Import of Red Dyes in Fifteenth-Century Florence:From the ricordanze of the Cambini Company

Abstract

本稿では,15世紀フィレンツェが繊維工業の原料として輸入した重要な商品の1つである赤色染料に着目し,カンビーニ商会の一連の備忘録を調査することによりその輸入の実態を明らかにした。まず第1章では,高級な赤色染料であった各種昆虫染料についてD. カルドンの研究に依拠しつつまとめた。つづく第2章では,本稿で取りあげるカンビーニ商会の歴史を整理し,商会が残した一連の備忘録について説明した。そして第3章では,備忘録の網羅的調査によってえた赤色染料輸入にかんするデータをあげ,データからわかる各種染料の種類,輸入量,発送地,産地,フィレンツェにおける販売価格をくわしく検討した。最後に第4章では,カンビーニ商会が行った赤色染料輸入の時代別変化を追った。これらの考察により,カンビーニ商会が地中海世界の東西から昆虫染料や植物染料を大量に輸入していたこと,また国際情勢の変化に適応させることでその輸入を継続させていたことが判明した。カンビーニ商会のようなフィレンツェの商社は,広範な商業ネットワークを通じて大量の赤色染料を同市にもたらし,その繊維工業を支えていたのである

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Kanto Gakuin University IR

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Last time updated on 19/11/2016

This paper was published in Kanto Gakuin University IR.

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