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    高齢者の生活意識と衣服環境 : 女性の年齢差と地域差について

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    望ましい高齢者の衣服についての調査を2001年10・11月に北海道から九州の8地域の居住する元気な高齢者を対象に質問紙調査法を実施した。有効回収数1,092票、有効回収率93.7%であった。生活意識として、心配ごとは健康で、それを維持するために、食べ物に注意している。楽しいことは人と接することで、外出や旅行を好み、おしゃれ感もあり、服装におしゃれ感のある人が多い。着用時の留意点としては「足もとには履きやすいもの」「色・柄・デザインが気に入ったもの」「肌触りがよく柔らかいもの」など女性60才代、70才代、80才代の間に有意差のある25項目中17項目で、因子分析後の因子得点は「自己表現」に高得点を得た60才代と低得点の80才代。また、地域的には「自己表現」の高得点地域は関東、四国、近畿で、「実用性」は近畿、四国、が高得点であった。「調和」の高得点は九州、北海道、中部、四国の順であり、「規範性」は北海道が高得点であった。次にイメージとしては「ゆったりした」「暖かく」「上品な」「明るい」「親しみやすい」が上位で、18対の形容詞の中9対が有意差があり、因子分析後の因子得点は「活動性」に80才代は高得点を得て、低得点の60才代であった。また、地域では「容儀性」の高得点は関東、東北、近畿の順で、「活動性」は北海道、四国、中部の順に高得点であった。「親しみやすさ」は中国、関東が高得点で、「ファッション性」は近畿、中国、四国の順に高得点であった。以上のように、望ましい高齢者の衣服は年齢差、地域差があることが分かった

    高齢者の生活意識と衣服環境 : 性差について

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    高齢者の生活意識と衣服環境についての調査を2001年10~11月に北海道から九州の8地域に居住する元気な高齢者(男性282名、女性810名、計1,092名)を対象に質問紙調査法を用いて行い、有効回収率93.7%であった。「生活意識」は健康を心配し、健康維持のために食べることを男性53.5%、女性62.7%が注意し、楽しいのは人と接することであり、おしゃれ感のある男性51.4%、女性83.0%であった。服装については男性46.5%、女性66.7%がおしゃれ感をもち、着用時の第一留意点は「足もとには履きやすいもの」で、因子分析では自己表現・調和・実用性・着心地に女性が高得点で、男性は規範性に高得点であった。「望ましい高齢者衣服のイメージ」は暖かく・ゆったりした・上品な・明るいが上位で、因子分析では男性が親しみやすさ・活動性に、女性は容儀性・ファッション性に高得点であった。生活意識から見ると女性が暮らしの工夫をし、おしゃれ感、望ましい高齢者衣服のイメージには性差が見られた

    成人看護学慢性期実習における透析センター見学実習の意義

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    平成9年度カリキュラム改正において,実質的に慢性期実習の期間が短縮される中で,慢性期実習に位置づけられている透析センター見学実習を継続するかどうか,見直しの時期である。そこで,学生の透析センター見学実習終了後の記録の中から,実習目標に沿った内容を抽出し,その内容の目標達成度と学習内容から透析センター見学実習の学習効果を考察し,見学実習の意義と問題点を明確にした。その結果,透析センター見学実習の意義として,(1)患者個々の生活の多様性を理解し,成人看護学実習のねらいである『対象理解』を充たしている。(2)透析治療を一生涯受けて生活する人間を理解しようとする学生の意識は,慢性期にある患者の看護を学ぶことにつながる。(3)退院後の継続看護を医療・保健・福祉の面から直接学べる実習であることがわかった。また,今後の課題として,学習の機会を有効に活用するため実習前のオリエンテーション,実習後の学内カンファレンスにおいて,学生への動機づけや振り返り等を行い,記録用紙の工夫も行うことが必要であることなども示唆された

    成人看護学急性期実習におけるICU見学実習の意義

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    成人看護学急性期実習では,急性の健康レベルにある患者の理解や高度な医療や専門的な看護を学ぶ目的として,1日のICU見学実習を行っている。今回,ICU見学実習における学生の目標達成度とその教育効果を明らかにすることを目的に学生の記録内容を3段階の学習レベルに分類し,分析を行った。その結果,学生の目に入りやすい目標2のICUにおける患者の特徴・看護婦役割や目標4のICU内の設備・ME機器などは学びやすく,目標1・3のICUの機能や医療チームといった目に見えないものは学びにくいことがわかった。また,ICU見学実習の学習レベルの向上を図るために,オリエンテーションの充実や見学後のまとめのカンファレンスを設けるなどの教育方法の検討も必要と考える。しかし,ICU見学実習は高度な医療・救急時の対処・対象の健康レベルの特徴を理解する上で意義があり,今後もICU見学実習の学習効果に期待したい
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