4 research outputs found
ムセン IC タグ ヲ モチイタ シンセイジ ツレサリ ボウシ システム ノ コウチク
医療機関において安全な医療を提供するためには,感染管理や医療機器安全管理など様々な面での取り組みがもとめられるが,産科においては新生児の連れ去りに関する取り組みも必要となる.不審者に対して声かけを行うことや防犯カメラを利用する方法は連れ去り事件の発生を未然に防止することに繋がるが,発生した状況において初期の対応に寄与するものではない.そこで本研究では近年急速な進歩を遂げる無線IC タグを利用し,新生児が施設内に設置したポイントを通過した場合警報を発するシステムを開発し,施設内での運用を行った.運用期間中に連れ去り事件の発生は無かったが,病院スタッフや新生児の母親が誤ってエリアに侵入したことで検知された例など2005年11月~2007年10月の間に69件のイベントが検知された.本システムの導入は「母子同室制」の実施を可能とするなど,連れ去り事故の発生防止にとどまるものではなく,患者・医療スタッフ双方にとってよりよい医療環境の実現につながるものである
