JAIR: Juntendo Academic Information Repository

順天堂大学博士（医学）2025年度doctoral thesi

野田, 幸子

ノダ, サチコ

Enhanced alpha-synuclein pathology andexacerbated motor dysfunction in alpha-synucleintransgenic mice with autophagy deficiency言語: English出版者: 公開日: 2025-06-20キーワード (Ja): キーワード (En): 作成者: 野田, 幸子メールアドレス: 所属: メタデータhttps://jair.repo.nii.ac.jp/records/2003808URL 授与機関名 順天堂大学      学位記番号 乙第 2567 号  Enhanced alpha-synuclein pathology and exacerbated motor dysfunction in alpha-synuclein transgenic mice with autophagy deficiency  オートファジー欠損 α シヌクレイントランスジェニックマウスにおける α シヌクレインの亢進と運動機能障害の悪化  野田 幸子（のだ さちこ）  博士（医学）  論文内容の要旨 α-シヌクレインはレビー小体病理の主要な構成要素であり、パーキンソン病の特徴的な病理として知られている。以前の研究において、ドパミン作動性神経細胞特異的 Atg7 オートファジー欠損マウスを用いて、in vivo での内在性α-シヌクレイン凝集を観察した。特に、p62の蓄積がα-シヌクレイン沈着に先行し、両者を含む封入体の形成を引き起こすことを確認した。この病理学的過程は、ドーパミンニューロンの喪失を伴い、120 週齢のマウスにおいて後肢の運動障害など、加齢に関連した運動機能障害を引き起こした。  本研究では、ヒトα-シヌクレイン大腸菌人工染色体（BAC）トランスジェニックマウスとドーパミン作動性ニューロン特異的 Atg7 コンディショナルノックアウトマウスを交配させ、新たなモデルマウスを作製した。このモデルでは、レビー小体型病態と運動機能障害が加速し、オートファジー欠損が in vivo でのα-シヌクレイン毒性を悪化させることを示す新たな証拠が得られた。リン酸化α-シヌクレインの沈着は、黒質、海馬、そしてドーパミン作動性経路に依存する皮質領域で検出された。また、黒質におけるドーパミン作動性ニューロンの変性が観察され、ニューロン数はマウスの加齢とともに減少した。  興味深いことに、このモデルは Atg7 オートファジー欠損マウスよりも重度の運動障害を示した。この新しいモデルは、α-シヌクレインの発現、オートファジー機能障害、神経変性の相互作用を研究するための貴重なプラットフォームであると同時に、新たな治療戦略の標的を検証するための有用なツールでもある。我々の発見は、α-シヌクレイン毒性の発現における加齢の重要性を強調し、パーキンソン病患者における疾患進行を反映している。  

English

Enhanced alpha-synuclein pathology and exacerbated motor dysfunction in alpha-synuclein transgenic mice with autophagy deficiency

