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    女子短大生の生活習慣改善に関する働きかけとその実態

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    1)付加運動の働きかけを一定期間行った場合と止めた場合に対象者の身体状況、食習慣、休養状況などの実態を知るために3回の調査により結果を得た。2)対象者の身体状況は、3回の測定値が身長1.57m、体重54.1~54.4kgであり、BMIの肥満判定は「普通」であった。体脂肪率は常に30%以上であり、「肥満」に該当した。W/H比は、0.73~0.76であり、最高値は0.85であった。血圧の平均値は、最高血圧が105mmHg前後、最低血圧が70mmHg前後であった。3)成人特殊向き食習慣判定結果は、AとBの判定を「よい」とすると、1回目が66。7%、2回目が83.3%、3回目が79.2%であり、大半の者は食習慣について問題がないと判定された。点数化した総得点の平均値は、1回目が11.8±2.9点、2回目が12.8±2.4点、3回目が12.8±2.9点となった。1回目と2回目の間には有意差(P<0.05)があった。4)貧血者用食習慣判定結果は、CとDの判定を「よくない」とすると、1回目が37.5%、2回目が45.9%、3回目が41.7%で貧血に関して改善が必要であった。点数化した総得点の平均値は、1回目が11.0±2.8点、2回目が11.2±3.0点、3回目が10.6±3.1点であった。それぞれの間には有意差はみられなかった。5)疲労診断で「問題なし」の判定は、1回目が16.7%、2・3回目がそれぞれ20.8%であり、大半の者が肉体的・精神的に疲労していた。肉体疲労10項目のうち、「眠い」、「あくびが出る」は、3回を通じ8割以上あった。精神疲労20項目のうち、「いらいらする」をはじめ14項目については、症状を訴える者の割合が3回を通じ減少した。6)休養状況でCとDの判定を「休養不足」とすると1回目は41.7%、2回目は29.2%、3回目は37.5%であった。点数化した総得点の平均値は、1回目が10.1±2.3点、2回目が10.8±2.1点、3回目が10.5」・2.7点であった。3回の平均値の間に有意差は見られなかった。「睡眠」について、「十分眠れない」は、1・2回目がそれぞれ62.5%、3回目が75.0%であった。7)提示した付加運動(11項目)で、各自が実行しようと思った項目について7回の平均値でみると「階段」、「多く歩く」、「手作業」、「自宅で運動の4項目は90%以上あった。「散歩, ウォーキング」、「スポーツ」は半数以下であった。目標設定の継続性では、「階段」、「多く歩く」、「自宅で運動」は実行しようと思う割合が高く続いた。付加運動の項目数は4~11項目と個人差があった。8)目標設定した付加運動のうち実行した項目数の平均は、1回目が5.7項目、7回目にいたっては7。0項目と増加した。目標達成度を自己採点させた結果、1回目は51.8点であったが、7回目は65。6点に増加した。「階段」、「バスや電車」、「自転車」、「多く歩く」は、回を重ねる毎に増加した。「散歩, ウォーキング」は、実行する者が少なかった。9)実行しなかった理由を付加運動の項目別にみると、「リモコンを利用しない」、「多く歩く」では「便利で楽な方を選んだから」を、「散歩, ウォーキング」、「スポーツ」では「めんどうだから」、「忙しかったから」、「一人ではいやだから」とした。10)付加運動の実行項目数および達成度の平均値は、「実行しなかった」グループは5.7項目で55.5点、「実行した」.グループは7.6項目で62.7点であった。付加運動の項目別実行した割合は、「実行しなかった」グループは「実行した」グループより割合が低かった

    女子短大生の生活習慣の改善に関する働きかけとその実態 : その2. 体脂肪率からみた肥満者の食生活と運動

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    1) 付加運動を一定期間行った場合に、身体状況、食習慣、運動習慣に変化があるのかどうかについて、特に体脂肪率30%以上の対照群の実態を知るために3回の調査を実施し、結果を得た。2) 母集団の身体状況は身長1.56m、体重は3回を通じほぼ同値(52kg)で、BMIの肥満判定は「普通体重」であった。体脂肪率は常に30%を超えていた。血圧は正常域であった。3) 対照群の内、Aグループ(体脂肪率減少)の肥満度は「肥満」から「軽肥満」に、Bグループ(体脂肪率増加)は「軽肥満」から「肥満」になった。4) 第6次改定日本人の栄養所要量で示している性・年齢階層別の基礎代謝基準値から基礎代謝量を算出した。Aグループは平均体重がBグループより3kg多いため、基礎代謝量の平均値はAグループの方が高くなった。5) 24時間生活活動時間調査から算出した生活活動強度指数の平均値は1・3回目の調査ともAグループが1.3土0.1、Bグループが1.4土0.1であった。6) 1・3回目の調査それぞれのエネルギー消費量の平均値はAグループが1786土255kcalから1802土249kcalに増加した。Bグループは1802土179kcalから1743土238kcalに減少した。7) 食事調査(秤量法)から算出した1・3回目それぞれのエネルギー摂取量の平均値は、Aグループが1565土573kcalから1288土678kcalに、Bグループが1782士649kcalから1576土364kcalとともに減少した。8) 各栄養素等摂取量の充足率はA・Bグループとも1回目より3回目の方が低く、体重減少のために食事量を減らしていた。Aグループは70~80%程度の充足率で、特にカルシウム・鉄・食物繊維は30~50%程度しかない。Bグループはカルシウム・鉄・食物繊維を除けば栄養素は90%程度の充足であった。9) 食品群別摂取量(平均値)の充足率をみると3回を通じAグループは50%に満たない食品群が多かった。しかし、「菓子類」、「調味料・嗜好品」は基準量の2~4倍と多い。BグループはAグループに比べ食品摂取バランスは比較的良かった。10) 1・3回目の朝・昼・夕・間食別エネルギー比率は、1回目に比べAグループは朝・昼食の比率が3回目は減少し、間食の比率が増加した。Bグループは夕・間食比率が減少し、朝・昼食比率が増加した。11) 毎週1回計7回、付加運動をするように働きかけたが、付加運動の目標設定は回を増す毎に増加した。AグループよりBグループの方が項目数が常に多かった。12) A・Bグループとも自己評価の運動項目数は4回目まで、達成度点数は5回目まで増加した。6・7回目の項目数および点数は減少した。13) 付加運動項目は母集団で「階段を使う」、「バスや電車を利用する」、「手作業をする」は約70~90%が実行した。また、ストレッチ紹介の効果により4回までは「自宅で運動を行う」は増加した。「散歩,ウォーキングを行う」は約20~30%、「スポーツを行う」は最も少なかった。14) 体脂肪率の減少・増加実測値は個人差があり、付加運動内容も7回継続できた付加運動項目には個人差があった。体脂肪率が13.1%減少した者は有酸素運動を含む付加運動9項目を7回実行し続け、達成度点数も高い。体脂肪率が11.2%増加した者は日常と変わらない動作だけを目標にしたので付加運動にはならなかった。しかし、達成度点数は高かった。また、体脂肪率が13.1%減少した者はエネルギー、タンパク質、脂質が減少し、体脂肪率が11.2%増加した者はエネルギー、タンパク質の摂取量が増えた
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