立教大学学術リポジトリ Rikkyo Roots (Rikkyo Univ.)

鈴木, 弥生

SUZUKI, Yayoi

佐藤, 一彦

SATO, Kazuhiko

シャイード, アリ

SYED, Ali

Japanese

A System of School Choice Among Residents in New York City : Drawing on “good schools, bad schools” by Syed Ali

入山, 皓

‐ 86 ‐ 図書館実習報告 入山 皓（社会学部メディア社会学科） はじめに  私は 2024 年 10 月 8 日から 10 月 21 日までの間の 10 日間、豊島区立中央図書館にて実習に参加させていただいた。本館で展開されている「ひかり文庫」や「そよかぜ文庫」など、「図書館利用に障害のある人」への充実したサービスを学び、経験することで、公共図書館に対する知見を広げたいと思い豊島区立中央図書館での実習を希望した。  図書館概要  実習先である豊島区立中央図書館は、昭和 33 年にその前身となる豊島区図書館が開館された。その後、昭和 54 年に現在の名称に変更され、平成 19 年 7 月よりライズアリーナビルの 4・5 階に移転された。  本館の特徴として、“工夫された配架”と“多様な利用者に寄り添うサービス”の二点が挙げられる。  一点目の“工夫された配架”は、本館の各所に見受けられる。その最たる例が「文化芸術コーナー」だ。このコーナーでは、かつて豊島区に存在していたトキワ荘で切磋琢磨した漫画家たちの作品を始め、落語や演劇など様々な文化に関する資料が配架されている。他方、本来は NDC に基づき別々に分類されるパソコンやソフトに関する書籍が、利用者のニーズから「PC」という一つのコーナーにまとめられている。  一方、児童コーナーでは利用者の興味を惹く配置がなされている。それは幼児向けの紙芝居・絵本を起点に、児童文学や児童向けの知識本など彼らの成長に合わせた本になっていき、最終的に YA に向けた「10 代のコーナー」に繋がっているというものだ。これにより、子どもたちは馴染み深い場所から新しい本にたくさん触れていき、その知見や感性をより広げることができる。このように工夫を凝らした配置を行うことで、その利便性を底上げすることが可能だと言える。  二点目の“多様な利用者に寄り添うサービス”の中でも代表的なものは、児童コーナーの「りんごのたな」だ。ここには、LL ブックや大活字本、マルチメディア DAISY 図書など様々なバリアフリー図書が所蔵されている。このコーナーの需要は非常に高く、日本語を母語としない外人や脳梗塞患者など子どもに限定されない多様なニーズに応えているという。  他にも、視覚障がい者を対象とした点字図書館「ひかり文庫」や、来館が困難な高齢者や身体障がい者などを対象に資料を配送する「そよかぜ文庫」など、様々な事情をもつ利用者に向けたサービスが展開されている。この点から、本館では全ての利用者に読書の楽しさや奥深さを届けようという職員の意欲的な姿勢を感じられる。  実習を通して 第一に感じたのは、講義で現状を知るのと、業務を体験するのとでは、学びの質が全く異なる点だ。無論、講義も自身の知見を広げる上で非常に重要だ。それでも実習を通して、現場の方々と共に業務に励んだり、展示コーナーや選書会議を見学させてもらったりするなど、より貴重な経験を積むことができた。 また実習では、職員から図書館の現状について説明してくださった。まず出版全体の売上図書館実習報告 ‐ 87 ‐ 低迷により、逐次刊行物の受入数が減少していることだ。実際、館内の雑誌コーナーでは空になっている箇所が散見された。それに伴い、雑誌を含む書籍の電子化が進んでいる。その一方で、高齢者などインターネットの使用が難しい人も数多くいる。そのため、図書館員が地域資料を印刷・提供していると知った。これまで地域資料は印刷されたものが図書館に送付されていたため、職員の負担が以前よりも増していると感じる。資料の電子化と高齢者等へのサポートの両立が、今後の図書館運営に向けた焦点となっている。 加えて、利用者からのリクエストも大きな課題だ。期間中に見学させていただいた選書会議では、通常ほとんど所蔵されないような本がリクエストされた話題が出た。職員によると、そのような要望には可能な限り応えなければならないとおっしゃっていた。これに私は、価値論と要求論のジレンマが生じていると感じた。特に公共図書館は市民の要求に応じることが義務だと考えられるので、ただリクエストに応じない姿勢を示すのは適切ではない。今後も、このような価値論と要求論のジレンマにどう向き合っていくかが大きな課題となる。 一方、「ひかり文庫」の説明で驚いたことがある。それは、通常の図書館内に点字図書館を置いている館が、この豊島区立中央図書館と高知県高知市にあるオーテピアの２館しかないことだ。福祉施設内に点字図書館的なサービスを行う場があるため、総合的に見れば数自体はもう少しあるだろう。それでも、充実した資料数やサービスを享受するためには、図書館内での点字図書館の設置を推進することが焦点となるだろう。 近年は、スマートフォンの普及や障がい者への理解の広まりから、以前よりは彼らにとって過ごしやすい社会になっている。それでも、視覚・聴覚障がい者が抱えている問題は依然残っている。全てを解決することは難しいかもしれないが、まず図書館がそのようなサービスを整えることが、より良い社会を実現する第一歩となるのだ。  最後に 私自身、本実習において足を引っ張ってしまう場面が少なからずあった。特に公園書架のグッズ作成やブッカーの作業などで、職員の方々に多大なご迷惑をおかけした。それでも職員の皆様はそんな私を責めずに、温かくサポートしてくださった。おかげで安心して業務やプログラムに取り組むことができた。期間中、カウンター業務などを経験させていただいた地域館を含め、職員の皆様には感謝してもしきれない。 今回の実習で得られた貴重な経験を、今後のキャリアにおいて何らかの形で活かしていきたい。  