順天堂大学博士（医学）2024年度doctoral thesi

宮山, 千春

ミヤヤマ, チハル

Body mass index changes at 1.5 and 3 years ofage affects adult body composition言語: English出版者: 公開日: 2025-02-06キーワード (Ja): キーワード (En): 作成者: 宮山, 千春メールアドレス: 所属: メタデータhttps://jair.repo.nii.ac.jp/records/2003793URL 授与機関名 順天堂大学  学位記番号 乙第 2561 号  Body mass index changes at 1.5 and 3 years of age affects adult body composition  1 歳 6 か月と 3 歳における BMI の変化と成人期における体格測定値の関連についての検討  宮山 千春（みややま ちはる）  博士（医学）  論文審査結果の要旨 本論文は、乳幼児期の体格変化と成人期の体格測定値との関連について、健康診断を受けた成人を対象に母子健康手帳を用いて検討を行った初めての報告である。 【新規性、創造性】本邦独自の母子健康手帳を用いて、対象者の現在の体格と乳幼児期の体格を後方視的に比較検討する点において新規性がある。また、成人期の体格測定の指標としてBMI(body mass index)だけでなく、腹囲身長比なども検討した点において創造性がある。 【方法・研究倫理】当大学で健康診断を受けた成人に web によるアンケート調査を行い、研究への同意と適切な回答を得られた 130 例を解析対象とした。出生時、1 歳 6 か月時、3 歳時と成人健診時の体格測定値の関連性について検討した。なお、本研究は所属機関の倫理委員会の承認を得て行った。 【学術的意義】成人健診時の BMI は出生時の体重や身長の z-score 及び ponderal index との間に有意な関連は認めなかったが、1 歳 6 か月時と 3 歳時の BMI z score との間にそれぞれ有意（p＜0.05）な相関関係を認めた。また、成人期の BMI 以外の指標では、腹囲身長比が 1 歳 6か月時 BMI z-score、3 歳時 BMI z-score との間にそれぞれ有意な相関関係を認めた。 【考察・今後の発展】成人期の体格は出生時の体格との関連は認めなかったが、幼児期の体格との間に関連が見られ、健診におけるハイリスク児の抽出と指導が生活習慣病予防に重要と考えられた。 よって、本論文は博士（医学）の学位を授与するに値するものと判定した。      

Body mass index changes at 1.5 and 3 years of age affects adult body composition

宮田, 真里

ミヤタ, マリ

Association between mammillary body atrophyand memory impairment in retired athletes with ahistory of repetitive mild traumatic brain injury言語: English出版者: 公開日: 2025-02-06キーワード (Ja): キーワード (En): 作成者: 宮田, 真里メールアドレス: 所属: メタデータhttps://jair.repo.nii.ac.jp/records/2003794URL 授与機関名 順天堂大学  学位記番号 乙第 2562 号  Association between mammillary body atrophy and memory impairment in retired athletes with a history of repetitive mild traumatic brain injury  反復性軽度頭部外傷の既往のある元アスリートにおける乳頭体萎縮と記憶障害の関係  宮田 真里（みやた まり）  博士（医学）  論文審査結果の要旨 本論文は、反復性軽度頭部外傷の既往を有する元アスリートにおいて乳頭体の萎縮を認め、記憶障害の一因を成す可能性を示唆している。 【新規性、創造性】反復性軽度頭部外傷により遅発性に記憶障害を生じる場合があることが臨床的には知られているものの、その背景基盤は明らかではなかった。今回、反復性軽度頭部外傷の既往を有する元プロアスリートの乳頭体萎縮に注目し、この萎縮の程度が視覚性記憶検査のスコアに関連することを明らかにすることで、記憶障害の背景基盤の一因を明らかにすると同時に、反復性軽度頭部外傷の画像診断に有用となる可能性を示唆した。 【方法・研究倫理】反復性軽度頭部外傷の既往歴のある元プロアスリート 27 例（反復性軽度頭部外傷群）と、年齢・性別を調整した健常者 23 例を対象に、全脳容積と全脳容積で補正した局所脳容積を比較し、反復性軽度頭部外傷群で有意な萎縮を認めた脳領域について、神経心理検査結果との相関解析を行った。本研究を実施するにあたり、量子科学技術研究開発機構の倫理委員会の承認を受けた。 【学術的意義】反復性軽度頭部外傷の既往を有する元プロアスリートの MRI 画像には、一般的に異常がないと考えられていた。今回の検討では、乳頭体萎縮という特徴的な画像所見を認めることを明らかにすると同時に、遅発性に生じる記憶障害との関連を示す、過去に類似する報告のない研究成果である。 【考察・今後の発展】反復性軽度頭部外傷により、他の局所脳領域と比較して乳頭体に特徴的な萎縮を生じる原因や背景病態を明らかではないが、外傷に伴う神経変性や神経損傷、慢性神経炎症、ワーラー変性などの二次性変化などが推定されている。この点を明らかにするために、拡散テンソル画像などの他の MRI 画像の解析や、タウ PET、血液バイオマーカーと組み合わせて評価することで、背景病態をさらに明確化していく。 よって、本論文は博士（医学）の学位を授与するに値するものと判定した。  

