21 research outputs found

    深い学びを実現し,グローバルコンピテンシーの育成を図る授業開発 : 高等学校地理歴史科地理Aの授業単元「地図と地理情報システム」の場合

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    本研究は,主体的・対話的な深い学びを通して,グローバルコンピテンシーの育成を図る授業についての考察である。深い学びを実現するためには,ある地理的事象を思考し他の事例に応用可能な概念的知識を習得させること(内容面)と,習得した知識を使って判断したり表現したりすること(方法面)の両面からのアプローチが必要となる。そこで,来年度から始まる地理総合の柱にもなる「GIS(地理情報システム)」をテーマに,世界の様々な統計が示されたカルトグラム(変形地図)を用い,その地図と資料集や地図帳に掲載された統計地図を見比べることでグローバルな課題について分析し,その背景や特性を考察する授業を開発し,実践を試みた。授業の構成や様子,この授業によって生徒たちの思考がどのように深まったのか,生徒たちのグローバルコンピテンシーが育成できたのか,その成果と課題を示す

    Developing a Systematic Subject Instruction Curriculum in Student Teaching Practice: Through the Development and Application of Rubrics

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    In the practical training at Hiroshima University, we provided practical training guidance using rubrics. Based on the appraisal of the apprentices based on the rubrics and analysis based on the descriptions in the questionnaire and the lesson plan, we found that the rubrics are an effective tool for clarifying the goals to be achieved in the initial stage of apprenticeship and the policies that apprentices should take

    教育実習を充実させるための取り組み報告 : 教育実習指導Bの改善 <第2部 教科研究>

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    広島大学附属福山中• 高等学校において実施されている教育実習をより充実させるために,社会科として,大学と連携をとりながら様々な取り組みをおこなってきた。本稿では,教育実習指導I・II (現場における教壇実習)の準備として行われる教育実習指導Bについて,広島大学において教育実習に関して何が求められているか,そして教育実習生がどのような現状にあるかをふまえ,社会科がどのような取り組みを行っているかを報告する

    Study on effective instruction method for student teaching (I) : Analysis of the trips in when the student teacher make a teaching plan

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    広島大学附属福山中・高等学校において実施されている教育実習をより充実させるために,教育実習指導Bと中高実習Ⅰ・Ⅱの効果的な指導方法を,3か年にわたり研究していく。この研究を行うことで,今まで指導教員の経験と直感に頼っていた実習生の取組課題に系統性を与えるとともに,指導教員の評価や助言も効果的なものにできると考える。1年次は,教育実習指導Bを受講した実習生が指導案作成のどの場面でつまづいているのかを調査するため,実習生へのアンケートをおこない,実習生が作成した指導案を分析した。その結果,多くの実習生が,教材研究の段階でつまづいていることが,明らかになった。また,実習Bの指導により,教材研究の段階から授業構成の段階へと,つまづき場面が変化していることも分かった。こうしたつまづきを克服するための,効果的な指導・助言といった手立ての研究をおこない体系化することが,今後の課題である。It lasts for three years and studies an effective instruction method of student teaching instruction B and training I, II to expand student teaching carried out in a high school in Fukuyama attached to Hiroshima University more. I performed the questionnaire to a trainee to investigate it which scene of the teaching plan making the trainee who attended student teaching instruction B tripped in 1 annual and analyzed the teaching plan that a trainee made. As a result, it was revealed that many trainees tripped at the stage of the teaching materials study. In addition, I understood that I tripped from the stage of the teaching materials study on a stage of the class constitution, and a scene changed by instruction of training B

    A Study on the Learner's "Progress" in Teaching and Learning Geography on the Junior Highschools [3] : focued on comparioson of its Effects on the Lesson-Evaluation

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    本稿では, 昨年度に報告した広島大学附属中学校において実施した達成水準型中学校地理授業「道路は誰のもの?」と評価に続き, 附属福山中学校で実践した授業の結果を報告し, その評価を検討し, 数量的質的考察を行った。また, 両附属中学校における授業結果の評価の比較考察も行った。 このような報告により, 現在の教科教育研究において求められている, 一人一人の子ども達の達成度を見出すことを試みた。つまり, 子どもたちが授業の結果, どのレベルからどのレベルへ変容し, どのレベルに達成したのかを調べる方法を開発したのである。それを通して, 授業と評価における子どもの達成度を測定し, その水準を考察することで, 学習成長・変容を推測する方法を開発し理論化しようとしたのである

    A study on introductory lesson plan of social studies of high school (IV) : Japanese History B

