11 research outputs found

    急性期看護学実習における模擬電子カルテを用いた学内実習

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    報告Reports 本学看護学部における急性期看護学実習は、2021 年8月から9月の新型コロナウイルス感染症(Corona Virus Disease;COVID-19)の感染拡大により学内実習となった。本学内実習は、模擬電子カルテMedi-EYE(Medi-LX)上の患者の看護過程を展開しながら、立案した看護計画を演習において実践し評価することで、周術期看護を学修するものである。学生は、模擬電子カルテに日々追加される情報を基に、患者の回復過程や予測される合併症、必要な看護を具体的に考え、模擬電子カルテの操作や演習などの体験を通し、周術期にある患者に必要な看護を学修できていた。今後は、学生のレディネスや臨床状況を反映した模擬電子カルテの情報整理・演習内容の検討、学修効果の評価が課題である

    急性期看護学実習におけるシミュレーション教育の展開

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    報告Reports 近年の医療の高度化・専門化に伴い、看護基礎教育における高度な看護実践能力育成のための効果的教育方法としてシミュレーション教育が注目されている。急性期看護学実習では、学生は不安や緊張の強い中で、手術を受け刻一刻と変化する患者と患者を取り巻く状況を踏まえた看護実践が求められるため、主体的に学修することが困難となる側面が多い。そのため、患者の安全を守りつつ、学生が安心して学ぶことができるシミュレーション教育への期待は大きい。本学の急性期看護学実習では、2019 年度より高機能シミュレーターを用い、臨床現場における手術直後の患者の状況を可能な限り忠実に再現したシミュレーション教育を導入し、その手ごたえを得た。今後は、教員のファシリテーション能力の向上、教育効果の検証、大学のカリキュラムにおける体系的な展開などが課題である

    急性期看護学実習における遠隔実習の実際と今後の課題

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    報告Reports A 大学看護学部における臨地看護学実習は3 年次10 月秋セメスターから4 年次春セメスターで実施している。2020 年4 月新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により臨地看護学実習は各施設から実習受け入れ中止の連絡があり、急性期看護学実習は遠隔実習を実施することが迫られた。短期間で遠隔実習の内容の検討を行い、事例患者を用いた看護過程の展開、周術期看護関連の文献レポートやがんによる手術体験者の講話を実施した。グループワーク、個別指導等はWeb 会議システムZoom(Zoom Video Communications,Inc.)を、課題の提出等は学習管理システム(Learning Management System)を活用し、3 週間の遠隔実習において概ね実習目標の達成ができた。 今後は遠隔実習用シミュレーション教育の導入、事例の検討、実習施設との更なる協力体制の整備など、遠隔実習における効果的な実習内容の検討が課題である

    特定行為研修における3年間の取り組み

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    紀要委員会企画Special Articles 2018 年に本学は看護師特定行為研修指定研修機関に指定され、2019 年から研修を開始した。3年間の研修で 14 名の研修生が、総合病院や訪問看護事業所等において適切な医療を提供するために、特定行為を実施する看護師を目指し、指定の講義・演習・実習を履修した。 本報告では、特定行為実施が望まれる社会的背景、医療現場で求められる特定行為、看護師が行う特定行為の意味、そして特定行為研修の今後の発展等について述べる

    Characteristics of Training Center for Nurses Pertaining to Specified Medical Practice at Seirei Christopher University

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    P(論文)本学は2018 年に看護師特定行為研修指定研修機関に指定され、2019 年から研修を開始した。開講区分は「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」の1 区分で、4 年間で16 名の修了者(見込み含む) を輩出した。2023 年度からは「在宅・慢性期領域パッケージ」が追加となる。本報告では、本学における特定行為研修の実際と特色についてまとめ、高度実践看護師育成に向けた今後の課題、方向性について述べる。紀要委員会企画Special Articlesdepartmental bulletin pape

    成人看護学における看護過程演習の遠隔授業による展開

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    報告Reports 本学看護学部の成人看護学における3 年次春セメスター必修科目「成人看護援助論演習」では、主体的学修を基盤とする協働学修を取り入れた看護過程演習を実施している。2020 年度においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により、面接授業が困難となり、遠隔授業による実施を迫られた。本稿では、短期間で修正した具体的な教育の実践内容およびその過程で生じた課題や対応策等について報告した。看護過程演習では、オンデマンド授業を主体に一部同時配信授業を取り入れ、学習管理システム(Learning Management System)を活用し、学生の提出課題へ教員が個別に対応しながら、学修過程を支援した。新型コロナウイルス感染症の収束の兆しが見えない中(2020 年12 月現在)、今後さらに情報通信技術を活用した学生への効果的・効率的な教育方法の在り方を検討していくことが課題である

    成人看護学における映像システムの活用状況と課題

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    報告Reports 2020 年の新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の世界的感染拡大により、生活のあらゆる場面における情報通信技術(Information and Communication Technology;以下、ICT)の重要性が飛躍的に高まり、看護基礎教育においては、ICT を生かした看護実践能力を育む新たな教育手法の開発とその知見の蓄積が喫緊の課題となった。 このような学修環境の変化を契機に、2020 年度より本学の成人看護学領域は、専用クラウド上の映像教材(以下、コンテンツ)に個人が所有する端末でアクセスすることで、それらコンテンツを自由に活用できる「映像システム」を取り入れた教育を開始した。  映像システムは、2020 年度開講された全ての成人看護学関連科目において活用され、特にCOVID-19 の感染拡大状況により、その教育手法が大きく影響をうける実習においては、多様な形で用いられていた。今後は、映像システムの活用状況や教育効果に関する評価、さらに組織的な使用環境の整備などが課題である

    2019 年度看護学部教育課程の改定について

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    紀要委員会企画Special Articles 本稿は、本学看護学部の2019 年度教育課程改定における活動内容の概要を記した。2012 年に教育課程変更を行って5年が経過したことや、教育職員免許法の改正により養護教諭課程の再課程認定に伴い、2019 年度に向けて看護学部教育課程の改定を行うことになった。2017 年度からカリキュラム検討委員会を中心に教育課程の検討を行い、2年間に渡って教育課程改定に向けて活動した内容をまとめた。2019 年度新教育課程としては、地域包括ケアシステムの推進に基づく社会の変遷にあわせた教育課程へと発展させるための学修内容の追加、本学の強みである充実した実習環境をもとに行われている臨地看護学実習を通して「生命の尊厳と隣人愛」に基づく教育理念を継続的に意識づけられるような教育課程を策定することができた。指定規則改正に伴う次の教育課程の改定に向けて、今回のプロセスが参考となることを期待する
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