Association between mammillary body atrophy and memory impairment in retired athletes with a history of repetitive mild traumatic brain injury

八木, 秀祐

ヤギ, シュウスケ

Glutathione S-transferase omega 2 regulates cellgrowth and the expression of E-cadherin via thep38 signaling in human head and neck squamouscell carcinoma言語: English出版者: 公開日: 2025-06-20キーワード (Ja): キーワード (En): 作成者: 八木, 秀祐メールアドレス: 所属: メタデータhttps://jair.repo.nii.ac.jp/records/2003954URL授与機関名 順天堂大学  学位記番号 甲第 3017 号  Glutathione S-transferase omega 2 regulates cell growth and the expression of E-cadherin via the p38 signaling in human head and neck squamous cell carcinoma  頭頚部扁平上皮癌においてグルタチオン転移酵素 ω2 は細胞増殖を抑制し、p38 を介して E カドヘリンの発現を抑制する  八木 秀祐（やぎ しゅうすけ）  博士（医学）  論文審査結果の要旨 本論文は、八木秀祐の所属する研究グループが食道扁平上皮癌の網羅的遺伝子発現解析、DNAメチル化解析にて見出した新規癌抑制分子である Glutathione S-transferase omega 2(GSTO2)に着目し、頭頚部領域幹細胞における機能的意義と癌化における役割について初めて明らかにした論文である。 【新規性、創造性】これまでに申請者らの研究グループは、食道扁平上皮癌や肺癌におけるGSTO2 の発現低下並びにその機能的意義について報告しているが、頭頚部領域における GSTO2局在についての報告はなく、新規性が高い。 【方法・研究倫理】頭頚部扁平上皮癌切除検体のホルマリン固定パラフィン切片を使用し、免疫組織化学分析により GSTO2 の発現を評価し、臨床病理学的因子との関連を検討した。本研究は事前に国立国際医療研究センターの倫理委員会により審査され、承認を受けた上で実施された研究である（承認番号: 2417）。 【学術的意義】本研究により、GSTO2 が正常粘膜において組織幹細胞の位置する扁平上皮最基底層に限局して発現していること、さらに GSTO2 の分子機能として細胞増殖と分化を制御することを明らかにした。これらの知見は、新規組織幹細胞マーカーとしての GSTO2 の有用性に加えて、幹細胞機能制御に重要な役割を果たしている可能性を示すものであり、学術的価値も非常に高い論文である。 【考察・今後の発展】 今後は症例数を蓄積し、GSTO2 発現と予後との関連を検討する予定である。GSTO2 の分子機能の一部は p38 リン酸化を介していることを明らかにしており、既に開発されている p38 阻害剤のドラッグリポジショニング研究への発展も期待される。 よって、本論文は博士（医学）の学位を授与するに値するものと判定した。  

Glutathione S-transferase omega 2 regulates cell growth and the expression of E-cadherin via the p38 signaling in human head and neck squamous cell carcinoma

