25 research outputs found

    臨地看護学実習中の看護学生の健康状態に関する実態調査:A大学とB短期大学の調査との比較

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    報告Reports 本研究は、臨地看護学実習中における看護学生の健康の実態を調査し、短大調査と比較検討して、看護教育の中における実習環境や実習内容の改善への示唆を得ることを目的とした。A大学の臨地看護学実習中の看護学生の健康の実態を調査し、18 年前のA大学の前身であるB短期大学調査と比較して検討した。対象学生162 名中、78 名から回答があり(回収率48.1%)、同意が得られた73 名を分析対象とした。多くの看護学生は身体的・精神的疲労の両方を感じ、身体的疲労は短大の2.6 倍、対人関係的疲労は5.7 倍であった。短大と同様に、約8割の看護学生が強い心身の疲労感をもっていた。A大学の看護学生は、体調管理について注意しているにも関わらず、臨地看護学実習中の健康状態は良好ではないと考えられる。臨地看護学実習は現在の看護学生にとっても大きな負荷があり、臨地看護学実習中の学生の身体的・精神的疲労および対人関係的疲労の軽減の必要性が示唆された

    母性・小児・地域看護領域の合同授業の試み(第2報)

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    調査報告Report本学の3年次生を対象に、異なる看護学領域の関連性の認識と知識の統合を図るため、母性・小児・地域看護の合同授業を昨年度より試み、その有効性の示唆を得た。今年度は授業の方法をさらに工夫して実施した。その結果、授業前後で3領域の関連性の認識は有意に上昇した。しかし知識の統合については、平均得点は上昇したが統計的には有意差が見られなかった。この原因は授業内容の濃密さが考えられ、今後の検討を要した

    母性・小児・地域看護領域の合同授業の試み(第3報) : 授業内容の改善にむけて

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    教育活動Educational Activity本学の3年次生を村象に、異なる看護学領域の関連性の認識と知識の統合を図るため、母性・小児・地域看護領域の合同授業を平成13年度より試みている。今年度は前年度までに残された課題を踏まえ、授業内容のスリム化を図ると共に事例や質問紙などの媒体の工夫を行った。その結果、3領域における関連性の認識と知識の統合・定着において有効性が示唆された

    母性・小児・地域看護領域の合同授業の試み(第5報)

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    報告Report本学の3年次生を対象に、異なる看護学領域の関連性の認識と知識の統合を図るために、母性・小児・地域看護領域の合同授業を平成13年度より試みている。今年度は前年度までに残された課題を踏まえて、わかりやすい授業内容の工夫としてさらに、「授業内容のスリム化」を図り、特に3領域の情報が混乱しないように媒体を工夫するなどの改善をおこなった。その結果、3領域の関連性の認識と知識の統合・定着において有効性が示唆され、学生の『混乱・わかりにくさ』を防ぐのに効果があったと考えられる

    母性・小児・地域看護領域の合同授業の試み (第4報) : 授業内容を再構築して

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    報告Report本学の3年次生を対象に、異なる看護学領域の関連性の認識と知識の統合を図るために、母性・小児・地域看護領域の合同授業を平成13年度より試みている。過去3回にわたって行った授業では内容の変更・改善も重ね、その有用性が示されてきたが、内容の濃密さによって学生が混乱していることもわかった。今年度は前年度までに残された課題を踏まえ方法を大きく変更し、一日 (2コマ) ですべて行うのではなく、1コマずつ3回に分けて教授内容が少しずつ重なって進展するようにした。その結果、学生に授業前後で3領域における関連性の認識と知識の統合・定着において有効性が示唆された。しかし一方まだ授業の情報量が多い、進行が早いと感じている学生が少なからずおり、次年度への課題となった

    本学部における「公開授業」の取り組み

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    報告Report本学部のFD・授業評価委員会では「公開授業」の必要性を2003年度から検討し、2003年度は「看護学概論III」を、2004年度は「身体の構造と機能IV」を公開授業として実施した。同時に参加した教員にアンケートを行って、公開授業の有用性、問題点などを検討した。その結果、公開授業にはまだいくつかの課題は残るものの、教授法改善、授業改善に関して、「学生による授業評価」では不足する観点を与えるものであること。また、「教員による授業相互評価」の一つの方法としては、特定の少数の教員だけによる評価方法より、「公開授業」のような不特定・多数の同僚教員から評価が得られる方法の方が、教授法の改善という観点から、効果やメリットが大きい可能性があることが分かった

    小児看護における小児と家族のQOL に関する文献検討

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    資料Miscellaneous 目的:小児看護におけるQOL に着目して文献検討を行い、小児と家族へのQOL の支援に対する示唆および今後の研究課題を見出すことを目的とした。 方法:小児看護のQOL に関する文献を、「医学中央雑誌Web(ver. 5)」、「最新看護索引Web」、「CiNii」から検索した。検索式:(小児看護and 生活の質/QOL and 小児and 家族)により、原著論文・研究報告から文献を選んだ。 結果・考察:論文38 編を対象とした。研究方法は、文献38 編中で、「質的研究」19 編(50.0%)、「量的研究」13 編(34.2% )、「質的・量的研究」4編(10.5%)であった。文献検討は2編(5.3%)であった。研究対象の小児の疾患はさまざまで、幅広い疾患が対象とされていた。QOL 評価の文献は少なく、各疾患の小児と家族のQOL について評価の研究がまたれる。小児看護におけるQOL については、複雑な問題をもつ患児・重症心身障害児とその家族へのQOL の向上にむけて、看護の質の向上やニーズに合わせた取り組みの必要性が示唆された

    健康教育を軸とした母性・小児・地域看護領域の連携 : 150人体制での演習の試み

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    報告Report本学部の2年次生(157名)を対象に、健康教育を軸として、看護専門領域である母性・小児・地域看護領域の教員が共同して演習形式の授業を行った。この健康教育の演習に対して、学生の満足度に焦点をあて質問紙調査を行った。その結果、約8割の学生が、「とても満足」「満足」と回答し、3領域での共同演習の形式についても8割以上の学生が「非常によかった」「良かった」と回答していた。それらの理由としては、「学べた・勉強になった・充実感があった」・「実施した健康教育がうまくいった」・「健康教育について学びが深まった」等が挙げられた。不満足の理由としては、「健康教育の実施(発表)がうまくいかなかった」「時間不足・準備不足」などが挙げられた。全体的には、看護専門領域が連携しての演習形式の共同授業の有効性が示唆された

    2019 年度看護学部教育課程の改定について

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    紀要委員会企画Special Articles 本稿は、本学看護学部の2019 年度教育課程改定における活動内容の概要を記した。2012 年に教育課程変更を行って5年が経過したことや、教育職員免許法の改正により養護教諭課程の再課程認定に伴い、2019 年度に向けて看護学部教育課程の改定を行うことになった。2017 年度からカリキュラム検討委員会を中心に教育課程の検討を行い、2年間に渡って教育課程改定に向けて活動した内容をまとめた。2019 年度新教育課程としては、地域包括ケアシステムの推進に基づく社会の変遷にあわせた教育課程へと発展させるための学修内容の追加、本学の強みである充実した実習環境をもとに行われている臨地看護学実習を通して「生命の尊厳と隣人愛」に基づく教育理念を継続的に意識づけられるような教育課程を策定することができた。指定規則改正に伴う次の教育課程の改定に向けて、今回のプロセスが参考となることを期待する
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