5 research outputs found
Unproduced text and unexpressed ideas : Compromise and give-up in the L2 writing process
第二言語学習者が産出した間違いや特徴的な言語使用は、専門的内容の第二言語執筆に関する研究での主要な分析対象である。しかし、産出文の量的分析では、書き手が産出を「回避」(Larsen-Freeman & Long, 1991)した困難や着想――「非産出文」や「非産出着想」――を特定できないという問題が生じる。そこで、本研究では書き手の執筆過程に関する内観報告を分析することで、産出文と乖離する書き手の着想を含む思考過程を特定し、第二言語での「非産出文」や「非産出着想」を把握することにした。調査では、専門内容について英語で執筆する課題を与え、執筆過程を録画した。次に、その録画を見せながら質問を行う面接(刺激再生法)と半構造化面接を行った。刺激再生法を用いた面接での内観報告は書き起こし、帰納的に分類分析した。その結果、第二言語で産出困難であった着想を包含する「妥協」と「断念」の方略を抽出できた。本研究では、第二言語学習者の専門的内容の執筆について、「妥協」と「断念」の方略を特定し、低頻度ではあるが、書き手にとって重要な専門内容を含む「非産出文」や「非産出着想」を把握する重要性を指摘する。また、書き手視点での指導の可能性を示唆する。言語教
2022 年指定規則一部改正に伴うカリキュラム改革について
紀要委員会企画Special Articles 2022 年4月1日より保健師助産師看護師学校養成所指定規則の一部を改正した省令(厚生労働省,2019)が適応される。本規則の改正では、地域在宅看護の創設、実習単位が見直され、看護師に求められる社会的役割、及び疾病構造の変化に伴う療養生活の場の多様性に合わせた内容が示された。それに伴い、本学看護学部では本学の理念である生命の尊厳と隣人愛の精神を基盤として、2019 年よりカリキュラム改革を推進し検討を継続した。中長期ビジョン検討会、カリキュラム骨子作成委員会を経て、カリキュラム改革委員会が30 回を超える協議を重ね、新たなカリキュラムを申請するに至った。本稿では、新たなカリキュラムに至った経緯とカリキュラム編成の概要について報告する