Yu, Zhiyang

Comprehensive Data for Studying SerumExosome MicroRNA Transcriptome inParkinson’s Disease Patients言語: English出版者: 公開日: 2025-06-20キーワード (Ja): キーワード (En): 作成者: Yu, Zhiyangメールアドレス: 所属: メタデータhttps://jair.repo.nii.ac.jp/records/2003959URL授与機関名 順天堂大学      学位記番号 甲第 3022 号  Comprehensive Data for Studying Serum Exosome MicroRNA Transcriptome in Parkinson’s Disease Patients  パーキンソン病患者における血清エクソソームマイクロ RNA トランスクリプトームを研究するための包括的データ  Yu Zhiyang（う じよう）  博士（医学）  論文内容の要旨  本研究の目的は、パーキンソン病（PD）患者に対するラサジリンの病態修飾効果のメカニズムを解明し、最適な治療効果を示す患者の特定である。96 名の PD 患者と年齢・性別を一致させた 80 名の対照群を対象にし、血清エクソソーム中の microRNA（miRNA）プロファイルをベースライン指標として解析した（Yu et al., Sci Data, 2024）。その後、診断から 3 年以内のPD 患者 151 名に 24 ヶ月間、1 日 1mg のラサジリンを投与し、臨床評価を定期的に実施するとともに、ベースラインと 12 ヶ月後の血清サンプルおよび画像データを収集した（Yu et al., JAMA Neurol, In Preparation）。結果として、ラサジリン治療は SNpc の相対体積に変化をもたらし、それが MDS-UPDRS-III スコアの変化と関連していることが示された。LASSO 回帰を用いて特定された血清エクソソーム miR-144-3p のベースラインレベルが、SNpc の相対体積の変化と正の相関をもち、ラサジリン治療により減少することが確認された。生物情報学的解析と実験的検証により、miR-144-3p の増加はミクログリア NF-κB 経路の活性化に関連し、ラサジリンがこの経路を抑制することが明らかになった。さらに、miR-144-3p の阻害は Nrf2 活性を高めることで神経炎症とアストロサイト機能不全を軽減しうることが示された。これらの結果は、SNpc の相対体積の変化と血清エクソソーム miR-144-3p レベルがラサジリン治療の効果を示す患者を特定する指標となりうることを示唆している。  

Comprehensive Data for Studying Serum Exosome MicroRNA Transcriptome in Parkinson’s Disease Patients

49順天堂スポーツ健康科学研究　第 16巻 Supplement，49（2025）2024 年度学術研究講演会年　月　日 集会名 発　表　者 会　場 テ　ー　マ2024年 5月 22日（水）学内共同研究発表会（2023年度分）B：5名C：4名D：6名Zoomミーティング2024年 5月 28日（火）研究活動紹介 秦啓一郎啓友会館 1階/Zoomミーティング厚底ランニングシューズを履くとなぜ速く走れるのか？2024年 6月 4日（火）研究活動紹介 長沼　敦 Zoomミーティング 水球のコーチングについて2024年 6月 28日（金）科研費申請勉強会 黒坂裕香503教室/Zoomミーティング・黒坂裕香先生の申請書の工夫・科研費情報交換会（対面のみ）2024年 7月 9日（火）科研費申請さくら講習会研究戦略推進センターURA門屋悠香402教室/Zoomミーティング・ 科研費申請に当たっての様々な注意点・変更点・ JURAの取り組み・スタッフ紹介・申請採択に至った工夫・改善点2024年 7月 24日（火）研究活動紹介 福島千里 Zoomミーティング日本陸上女子短距離のこれまでとこれから～コーチングからの学びと事例を交えて～2024年 9月 24日（火）研究活動紹介 山口達也 Zoomミーティングアスリートのメンタルを科学する～精神科医の立場から～2024年 10月 8日（火）第 1回学術研究講演会山田陽介（東北大学）401教室/Zoomミーティング骨格筋の中の水と筋機能との関係：見えない水の分布と状態に着目して2024年 10月 15日（火）研究活動紹介 水口暢章啓友会館 1階/Zoomミーティング神経科学をスポーツに生かす～現状・課題そして展望～2024年 11月 26日（火）研究活動紹介 野津将時郎 Zoomミーティング足関節捻挫後の姿勢制御評価～地に足を付けた研究を目指して～2024年 12月 23日（月）第 2回学術研究講演会岩月猛泰（ハワイ大学） 401教室グローバルな視点で研究を発信：英語論文の執筆テクニックと掲載方法 2024年 12月 24日（火）研究活動紹介 芳地泰幸 Zoomミーティングスポーツマネジメントを科学する―協働体系の構築と創造性―2025年 2月 4日（火）研究活動紹介 勝又健太 Zoomミーティング 運動部活動の地域移行について2025年 2月 17日（月）第 3回学術研究講演会欠畑　岳（早稲田大学） 401教室スプリント走における両脚の大腿筋活動の制御2025年 2月 26日（水）研究活動紹介 前鼻啓史 Zoomミーティング高等教育へのパラスポーツのアクセス2025年 3月 5日（水）大学院進学に興味のある学生向け研究活動紹介小川咲桜（博士前期課程）Zoomミーティング利用可能エネルギー不足と骨格筋～大学院での研究を振り返って～

