小児期発症のてんかんを抱える若年者のSEIQoL-DWを用いた個人の主観的QOL

Abstract

本研究の目的は,小児期発症のてんかんを抱える若年者に対し個人の主観的QOL評価法のSEIQoL-DWを用いて,生活の大切な領域とQOLの特徴を明らかにすることである。対象は外来通院するてんかん患者19名であり,平均年齢は22.7±4.7歳であった。発症年齢は平均12.1±4.1年で,罹病期間は平均10.6±7.1年であった。調査はSEIQoL-DWを用いて半構造化面接を実施した。SEIQoLインデックスの平均値は69.2±15.8であり,12歳以上に発症した若年者の領域の「健康」のSEIQoL充足度は72.1であり11歳以下に発症した若年者の56.7よりも有意に高かった(p< .05)。てんかんを抱える若年者は,「信頼できる周りの人」「社会とのつながり」「病気のなかの健康」「こころのあり方」「自分らしさ」を生活の大切な領域と語った。また,QOL評価からは,思春期以降にてんかんを発病した若年者は健康への充足度や満足度が高く,薬の自己管理や病気の理解が可能となる時期の関わりが重要と考えられ,若年者の生活の質に影響する可能性が示唆された

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This paper was published in TUIS Academic Repository.

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