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    数学的な考え方を育てる教材の開発 : 積分を使って立体の体積を楽しく求める

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    小学校や中学校では,三角形・四角形・円などの平面図形の面積や角柱・角錐・球などの立体図形の体積を求めてきた。しかし,面積や体積を求めるこれらの公式が,どのように導きだされたかを知るのは,高等学校で積分を習ってからである。ここでは,「平面スライス型分割」を土台に,教科書にはない楽しい求積のアイディア「バームクーヘン型分割」「雪だるま型分割」「とんがり帽子型分割」などの考え方を使って,いろいろな立体図形の体積を求めていく。ここで紹介する内容は,集中講義「空間図形と微積融合問題を斬る」の中で空間図形と微積融合問題を攻略しその弱点を補強するために実施した演習の時間に扱ったものである。「導関数の定義」と「はさみうちの原理」を基礎にして,求積公式を導き,いろいろな切り口から求積問題に迫ることで,どんな問題にも対処できる実力をつけていく教材の開発をめざしている

    <教科研究>関数ソフト「Grapes」を使った教材開発 : 数学的な見方や考え方を育てる授業モデル

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    各学校にコンピュータが設置され, 教科の指導においてもコンピュータを活用した授業を積極的に進めていくことができるようになってきた。新学習指導要領には, 「すべての科目で学習の効果を高めるために必要に応じてコンピュータを活用する」と記されているが, このことを実現していくためにも, 学習の道具としてのコンピュータをどのように使えば生徒の数学的な見方や考え方が育てられ学習効果を高めることができるかという具体的な授業モデルと授業研究が大切になる。ここでは, 関数ソフト「Grapes」《Graph Presentation & Experiment System(大阪教育大学附属高等学校池田校舎友田勝久教諭作成のフリーソフト)》を使った関数と図形の授業モデルを紹介する。関数教材の授業モデルは, 6月29日(木)に問題解決力を高める数学科講座(教育センター主催)で実施した授業であり, 図形教材の授業モデルは, 9月29日(金)に公開研究会で実施した授業である

    <教科研究>課題研究レポートによる授業と教材開発 : 数学的な見方や考え方を育てる授業モデル(II)

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    身近で起こる現象について生徒が興味・関心を懐き,それを考察しながら処理していく過程で,数学的な課題を見出し,具体的に考えたり,工夫して考えて記号化・数式化・一般化しながら公式や定理を発見し数学を創っていく授業モデルと授業実践の報告である。研究紀要第41巻では,数学的な見方や考え方を育てる授業モデルとして関数ソフト「Grapes」《Graph Presentation & Experiment System》を使って実施した関数の授業モデルと図形の授業モデルおよびそれらの授業実践を紹介したが,ここでは,生徒一人ひとりが与えられた課題についてまとめた研究レポートを使った授業モデルとその授業実践を紹介する。生徒と一緒に数学を創っていきながら数学の面白さが実感できる授業を目指した

    数学に対する興味・関心を高める取り組み

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    夏休み・冬休みには,まとまった量の問題を解くという課題が多かった。また,授業を振り返ってみても,クラスという学習集団を対象として,数学的な知識・技能を伝達し,解法の過程をあらかじめ予想して進める形態の授業が多かった。限られた時間内で教えなければならない現状を考えれば,このような進め方も必要である。しかし,授業の展開の仕方にもよるが,このような進め方だけでは,多くの生徒にとって受け身の授業になってしまう。生徒の多様な考え方を引き出したり,数学的な考え方や数学に対する興味・関心を高め,生徒が学習の主体者として意欲的に課題に取り組んでいく課題や授業を計画的に取り入れていけば,私達が期待する以上の効果を上げることができる

    コンピュータを使った授業の実践と考察

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    コンピュータを使った授業の面白さの1つに, 入力した関数のグラフや図形を連続的に動かすことによって, その中に隠れている特性を見抜いたり, 確かめたりする事がある。ここでは, 授業の中で実践してきた幾つかの具体的事例を挙げて, どんな問題を学習するときにコンピュータを使った授業が効果的であったかを紹介する

    発達段階に応じたスパイラルな指導による学習内容の定着をめざして : 新学習指導要領の改訂のねらいを具体化する指導事例の紹介 <第2部 教科研究>

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    2008年3月に「新学習指導要領」が公示された。 中学での数学の年間授業時数は1,2,3年の順に105,105,105時間から140,105,140時間に改訂され70時間増になっている。 2002年の改訂で授業時数が105,140,140時間からゆとり教育を進める現行の授業時数105,105,105時間になり70時間の削減から考えると総授業時数は元に戻ったことになる。 ここで,問題にすべきは授業時数の削減と学習内容の精選とのバランスにある。 授業時数が削減されたとき,学力低下を懸念した「ゆとり教育」への批判に対して「高校1年迄のトータルでみると内容面での削減は1割前後でしかない」という分析もあった。 一方,小・中あわせて1.5割の授業時数を削減し,1割前後の削減した内容を展開するというのは数値の上だけでもゆとりのない授業になってしまう。 実際には,内容面の削減は2割程度で,その部分がしわ寄せとして,高校の内容に移ったことにより,高校での授業が従来よりゆとりがなくなったことも現実である。 これらの反省をふまえて,今回の「新学習指導要領」では ①発達や学年の段階に応じた反復(スパイラル)による教育課程の実現 ①論理的な考察や知的なコミュニケーションを図るための思考力,判断力,表現力の育成が,改訂のポイントになっている。 ここでは,この改訂のねらいを具体化するいくつかの指導事例を紹介する
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