的に高い数値を示した。一方,CAN-DOリストの回答では,コースに関わらず,難易度が低いリーディング項目で平均値が入学時よりも下降したのに対して,難易度の高いCAN-DO項目では,修了時に平均値が上がっていた。対照的に,スピーキング項目では,CAN-DO難易度に関わらず,両コースともほぼすべての項目で,平均値の上昇が見られた。調査結果は,今後の英語カリキュラム改善の資料として使用される。This paper presents a quantitative analysis of two compulsory English curricula—a 6-credit course and an 8-credit course—with a focus on the skills of reading and speaking. The analysis utilizes GTEC scores and self-assessments on a CAN-DO list as indicators. The results of the GTEC test showed that the mean of the 6-credit course (about 580 survey participants) was statistically higher than that of the 8-credit course (about 450 survey participants) for both skills at the end of the course than at the time of entering university. On the other hand, in the CAN-DO list responses, regardless of the course, the mean values for the less difficult Reading items fell below the mean values at the time of entering university, whereas the mean values for the more difficult CAN-DO items increased at the end of the course. In contrast, Speaking items showed an increase in mean values for almost all items in both courses, despite the difficulty of the CAN-DO items. The results of the study will be used to improve the English curriculum in the future
An Analysis on the Correlation between TOEIC L&R Online Test and GTEC Test
本研究では、TOEICL&R オンライン試験とGTECAcademic 2技能テストのスコアの相関分析を行った結果を考察し、加えて、岡山大学が独自に開発したCan-Doリストを用いたアンケート結果も報告する。2021年4月に、岡山大学入学者2258名が全学統一GTEC2技能テストを受験し、そのうち96名がTOEICL&Rオンライン試験を受験した。TOEICL&Rオンライン試験の総合得点とGTEC2技能テストの総合得点の相関分析では、中程度の相関が認められた。さらに、約2300名の大学入学時における英語レベルを経年比較に基づき考察すると、従来のTOEIC L&R試験(マークシート式)とTOEIC L&R オンライン試験では、TOEICL&Rオンライン試験のスコアが高めに出る傾向が確認された。コロナ禍において、オンライン試験の需要が高まる中、2020年4月から実施できるようになったTOEIC L&Rオンライン試験が、今後、大学生の英語力を測る新たな指標としての外部検定試験の候補となるかどうか検討することを目的として、GTECテストと比較しながら詳細に報告する
A Survey of Skills-Based Integrated English Classes in the New Curriculum
岡山大学では平成25年度入学者から英語新カリキュラムを導入し、新1年生のスキル別科目の「総合英語1-4」(スピーキング、リーディング、ライティング、リスニング)は習熟度別クラス編成を行っている。本稿は、言語教育センター英語系が前期末の7月に実施した授業満足度に関するアンケート調査結果を分析したものである。入学時4月のTOEIC IP スコア395点以下、400点以上595点以下、600点以上の習熟度別グループに分け
て学生の授業満足度の平均値をみると、習熟度の低いグループよりも高いグループの満足度が高い傾向がみられた。また、授業満足度に影響を与える要因は、習熟度別グループおよび担当教員グループによって異なることがわかった