Japanese

Academic lecture abstracts of the School of Health and Sports Science, Juntendo University

大橋, 佳代

オオハシ, カヨ

Clinicopathological feature and genetic profilingof synchronous CNS and systemic DLBCL atdiagnosis: a retrospective analysis at a singleinstitution 言語: English出版者: 公開日: 2025-06-20キーワード (Ja): キーワード (En): 作成者: 大橋, 佳代メールアドレス: 所属: メタデータhttps://jair.repo.nii.ac.jp/records/2003939URL授与機関名 順天堂大学  学位記番号 甲第 3002 号  Clinicopathological feature and genetic profiling of synchronous CNS and systemic DLBCL at diagnosis: a retrospective analysis at a single institution  診断時に中枢神経と全身の両方に病変が見られる DLBCL の臨床病理学的特徴と遺伝子プロファイリング：単一施設における後方視的解析  大橋 佳代（おおはし かよ）  博士（医学）  論文審査結果の要旨 本論文は診断時全身と中枢神経系（CNS）両方に病変を有するびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫（synDLBCL）について非集学的、CNS 移行性のある薬剤を含む治療の成績が不良であり、特に CNS の制御が十分でないことを再確認した。また、標的シーケンスを用いて MCD type が多い特徴を明らかとし、新規治療戦略の可能性を示唆した。 【新規性、創造性】これまで二次性 CNS リンパ腫の遺伝子プロファイルの報告は 1 つあるが、synDLBCL に限定した遺伝子プロファイルの報告はない。本研究では MYD88（75%）や CD79B(50%)などの遺伝子異常を高頻度に認め、遺伝学的分類では 83%(10/12)が MCD type に分類され、synDLBCL の分子学的特性が明らかとなった。 【方法・研究倫理】2012 年から 2021 年まで国立がん研究センター中央病院で診断されたsynDLBCL 患者を後方視的に解析した。遺伝子解析は 31 のリンパ腫関連遺伝子を含む標的シーケンスを用いて施行した。ヘルシンキ宣言と国立がん研究センター中央病院の倫理審査委員会に従った。解析は EZR software version 2.8 を用いた。 【学術的意義】synDLBCL の治療成績向上のためには初回治療における CNS の制御が重要となる。MCD type に対する BTK 阻害剤の有用性は複数報告されており、また BTK 阻害剤の CNS 移行性も確認されている。SynDLBCL において MCD type が多いことは、synDLBCL の新たな治療戦略の可能性を示唆する結果である。 【考察・今後の発展】synDLBCL の分子学的特性について、多施設共同研究を行うことで、より多くの症例での検討を行う。 よって、本論文は博士（医学）の学位を授与するに値するものと判定した。  

Clinicopathological feature and genetic profiling of synchronous CNS and systemic DLBCL at diagnosis: a retrospective analysis at a single institution

