Present or problem of time in Nadja of Andre BRETON

Abstract

アンドレ・ブルトンの『ナジャ』には、テキスト上においてナジャと出会った日付が明確に示され、その意味でいつの出来事であるかは明確であるように思われる。ところが、語り手の現在はいつなのかとなると、とたんに現在とはいつなのか明確ではなくなり、ここにおいて時間の問題が生じてくる。第一部において、客観的に時間の問題を考えるため物理学者や哲学者の考えを引用し、文学的見地からプルースト、更には時間のパラドックスにも注目して、前提となる考えをまとめた。その上で第二部において『ナジャ』とはブルトンの中にあって現在ではなく未来において存在すべき物語になっていることを明らかにして、それが物語成立の前提となっていることを示した。departmental bulletin pape

Similar works

Full text

thumbnail-image

Shitennoji University Repository / 四天王寺大学リポジトリ

redirect
Last time updated on 16/10/2023

Having an issue?

Is data on this page outdated, violates copyrights or anything else? Report the problem now and we will take corresponding actions after reviewing your request.