図書館実習報告

千葉, 裕太

チバ, ユウタ

CHIBA, Yuta

Uso de piedras en Mesoamérica : Interacción entre materias primas y humanos (CONFERENCIAS: 60º ANIVERSARIO DE LA FUNDACIÓN DEL INSTITUTO : Antiguas civilizaciones de América Latina : 1ª sesión: Recursos naturales aprovechables en Mesoamérica)

李, 愛慶

LEE, Egyeong

Analysis of Educational Characteristics in Admission Guides Using KH Coder : A Case Study of Catholic Private Junior and Senior High Schools in the Tokyo Metropolitan Area

社会デザイン研究　2024　No.1— 117 —執筆者（掲載順）森　田　系太郎 立教大学大学院社会デザイン研究科 兼任講師河　口　眞理子 立教大学大学院紀社会デザイン研究科 特任教授森　屋　雅　幸 立教大学大学院紀社会デザイン研究科 兼任講師佐　野　敦　子 立教大学大学院社会デザイン研究科 兼任講師宮　本　聖　二 立教大学大学院社会デザイン研究科 客員教授森　　　亜由葉 立教大学大学院社会デザイン研究科博士課程後期課程和久井　　　碧 立教大学大学院社会デザイン研究科博士課程後期課程菊　地　　　栄 立教大学大学院紀社会デザイン研究科 兼任講師編集委員長　　　有紀枝 立教大学大学院社会デザイン研究科委員長　教授

執筆者一覧

張, 景瑞

Jang, Kyong So

The Role of Technology Exchanges in the Development of China’s Intellectual Property Rights System in the 2010s : An Institutional Complementarity Perspective

No.9　2025.3知床半島（北海道羅臼町）本誌 17頁参照毎年夏になると羅臼町では知床半島を踏破する「ふるさと少年探険隊」が行われる。今年で開始から 40回を迎えるこの行事では、子どもたちが岩と礫が続く道無き海岸線を歩く。初参加の子は「わんぱく隊」に所属し、モイルス湾のベースキャンプで五泊六日の冒険を体験する。一方、わんぱく隊で経験を積んだ小学校 6年生以上の子どもたちは「チャレンジ隊」に加わり、さらに長い距離を歩き、知床岬の突端まで辿り着くことを目指す。写真はベースキャンプに戻ってきたチャレンジ隊を乗せた船を迎えるわんぱく隊の子どもたち。この活動は町全体で支えられており、地域住民が協力して実施されている。撮影：上田信巻頭言　河村　賢治………………3特集：「脱炭素の取り組み」脱炭素社会に向けて①　暮らし、社会、未来の選択肢としてのエネルギー地域自給　―埼玉県小川町での事例紹介―空閑　厚樹………………4脱炭素社会に向けて②秩父新電力による地域脱炭素に向けた挑戦　―電力の地産地消による持続可能な地域社会の構築―滝澤　隆志／田中　舞佳………………8グローカル地域の持続可能性を高める観光地域づくり中野　文彦………………12プロジェクト地域の課題に向かい合うために　―「ESD×SDGs自治体会議 2024」概要―上田　信………………15ESDの視点による域学連携に関する自治体と大学の双方向的研究　―科研申請書抜粋―上田　信………………17論考選択的世代間継承モデルとしての「先祖返り」移住の可能性　―東京都心から長野県松川町への移住ケースを中心に―田口　空一郎………………19書評「先 SDGsとは何か、その全体像と本質がよくわかる入門書」和田　悠………………24アグロエコロジー：持続可能なフードシステムの生態学太田　和彦………………25　　　　………………26編集後記………………27活動記録C O N T E N T S