139順天堂スポーツ健康科学研究　第 16巻 Supplement，139～141（2025）2024 年度修士論文タイトルリスト学位記番号 論　　　題 著　者 指導教員修第 1389号 精神障害者の運動習慣に関する研究～支援者の視点も加えて～ 辻 　 弘 樹 松 山 　 毅修第 1390号 日本の大学生・大学院生のスポーツ価値意識の特徴　―スポーツ価値意識の日米比較から― 中 田 嬉 歩 青 木 和 浩修第 1391号 三段跳の跳躍動作に及ぼすアシステッド三段跳の急性効果 荒 木 　 基 杉 林 孝 法修第 1392号 大学生女子ハンマー投選手の投擲飛距離とケトルベル投げとの関連 石 坂 奨 真 高 梨 雄 太修第 1393号 視覚障害を有するパラ陸上競技日本代表アスリートにおける競技サポートについて　―T12.T13クラスを対象として― 石 山 大 輝 青 木 和 浩修第 1394号 ランナーにおける足部アーチ形態の分類と地面反力の関係性 入 口 　 海 髙 澤 祐 治修第 1395号 腰痛症に対する高周波電気刺激が自律神経応答に及ぼす影響 岩 木 峻 平 宮 森 隆 行修第 1396号 Effects of 16 weeks of daily supplementation with specific collagen peptides on muscle stiffness and explosive muscle performance 大 嶋 俊 希 宮 本 直 和修第 1397号 剣道の打撃動作に構え時の左膝関節の伸展度が及ぼす影響 大 野 聖 耶 中 村 　 充修第 1398号 発育期における長期間の自発走運動とカロリー制限が雌ラット骨格筋の細胞内シグナル伝達に及ぼす影響 小 川 咲 桜 吉 原 利 典修第 1399号高等学校ベースボール型の授業におけるゲームパフォーマンス及び戦術的知識に関する検討―ベースボール 5を取り入れた授業実践を通して―鹿子島 駿 荻 原 朋 子修第 1400号 運動開始のタイミングと心周期の関係性についての研究 金　箱　ちひろ 山 中 　 航修第 1401号 全身振動刺激トレーニングが投擲競技者の爆発的筋力発揮能力向上に与える効果 川 合 隆 誠 高 梨 雄 太修第 1402号 大学生柔道実践者における競技継続に及ぼす要因の検討 川 﨑 康 平 下 窪 拓 也修第 1403号 プロ野球スタジアムにおけるキャッシュレス化―イノベーション普及理論に着目して― 北 畠 　 龍 水 野 基 樹修第 1404号 棒高跳選手における跳躍時の視線行動と瞬目 小 枝 友 樹 川　田　裕次郎修第 1405号 クレー射撃スキート種目における熟練者と非熟練者の視線行動の違い 小 島 有 加 河 村 剛 光修第 1406号 剣道における上段の構えに転向した際の困難について 権　田　望弥乃 中 村 　 充修第 1407号 青年期における競泳アスリートの自我同一性とバーンアウト症候群の関係性 近　藤　ちひろ 黄 田 常 嘉修第 1408号 脾臓の容積に関わる PDE10A遺伝子多型と持久系運動能力との関連 坂 元 志 成 福 　 典 之修第 1409号 競歩における厚底カーボンプレート内蔵シューズの着用が下肢筋群のMRI T2緩和時間に及ぼす影響 鈴 木 雄 介 柳　谷　登志雄修第 1410号 中学校保健体育科実技授業における協働学習を用いた授業実践研究―中学 3年生女子のサッカー授業に着目して― 関 口 皓 大 牛 尾 直 行修第 1411号 知的障害者のスポーツ活動と生活の質（QOL）に関する研究：保護者へのアンケート調査結果から QUAN SIYU 松 山 　 毅修第 1412号 メジャーリーグにおけるルール改正前後での打者成績の比較　―守備シフトの制限に着目して― 瀧 柳 祐 介 廣 津 信 義140 順天堂スポーツ健康科学研究　第 16巻 Supplement（2025）学位記番号 論　　　題 著　者 指導教員修第 1413号 大学男子バレーボールチームにおける心理的安全性と組織コミットメント 田 中 　 萌 水 野 基 樹修第 1414号 直接観戦者と間接観戦者の観戦動機の比較―女子バスケットボールリーグに着目して― 谷 本 紗 菜 小笠原　悦　子修第 1415号 三段跳における試技間の自己の運動観察と客観的パフォーマンス指標の関係 外 所 晴 貴 青 木 和 浩修第 1416号 ハンドボールの状況把握における視覚探索行動の特徴―二次速攻場面を対象に― 長 尾 修 平 河 村 剛 光修第 1417号 腰椎分離症を有する成長期男子における腰部筋断面積の縦断的変化の検討 中 嶋 康 之 塩 田 有 規修第 1418号 インラインアルペン競技者の視線行動：熟練度別の比較 長 島 夏 葵 川　田　裕次郎修第 1419号 役割卒業理論からみる野球独立リーグ選手のキャリアトランジション―四国アイランドリーグ plusを事例として― 中 塚 　 憲 水 野 基 樹修第 1420号 