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    古典の校訂方法に関する一考察 : 新道大系『肥前国風土記』を事例として

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    古典の校訂には、底本に採択された古写本と底本以外で重要な何本かの写本(比校本)が用いられる。採択される底本は校訂者によって異なることが多いが、各校訂者が校訂に使う古写本は底本と比校本を合わせると、その大部分は重なる。こういった古典校訂の現状を打開しようと、新しい方法で作られた校訂本のひとつが神道大系『肥前国風土記』である。即ち、刊行されている諸本の中から最善の校訂本を選択したうえで、それを底本として校訂本をつくるというものである。本稿では、当本の校異のつけ方をいくつか掲げ、注意されてよい問題点を二点挙げる。(1)最善の校訂本である底本の校訂結果を受けた本文が、底本(最善の校訂本)が底本とした古写本から改訂されている場合は、その所拠も引用して校異として挙げられてよいのではないか、ということと、(2)最善の校訂本が特殊な扱いをしている比校本を再度比校本とする場合は、その本に対する考えが述べられるか、全ての異動をあげるかのどちらかがなされるのがよいのではないかということである

    東北大学附属図書館狩野文庫所蔵『豊後肥前風土記』について : その紹介と解説

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    本稿では、東北大学附属図書館狩野文庫所蔵の『豊後肥前風土記』の解説をするとともに翻刻をする。本書は古風土記の名を呈しているが、その実態は類書的書物である。風土記そのものの写本ではないが、全体として豊後国風土記・肥前国風土記の本文のかなりの部分を網羅している。部立てや掲出語句を含めて全貌を明らかにし、その体裁、使用テキスト、特徴等について述べる。本書成立当時の風土記の受容のあり方や認識等の研究に資することを目的とする

    ライフデザイン総合学科教育課程におけるキャリア教育 : 「実践キャリア実務士」認定教育課程の導入にともなって

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    ライフデザイン総合学科は、地域総合科学科としての歩みの実績を有している中で、平成25年度より「キャリア教育フィールド」を創設し、キャリア教育を教育課程に本格的に導入した。本稿では、この教育課程の設計の考え方および、設計に際して全国大学実務教育協会の資格称号「実践キャリア実務士」との関連を論じ、さらに導入初年度において、本科専任教員全員で取り組んだキャリア教育の実践報告と今後の課題について論じた
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