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    I. クルクミン類似化合物の構造と抗変異原性との相関に関する基礎的研究

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    クルクミン(1)はウコンの主な黄色色素であり、食品に色をつけたり、においをつけるのに広く用いられている。多くの研究者が、クルクミンには抗酸化性、消炎性、抗腫瘍性があると報告しているし、現在もさまざまな研究が進められている。クルクミンは2個のフェノール性ヒドロキシ基とβ-ジケトン構造を持ち、これが抗酸化作用に大きな働きを持つといわれている。一方、同様なフェノール部分を持つ化合物であるデヒドロジンジェロン(2)もまた、抗酸化性、消炎性を持つと報告されているが、抗変異原性についての報告はない。最近山上らは、2やその母胎化合物ともいうべきベンザルアセトン(3)および、それらのベンゼン環にヒドロキシ基などを導入した誘導体の抗変異原性を検討したところ、(3)およびその誘導体の2-ヒドロキシベンザルアセトン(4)で、かなり強い抗変異原性を確認できた。また、2-ヒドロキシ-3-メチルベンザルアセトン(5)においてさらに強い抗変異原性が確認された

    <所内学術研究成果報告>K. クルクミン類似化合物の構造と抗変異原性との相関に関する基礎的研究

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    クルクミンの抗変異原性はよく知られているが,その構造と活性との関係,例えば,どの部位に活性があるか,あるいは,すべての部分が活性に不可欠かどうか,といったことはほとんど解明されていない。そこで,本研究では,一連のクルクミン類似体,とくに水溶性を持つ点に注目したサリチルアルデヒドから誘導されるベンザル体を中心に,構造と抗変異原性との相関に関する基礎的研究を行った
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