日本人アスリートにおけるパフォーマンス向上を目的とした禁止物質の使用・検討経験とドーピング道徳的離脱との関連 錦 織 　 岳 室 伏 由 佳修第 1421号 BCAA代謝に関連する PPM1K rs1440581多型が陸上競技選手の競技パフォーマンスに及ぼす影響 西 田 朱 李 宮 本 恵 里修第 1422号 高校野球における指導者と部員のリーダー・メンバー交換理論と心理的安全性 根　本　さくら 水 野 基 樹修第 1423号 やり投げ選手におけるスクワットの重量および挙上速度とパフォーマンスの関係性 福 岡 　 駿 青 木 和 浩修第 1424号 スポーツ観戦の効果的な勧誘方法に関する研究―同伴者の HSP特性に着目して― 細 井 咲 希 山 田 泰 行修第 1425号 柔道競技者における膝関節アライメントの検証 松 岡 大 輝 竹 澤 稔 裕修第 1426号 没入型バーチャルリアリティエクササイズがメンタルヘルスに及ぼす影響 松 本 拓 真 川　田　裕次郎修第 1427号 バスケットボール競技におけるオープンスペースの定量化法の検討―2010年代中期 NBAのデータによる一考察― 南 沢 　 解 廣 津 信 義修第 1428号 男子学生走幅跳選手における縦断的な研究―2シーズンにおける踏切準備局面と踏切局面の変化― 宮 﨑 諒 也 杉 林 孝 法修第 1429号 ウィンドミル投法における投球数増加に伴う球質変化 武 蔵 美 優 大 田 　 穂修第 1430号 日本における eスポーツ観に関する研究 山 本 明 大 小 野 雄 大修第 1431号インターネット上におけるスポーツニュースにみたナショナリズムに関する検討～2024年パリオリンピックにおけるバスケットボール日本代表チームの記事を事例にして～楊 　 橋 宇 渡 正修第 1432号 スポーツ健康科学系大学生の食生活と食に関する知識の理解度についての研究 吉　藤　恵里子 大久保　菜穂子修第 1433号 剣道競技における打突前の動作に対する視線行動 吉 野 武 尊 中 村 　 充修第 1434号 地域高齢者の認知症予防～高齢者の認知症の理解と介護予防活動の参加状況 李 イクケツ 松 山 　 毅修第 1435号 障害者スポーツにおけるリバースインテグレーションに関する研究～パラリンピックに特有な競技の競技者の語りに着目して～ 渡 辺 篤 郎 渡 正141順天堂スポーツ健康科学研究　第 16巻 Supplement（2025）学位記番号 論　　　題 著　者 指導教員修第 1436号 VRスポーツにおけるアバターの性別はジェンダーステレオタイプを変容させるか？ 渡 部 　 宙 山 田 泰 行修第 1437号 知的障害特別支援学校における自然体験活動の指導に関する質的研究―教師の指導観に着目したインタビュー調査から― 赤 間 　 樹 渡 邉 貴 裕修第 1438号 体育授業における Activist Approachを用いた学習指導方略の検討―授業の雰囲気と下位生徒の運動有能感に着目して― 阿 部 夏 子 荻 原 朋 子修第 1439号 日本人一流フェンシング選手の体格および体力特性に関する研究 伊 藤 　 心 内 藤 久 士修第 1440号 足関節捻挫の既往を有する者の前額面上の姿勢制御の特徴 岡 野 良 介 髙 澤 祐 治修第 1441号 大学野球競技者における肘関節動的安定性の検討―上腕骨内側上顆の形状に着目して― 折 本 昴 生 髙 澤 祐 治修第 1442号 大学女子サッカー選手におけるトレーニング前後の動的膝関節外反角度の変化 篠 原 　 陸 宮 森 隆 行修第 1443号 足関節捻挫既往を有する大学サッカー選手の身体機能特性 鈴 木 孝 典 宮 森 隆 行修第 1444号 セパタクローのサーブレシーブにおける熟練者と未熟練者の注視行動の違いについて 関 　 駿 斗 河 村 剛 光修第 1445号 大学男子サッカー選手におけるトレーニング時の複数回の水分補給が深部体温およびパフォーマンスに及ぼす影響 田 辺 幸 優 町 田 修 一修第 1446号 主観的疲労感を訴えるプレフレイル高齢者における微量栄養素の摂取状況 野 村 明 子 町 田 修 一修第 1447号 男子高校生アスリートにおける利用可能エネルギーと体組成および血液検査データの関連 松 井 法 恵 髙 澤 祐 治修第 1448号Effects of reduced training volume of Nordic hamstring exercise on biceps femoris fascicle length and eccentric knee flexor strength三 浦 佳 祐 宮 本 直 和修第 1449号 知的障害特別支援学校高等部専攻科生徒を対象としたリズムジャンプトレーニングの効果について 山 下 陽 介 渡 邉 貴 裕修第 1450号 プロスポーツクラブの指導に関わる若年労働者の就業に関する研究：Jリーグを事例として 野 仲 賢 勝 吉 村 雅 文

