Small and Medium Enterprises as Genba-oriented Firms

Abstract

本論では,我が国の中小企業の現場指向性について論じる。まず,これまでの中小企業論を概観し,中小企業が行動特性においてもパフォーマンスにおいても,画一的な類型化になじまぬ多様な存在である傾向を確認する。次に,リカード型の比較生産費モデルを応用した大企業・小企業の二部門モデルを提示し,これにより戦後日本の高度成長期・低成長期・ポスト冷戦期における中小企業の生産性・価格・利益の変化と多様性を分析する。そしてこれらの考察を踏まえて,戦後日本の貿易財・製造業には,存続のための利益確保と雇用確保を同時追求する「現場指向」の中小企業が少なからず存在したと論じる。また,21 世紀前半の日本及び世界の貿易財産業は,新興国の賃金高騰により「グローバル能力構築競争」の局面に向かい,その中で現場指向の中小企業や大企業の生産子会社は,生産性向上と有効需要創造の二つを同時に試みることによって,安定的に存続していくことが可能であることを示唆する。また,そうした現場指向企業の能力構築努力を直接的に支援する産業政策・中小企業政策,たとえば「ものづくりインストラクタースクール」の地域展開の可能性を示唆する

Similar works

Full text

thumbnail-image

Kanto Gakuin University IR

redirect
Last time updated on 15/02/2017

This paper was published in Kanto Gakuin University IR.

Having an issue?

Is data on this page outdated, violates copyrights or anything else? Report the problem now and we will take corresponding actions after reviewing your request.