5 research outputs found
学校給食制度の基本構造と課題 : 給食費未納問題を手がかりとして
2006年にマスコミ等で大きく取り上げられた学校給食費の未納問題は、従来から学校が潜在的に抱える問題であった。その対策として、学校給食の教育における意義、必要性等の配慮から、就学援助制度等の整備も行われてきている。しかし、その対応については、給食費の徴収・管理を始め実に様々であることがわかった。一方で、食育基本法の制定に伴い、法の制定以来改正されてこなかった学校給食法の改正が行われ、教育における学校給食の位置づけも変わることとなった。これらのことを踏まえ、今後給食費の未納問題を未然に防ぐためには、学校給食の事前説明と公会計による給食費の管理が必要といえる
障害者教育における学校給食について
Fifty years have passed since the significant effects on school children caused by a school lunch served at the education places were recognized and started to be performed under the law. During these periods, purpose and object of the school lunch have never been changed and performed for nearly all of the schoolchildren including those with handicap. It is discussed what a school lunch should be focusing to its present situation
楽しい食事が免疫能を向上させることができるか : 「会食」から「快食」へ
ヒトの生活において食事は重要な位置づけである。しかし、近年のライフスタイルの多様化に伴って食事の形態は変化し、「孤食」や栄養の偏った「偏食」がみられるようになった。そのような中で、「食育」が叫ばれてきている。食育の中でも食事の環境は大切であると考える。というのは、食事の環境は免疫機能の活性化を大きく左右し、加えて会食は、人間関係を形成するなど、社会的、精神的に良好な生活につながると考えられている。会食を行うことは、身体に必要な栄養素の摂取や心理面における満足感などの食事本来の目的のほかに、笑いや楽しみが得られ、ストレス軽減、免疫能の向上の効果があると考えられる。そこで、免疫系と内分泌系の機能検査として、末梢血中のNK細胞活性とコルチゾール値を用いて会食によるNK細胞活性、コルチゾール値の変化を検討し、会食がストレス軽減につながるかについて考察する。Eating occupies an important place in human life. Nevertheless, our dietary habits have changed as our lifestyle becomes diversified, and "eating alone" and "biased nutrition" have become common. Consequently, proper dietary education has been called for, Education on eating environment may be of particular importance since dietary environment considerably affects the immune activity and having meals together helps building human relationships, leading to socially and psychologically better life through. Besides the original purpose of eating, which is to obtain necessary nutrients and psychological satisfaction, eating together may be effective in alleviating stresses and improving the immune competence by giving us merriness and pleasure. Given this, in order to determine whether or not having meals with someone alleviates stresses, changes in the NK cell activation and the cortisol level in the peripheral blood at the time of eating together are examined as an immune and endocrine function test
生活を総合的に捉える家庭科教育における「高齢者の生活と福祉」学習内容のあり方 (2) : 高等学校における「介護保険制度」の授業実践およびその検討
本誌前号で報告した家庭科教育における「高齢者の生活と福祉」学習内容のあり方をもとに、「介護保険制度と高齢者のQOLの向上」という題材を設定して、高等学校「家庭基礎」で2時間の授業を実践した。この授業の目標は、介護保険制度の利用によって高齢者の生活がどのように改善されるかを理解すること、さらに高齢者がより「自分らしい生き方」すなわちQOLの向上を実現することの大切さに気づき、高齢者を尊重する態度の育成に結びつけることにある。本報告では、授業実践の概要と実践結果の課題について述べた
生活を総合的に捉える家庭科教育における「高齢者の生活と福祉」学習内容のあり方 : 「家庭基礎」と「現代社会」における介護保険制度学習の比較をとおして
わが国における急速な高齢化を背景に、高等学校の各教科においても高齢者関連の学習が実施されている。本稿では、家庭科における「高齢者の生活と福祉」学習内容のうち、介護保険制度に関する学習を題材として取り上げ、高齢者の生活を総合的に捉える視点に立った家庭科の学習目標及び内容の展開が同じ学習題材を含む公民科におけるそれとどのように異なるのかを比較考察した。その上で家庭科における高齢者の生活を総合的に捉えた視点からの介護保険制度に関する学習指導案を作成した