津留, 竜馬

ツル, リョウマ

TSURU, Ryoma

Determinism vs Indeterminism

藤井, 佳子

高齢者介護の現場に求められる多文化共生への理解を深める授業の検討 : 福祉系高校における外国人介護職員との交流授業を通して

26 Rikkyo ESD Journal No.9 (March 2025)●イベント記録「哲学対話と地域交通計画への⼦どもの参画についての研究会」　【日程】2024年3月19日（火）、20日（水） 【形式】対面・オンライン　【登壇者】 ベンジャミン・ルーキー（ハワイ大学マノア校上廣哲学倫理教育アカデミー副所⻑）、スコット・アレン（ハワイ州政府 持続可能な都市計画部門特別計画プロジェクトアナリスト）、渡邉文（立教大学ESD研究所リサーチアシスタント）　【主催】 立教大学ESD研究所【共催】立教大学SFR共同プロジェクト研究（研究課題:地域創生拠点におけるSDGs・脱炭素実施状況の調査と提言）、NPO法人小川町自然エネルギーファーム公開研究会「ESD×SDGs自治体会議2024」　【日　程】2024年11月15日（金）、16日（土） 【形式】オンライン　【登壇者】 河村賢治（立教大学法学部教授／立教大学ESD研究所所⻑）、前田剛（対馬市島づくり推進部SDGs推進課）、横澤英三（北海道羅臼町教育委員会教育指導主幹）、高橋良⼦（立教大学理学部SCOLA教育研究コーディネーター）、山本昭様（サンシャイン水族館）、関礼⼦（立教大学社会学部教授）、奇二正彦（立教大学スポーツウエルネス学部准教授）、上田信（立教大学文学部特別専任教授／ESD研究所副所⻑）、桜井薫（小川町自然エネルギーファーム）、松﨑博司（おでん（Ogawa Diverse ENergies））、田中舞佳（秩父新電力株式会社）、諸克和（秩父市役所環境課 主席主幹）　【司　会】上田信（立教大学文学部特別専任教授／ESD研究所副所⻑） 【主催】立教大学ESD研究所●刊行物『立教ESDジャーナル』第8号（2024年3月31日）●地域視察・訪問・関礼⼦ 東京都  2023/12/6  建設アスベスト給付金法改正を求める政策提言集会＆シンポジウム・関　礼⼦ 檜枝岐村 2024/4/27-29 アカデミック・ツーリズム・フェスタin檜枝岐開催・関　礼⼦ 片品村~檜枝岐村 2024/7/9-11 会津沼田街道標識整備現地案内ボランティア・関　礼⼦、上田　信、奇二正彦  檜枝岐村 2024/8/4-6 アカデミック・ツーリズムin檜枝岐開催・河村賢治 静岡県 2024/5-3  西伊豆町役場・松崎町役場・グラウンドワーク三島などを訪問し今後の連携深化に関する意見交換・河村賢治 小川町 2024/5/18 地域の資源循環の現場を踏まえた意見交換・河村賢治 東京都 2024/6/8 公開イベント「⼦どもの権利と多文化共生」への参加・河村賢治 土庄町 2024/8/20-22  RSSCフィールスタディの事前準備や豊島事件とアートの島への変化に関する意見交換・河村賢治 鶴岡市 2024/8-25-26 風力発電の功罪や食文化創造都市に関する意見交換・河村賢治 木曽町 2024/9/2 司法過疎の実態や今後の連携に関する意見交換・河村賢治 土庄町 2024/11/2-3 RSSCフィールドスタディの実施・河村賢治 東京都 2024/11/15-16 公開イベント「ESD×SDGs自治体会議」（15日参加）・河村賢治 横須賀市 2024/11/19 立教大学原⼦力研究所へ訪問ESD研究所2023年度11月～2024年度11月活動記録

Activity Records of ESD Research Center (2023-2024)

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