41 research outputs found

    基礎看護実習Ⅱの実習前・後における看護学生の思考動機の実態

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     本研究では,基礎看護実習Ⅱの教育効果を評価することを目的として,本学看護学部の学生を対象に実習前と自習後の思考動機を比較した.その結果,実習後の方が思考動機は高くなっており,基礎看護実習Ⅱは学生の思考的側面を伸長する教育効果があることが明らかになった

    基礎看護実習Ⅰにおける教育効果の検討:実習前後の学習意欲の変化から

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     看護学の初学者である学生の学習意欲の構造を明らかにすると共に,基礎看護実習Ⅰによってその意欲がどのように変化したかを明らかにし,基礎看護実習Ⅰへの学習意欲に対する教育効果を検討することを目的とした.学習意欲は「実習・演習に対する期待」「小集団学習への適正」「主体的学習行動」で構成されており,基礎看護実習Ⅰを通して学生は「実習・演習に対する期待」「小集団学習への適正」の因子を向上させることができていた.今後は,「主体的学習行動」を向上させるための教育方法を検討することで,より学生の学習意欲が高まることが期待できると考える

    基礎看護実習Ⅰの実習前後における看護師イメージ変化の比較検討

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     本研究では福岡県立大学看護学部1年生を対象に看護師イメージの変化という側面から基礎看護実習Ⅰの教育効果を明らかにすることを目的として検討を行った. はじめに,学生の看護師のイメージの内部構造を明らかにするために因子分析を行った結果,「内面性」「職業観」「外観」「専門性」「労働特性」の5因子が抽出された.この5因子それぞれについて因子別得点を算出し,実習前,実習後で平均値を比較したところ,「内面性」「職業観」「外観」「専門性」で実習後の得点が有意に上昇していた.得点が上昇するということは学生が看護師イメージをより具体的にできるような変化をもたらしたことを示すものであることから,看護師イメージを具体的にできる基礎看護実習Ⅰの教育上の意味は大きいと考えられる. また,看護師イメージの項目別得点について,実習前,実習後で平均値を比較したところ,27項目中2項目を除き実習後の得点が上昇し,そのうち,18項目は有意に上昇していた.因子別得点においても4因子で実習後の得点が有意に上昇していたことから,基礎看護実習Ⅰは看護師イメージをポジティブに変化させられる実習であることが明らかになった.ポジティブな看護師イメージをもつことは学生が主体的に学ぶ動機づけを高めることにつながることから,基礎看護実習Ⅰは学生が看護を主体的に学習する動機づけを高める効果が期待できる実習であることが明らかになった

    口腔ケアの学内演習における学生の認識の特徴 -学生が記述したプロセスレコードの分析を通して-

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     本研究の目的は,学内演習における学生の認識の特徴を明らかにすることである. 研究対象は,看護大学1年生が記載した口腔ケアのプロセスレコード12場面に表現された学生の認識である.まず,各場面から学生の認識の特徴を抽出し,全場面の認識の特徴から共通性,相違性を検討し学生の認識を抽出した.結果,学生は①現実的な患者をイメージし患者への関心から関わり始める,②患者の反応に直面し感情の動きを伴いつつ能動的に頭と体を働かせ始める,③予測,観察,確認,客観視を繰り返し積極的に患者にあった方法を探ろうとする,④行為の感覚や個別性を体で掴み始める,⑤患者,看護者の立場を自在に変換し患者にあった方法を掴もうとする,⑥演習体験の客観視により学びが発展する,という特徴が抽出された.教師は学生が看護場面をリアルにイメージできるように関わり,学生の反応を看護学から位置づけ客観視を促すことで学生の主体的で効果的な看護技術の習得が期待できると考える

    洗髪技術のエビデンスに関する研究 ~予備洗いの有無による清浄度と快適性の検討~

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     洗髪における湯を用いた予備洗いの有無が頭皮の清浄度及び快適性に及ぼす影響について,A大学女子学生9名を対象に検討した.清浄度はルシフェライトLF100を用いたATP値により,快適性については視覚的アナログスケール(VAS)により評価した. その結果,清浄度については,洗髪前の汚染度が10,000RLU以上の場合,湯洗いの有無にかかわらず洗髪後のATP値は低下していたが,10,000RLU以下の場合,湯洗いの有無にかかわらず,洗髪後のATP値は上昇していた.洗髪後のATP値の低下は,汚れが洗い流されたことが考えられ,上昇は毛孔に存在する細菌が頭皮表面に湧出したことが考えられた.このことから,洗髪実施の判断にはATP値を活用できることが示唆された. 快適さについては,予備洗いに湯洗いをした方が快適であることが明らかになった

    介護保険施設における看護ケアの実施状況及び研修ニーズに関する実態調査

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    本研究の目的は,介護保険施設における看護職の勤務体制や職位等の状況,看護ケアの実施状況,研修の実施状況等の実態を把握し,質の高い看護ケア提供に向けた課題を明らかにすることである。大阪府内の介護保険施設の看護管理者に独自に作成した調査票を郵送し,回答の得られた236件(有効回答率38.4%)について分析を行った。その結果,ケアの実施状況として「健康状態に関するアセスメント」については看護職単独または介護職との協働で実施しており,「日常生活援助」の大半は介護職が中心となって実施し,「医療処置」「緊急時の判断」はほとんどの項目で看護職が実施していた。また研修に対するニーズは全般的に高かったが,希望する研修内容は施設の種類によって差がみられた。調査結果から,質の高い看護ケア提供に向けた課題として,介護職との連携と看護職の役割の明確化,地域や他施設との連携,研修を支援するシステムの確立が示唆された。The purpose of this study was to understand the actual conditions of nursing staff at long-term care insurance facilities with regard to their shift systems, positions, nursing care implementation, and training in order to identify issues in providing high-quality nursing care. A questionnaire was designed and mailed to nurse administrators at long-term care insurance facilities in Osaka Prefecture, and analysis was performed for a total of 236 responses (valid response rate, 38.4%). Results for care implementation showed that "assessment of health status" was conducted by nursing staff either alone or in collaboration with care staff, "assistance with daily living activities" was mostly given with care staff playing a central role, and most items of "medical procedures" and "judgment of emergencies" were tasks performed by nurses. In addition, although training needs were generally high, they varied depending on facility type. Based on these findings, the following were indentified as issues in providing high-quality nursing care : cooperation with care staff, clarification of nurses' responsibilities, cooperation with community and other facilities, and establishment of systems for supporting training.Article大阪府立大学看護学部紀要. 2009, 15(1), p.31-42departmental bulletin pape
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