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    昨年度までの3か年に地理・世界史A・現代社会の3科目において行われた研究の続編として, 今年度は日本史Bにおいて高等学校社会系教科における導入学習に関する授業開発の研究を行ったものである。まず授業開発の視点としては, 「教科・科目」の最初の段階としての導入学習を意図し, 中学校の歴史的分野から高等学校「日本史A」及び「日本史B」の橋渡しを行うための導入単元及びその授業開発を試みるというものである。次に, 導入単元の内容構成の視点としては, 最初に日本史の時代区分を想起させつつ, 各時代の政治の特色や世界との関連についてみていくことによって, 日本史の枠組みと世界との関係を確認する。2番目に, 開国という主題について, 開国によってどのように政治や経済, 文化などが変わったのかという視点にもとづき, 世界の変化と日本への影響や近世から近代へという時代の変化やその特徴をとらえる。また, その中で, 政治や経済, 文化などがそれぞれ相互に関連し影響を及ぼし合っていることにも着目し, 歴史を多角的に考察することの大切さも示している

    A lesson to develop critical thinking in high school social studies (II) : A case study of the civics' unit "Tax Reform"

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    本研究は,批判的思考力育成をめざした社会系教科の授業開発の研究である。批判的思考力を育成し,社会認識形成を重視した授業には,社会科学科としての授業,社会工学科としての授業,社会的意思決定の批判的研究としての授業,3つの型の授業が考えられる。本研究ではまず,これら3授業の批判的検討を行い,その強みや問題点を明らかにした。そして,相互補完の関係にあると考えられるこれら3授業のうち,より直接的に市民的資質育成に関わり,また研究・授業開発が最も遅れている,社会的意思決定の批判的研究としての授業について,その構成のあり方を,開発した授業事例とともに示した。開発した授業は,高等学校公民科政治・経済の小単元「税制改革」である。小単元の目標は,複数考えられる税制のそれぞれについて,経験や科学と調和する真理性をもつ理論にもとづいて説明でき,さらに公共空間で一定の支持が得られた正当性をもつ価値を言い表せるようになることである。こうした認識形成を具体的に示し,今後の税制について知的(道具的)な合理性,さらに実践的な合理性をもつ意思決定を可能とする授業を提示した

    A study on lesson plan to develop critical thinking skills of social studies of high school (I) : ethics

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    主体的に社会事象を考察し, 問題解決方法などを考えていくためには, 物事をより客観的に理解し, 把握することが求められる。そのために必要なスキルとして, 批判的思考力が挙げられる。そこで, 社会系教科を通じて論理的な探求法および推論の方法を習得し, それらの方法を適用する技術を身につけ, 批判的思考力を育成する授業を, 高等学校の社会系教科を事例に開発する。本稿では, 公民科「倫理」に関する授業開発を行う。 公民科「倫理」で主に扱われる先哲の思想を学ぶことは, 様々な人間観・世界観を学ぶということである。先哲の思想の背景にあるこの人間観・世界観につながる問いを投げかけることによって, 生徒自身が自らの人間観・世界観を構築することにもつながるとともに, 先哲の思想自体を相対化することもできる。この人間観などの条件を問い直すことは, 先哲の思想の根幹を問い直すことにつながるから, これはまさに批判的思考そのものだと考えられる。 このような立場で, 公民科「倫理」の授業構成について考察し, 学習指導案「親鸞 -信仰とは何かを考える-」を作成した

    A study on the development of ESD in the classes of integrated studies (III).

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    地理歴史科・公民科が「総合的な学習の時間」を担当して行ったESDの教材開発・授業実践は,一年次・二年次の成果として,①生徒がESDの意義を受け止める契機になること,②教師がESDへの自覚を高めること,③教師が教科授業においてもESDの観点を加え得やすくなること等の効果をもたらすことがわかった。三年次の本年度は,総合学習本来のあり方を視野に入れる目的で,他教科との連携を課題とした。ESDの学習過程は,「知識・理解」,「解決策の思考・判断」とそれに伴う「価値観」そして「参加・行動する態度や技能」の育成と考えられる。その学習過程の諸段階の理解・思考には多様な教科・科目が連携することが効果的である。そこに総合学習の意義がある。本年次に行った他教科との連携を考察する作業はその予察となるもので,発展させることでクロスカリキュラムの展望が開ける。一方,各教科の授業におけるESDの実践でも,各教科の年間カリキュラムを対比させて連携をはかる作業により,ESDのテーマに関連する学習の実施時期を互いに近づけて活用する道が開け,生徒の学習に有効な支援になると思われる
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