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    短期大学新入生の情報リテラシーおよび情報基礎知識に関する調査と考察

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    学生の入学時のコンピュータ利用状況やリテラシー能力を把握することは,情報教育のカリキュラムを検討する上で,また授業運営上非常に重要である。このため,筆者の所属する長野県短期大学多文化コミュニケーション学科国際地域文化専攻において,専攻が新設された2004 年度から現在までの12 年間,継続して新入生を対象としたコンピュータ利用状況や情報リテラシーに関するアンケート調査を実施してきた。また, 高等学校における教科「情報」の必修化などを背景とした,新入生が有する情報に関する基礎知識の修得状況の変化を把握するため,2008 年度および2015 年度には情報診断評価テストを実施した。本調査の目的は, 新入生のコンピュータ利用状況,情報リテラシーおよび情報基礎知識の修得度を把握し,学生の実態と乖離することなく,大学における効果的な情報教育を実現するための基礎資料とすることである。本調査から, 教科「情報」の導入に伴い学生の情報リテラシーに向上が見られたものの,その後の10 年間は基本ソフトの操作スキル,および情報基礎知識の習得状況においては,大きな変化が見られず,依然として学生間のばらつきが大きいこと,また,科学的理解の不足が顕著であることが明らかとなった。現在においても入学前までの情報教育では不足する部分が多く,今後も基礎教育を踏まえた授業内容が必要である

    地方公共団体における公式 Twitter の活用と課題 : 長野県の市町村を事例として [研究ノート]

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    2011年3月に発生した東日本大震災においては、情報共有と情報発信のプラットフォームとしてTwitter等のソーシャルメディアの役割が注目を集め、これを機に地方公共団体においても公式Twitterの利用が増加傾向にある。しかしながら、実際に公式Twitterがどのように活用されているのか等の実態は明らかになっていない。また、利用を開始していない地方公共団体も多いのが現状である。そこで、長野県の全77市町村を対象に「公式Twitterの利用」に関する調査を実施した。具体的には、既に利用している自治体に対しては運営体制とこれまでの効果や問題点等について、利用していない自治体に対しては利用していない理由や今後の導入予定等を調査した。これらの調査結果より、現在公式Twitterを利用している市町村は全体の2割で、一部のアカウントは災害時のみに情報発信を限っており、フォロワー数も少ないなどあまり活発に利用されていないことが分かった。また、その内6割のアカウントでは返信機能を利用せず、行政からの一方通行での利用となっている、ガイドラインを作成しているのは3割にとどまっているなどの課題が浮き彫りとなった。一方、利用していない市町村の多くがTwitterを情報発信の手段として有効だと感じているが、運用までのルール作りやトラブルによるリスク等から導入をためらっていることが明らかとなった

    プログラミング教育におけるアルゴリズム的思考法のための教育支援ツール利用の実践と評価

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    プログラミング教育においてアルゴリズム的思考法のための教育支援ツールの導入を試みた。本研究の目的は教育支援ツールの利用により,これまで課題であったアルゴリズムを考え記述する力,および,C言語の学習においてつまずきやすい配列の学習を効率的かつ効果的に行う方法を探求することである。本ツールでは,グラフィカルにアルゴリズムを組み立てることができ,また実行のトレース機能により学習者自身の検証も可能である。2010年度の「プログラミング言語I」の配列の授業においてツールを導入し,その効果について考察した。アルゴリズムを記述する実験では導入前の年度の受講生との差異は現れなかったが,配列に関する理解度については定期試験の結果の比較よりツール利用の効果があったことが言える

    アルゴリズム的思考法に関する学習を取り入れたC言語によるプログラミング教育の実践と評価 : 2010年度から2013年度の4年間の実践より [研究ノート]

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    C言語によるプログラミング教育において,アルゴリズムを考える力を養い,プログラム作成に必要な十分なスキルを身につけさせることを目的とし,アルゴリズム的思考法に関する学習を取り入れた。本研究では,思考したアルゴリズムの外化にあたり,表現変換の負荷を減らすため,グラフィカルなインタフェースによりアルゴリズムを組み立てるビジュアル・ブロック・プログラミング可能なアルゴリズム学習向けWebツールを利用した。本論文では,ツールを利用した授業の概要及び2010年度から2013年度の4年間の実践について報告する。また,学習導入の効果を評価するため,アルゴリズム的思考能力およびプログラミング能力について本学習の導入前の受講生との比較を行った。プログラミング学習の初期段階でのアルゴリズム的思考法の導入がプログラミング学習において効果的であることが明らかとなった
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