Reconsidering the “Data-Information-Knowledge-Wisdom” Model

本稿では，情報学・経営学・教育学・工学・物理学等の諸分野において様々なバリエーションで提示・提案される「データ・情報・知識・知恵」モデルについて再考する。初等・中等教育における情報教育に資するべく，日本学術会議で作成された参照基準の根幹となる情報の定義を採用する。この情報の定義は，基礎情報学の知見を踏まえた定義である。上述の諸分野で提示・提案されてきた「データ・情報・知識・知恵」モデルについて検討したうえで，基礎情報学の理論的枠組みを援用することによって，生命・生物や「AI」そして人間の発達段階と世代内・世代間の発展・進化の過程を踏まえた「知の山」モデルを提案する。本稿で提案する「知の山」モデルによって，生命・生物・「AI」・人間それぞれの「知」の様態に関する類似性・非類似性のいくつかをモデル化できる。departmental bulletin pape