3 research outputs found
C60 ions of 1 MeV are slow but elongate nanoparticles like swift heavy ions of hundreds MeV
SiO2中に形成された金属ナノ粒子が高エネルギー重イオン(200MeV, Xe)を照射するとビーム方向に延びることが知られており、異方性光学素子等への応用が期待されている。今回、高崎研で開発したタンデム加速器用負C60イオン源からの大電流C60イオンを用いて、電子的阻止能が上記Xeイオンと同程度になる1MeV-6MeVのC60イオン照射でも同様のナノ粒子の変形を起こすことを見出した。本成果は台数の少ない高エネルギー加速器に限定されていた大きな電子的阻止能を利用した材料改質研究を電圧が1MVから3MV程度の多く普及している静電加速器で実施可能なことを意味し、その普及に大きく貢献するものである
Matrix-material dependence on the elongation of embedded gold nanoparticles induced by 4 MeV C60 and 200 MeV Xe ion irradiation
異方性光学素子等への応用が期待されている、SiO2中に形成された金ナノ粒子が数百MeV高エネルギー重イオンを照射するとビーム方向に延びる現象を、電子的阻止能が同程度になる1MeV-6MeVのC60イオン照射でも同様のナノ粒子の変形を起こすことを見出している。しかしC60の場合、スパッタにより表面が削り取られてナノ粒子が露出しまうことで、変形の度合いが制限される問題があった。これに対して、スパッタを低減して、よりナノ粒子が変形する物質を探索した。その結果、酸化インジウムスズ(ITO)中にナノ粒子を形成することにより、スパッタによる表面の削り度合が緩和され、ナノ粒子の変形をより大きくできることを見出した