60 research outputs found

    Moral Economy\u27 and Adam Smith

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    Commemorative Issue on the Retirement of Professor Kunihiko Uemura

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    植村邦彦先生退職記念

    That Noble Science of Politics and Afterwards : Some Notes on Burke and Malthus Studies

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    19世紀ブリテン思想史研究のマスターピースである『かの高貴なる政治の科学』の内容を約説し、本書のバーク研究およびマルサス研究における今日的意義を概括する

    Burke, Malthus and "the Chain of Being" : From Hierarchical Order to Economic Circulation

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    ラヴジョイは、『存在の大いなる連鎖』において、ヨーロッパ思想史上、プラトン以来の主要な観念図式として「存在の連鎖」を抽出し、ヨーロッパの自然・社会認識のあり様を特色づけた。神によって個別に創造されたすべての種(生物・無生物)は、最も高等なもの(天使)から最も下等で原始的なもの(鉱物)にいたるまで、「欠けている環」のない単線的な階層秩序を形成している、という世界観をこの観念図式は含意しており、18世紀に空前絶後の普及を達成していた。詩人ポープは哲学詩『人間論』でこうした世界観を典型的に表現した。本稿は、バークとマルサスのデビュー作がともに『人間論』からの引用を含んでいる事実を出発点として、両者における政治的保守主義と経済的自由主義の結合の知的起源を「存在の連鎖」の観念図式およびその変容(時間化)に求め、英国近代保守主義が啓蒙思想に対する反動的側面ぼかりでなく啓蒙思想の「末子」あるいは「一ヴァリアント」としての進歩的側面(漸進的改革論)も有することを明らかにする

    Human Rights, Education and Market : Reading Teruyuki Hirota\u27s Education

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    経済のグローバル化が教育改革をめぐる言説に及ぼしている影響について、広田照幸氏の近著『教育』を手がかりに、人権問題との関わりも視野に含めつつ考察する。新自由主義的な経済システムとそれに適合的な教育システムの問題点を指摘し、エコロジカルな原理にもとづく教育改革モデルを一つの代案として素描する

    Conceptions of "Revolution" in the English-Speaking World of the 1790\u27s : An Aspect of the Burke-Paine Controversy

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    これまでのバーク研究は,政界進出以後のバークを,フランス革命勃発を境に二分 ―国王ジョージ3世の専制を批判し,政党政治の確立による議会政治の健全化を唱え,アメリカ植民地の主張に理解を示した「自由主義者」=「前期」バーク,それに対して,容赦ないフランス革命批判を展開した「保守主義者」=「後期」バーク― し,「両者は連続しているのか断絶しているのか,連続しているのなら両者を貫く基本的原理は何か」を問うこと,いわゆる「バーク(のコンシステンシー)問題」を研究上のスタンダードな図式としてきた。最近の内外の研究動向としては,「consistent Burke陣営」が優勢なように見受けられるし,筆者も概ねその陣営を支持している。しかし,「バークは名誉革命とアメリカ革命を擁護した時と同じ論理によってフランス革命を論難した」とする「consistent Burke陣営」の理解には,重大な事実の見落としがある。すなわち,バークはアメリカ植民地の独立を「革命」とは呼ばなかった,という事実である。なぜバークは同じ原理によって擁護したはずの二つの歴史的事件―1688年と1776年―のうちの一方だけを「革命」と呼びもう一方をそう呼ばなかったのか? 他方,バークの論敵ペインは, 1776年と1789年を二つながら「反革命」とも呼んだ。本稿では,こうした18世紀末英語圏の「革命」概念の錯綜性を焦点にして,バーク対ペイン論争に新たな一筋の光を投げかけてみたい

    [Note] Visibility, Morality and Economy in Adam Smith\u27s Thought : A Note on Takuo Dome\u27s Adam Amith

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    『道徳感情論』と『国富論』において展開されたアダム・スミスの議論を、道徳と経済に関する論理一貫したひとつの思想体系として再構築した堂目卓生氏の近著を手がかりに、そこでの主張と方法を敷衍することを通じて、スミスの穏健で漸進的な改革思想の基盤としての視覚的契機を素描し、併せて、同時代人であるエドマンド・パークの保守思想との親近性を展望する。「『国富論』に道徳的要素を読み込むことは、『国富論』における「経済学の成立」の思想史的意義を減ずることにつながる」とする一般的見解に対して、本稿は異議を唱えるものである

    An Editing Postscript to A Companion to Burke, eds. Nobuhiko Nakazawa and Hideki Kuwajima (Kyoto: Showado, 2017)

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    このたび『バーク読本-保守主義の父〉再考のために』と題する書籍を刊行する機会に恵まれた。同書は、科研費にもとづく共同研究の研究成果として、専門分野を異にする10名のバーク研究者が執筆したものである。この小論では、筆者が編者として編集作業の過程で振り返らざるをえなかった自分自身の研究史に触れながら(Ⅰ)、同書がバーク研究・保守主義研究のいかなる新地平を切り拓こうとしたのかを確認し(Ⅱ)、同書の成果がこれからのマルサス研究にもたらす豊かな可能性の一端を瞥見したい(Ⅲ)
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