List of Master Theses

安藤, 健樹

アンドウ, ケンジュ

Impact of HIV status on prognosis ofmalignancies among people living with HIV inJapan言語: English出版者: 公開日: 2025-06-20キーワード (Ja): キーワード (En): 作成者: 安藤, 健樹メールアドレス: 所属: メタデータhttps://jair.repo.nii.ac.jp/records/2003966URLSupplementary table. Results of the univariate and multivariate analyses for 5-year overall survival (A) Malignant lymphoma  Univariate analysis Multivariate analysis Variables HR (95% CI) P value HR (95% CI) P value Age ≥45 years 1.04 (0.42–2.56) 0.93 0.97 (0.39–2.42) 0.95 Distant metastasis 4.22 (0.97–18.4) 0.05 4.10 (0.93–17.98) 0.06 Diagnosed in 2019–2022 0.63 (0.15–2.73) 0.54 0.61 (0.14–2.67) 0.51 Complications of AIDS-defining opportunistic infections 3.74 (1.38–10.15) <0.01 3.67 (1.30–10.37) 0.01 Variables     Age ≥45 years 1.04 (0.42–2.56) 0.93 0.81 (0.31–2.12) 0.66 Distant metastasis 4.22 (0.97–18.4) 0.05 9.19 (1.19–70.92) 0.03 Diagnosed in 2019–2022 0.63 (0.15–2.73) 0.54 1.02 (0.23–4.62) 0.98 CD4＋ T cell counts (<200 cells/μL) 4.60 (1.33–15.97) 0.02 4.95 (1.34–18.30) 0.02 Variables     Age ≥45 years 1.04 (0.42–2.56) 0.93 1.38 (0.46–4.13) 0.57 Distant metastasis 4.22 (0.97–18.4) 0.05 7.55 (0.98–58.21) 0.05 Diagnosed in 2019–2022 0.63 (0.15–2.73) 0.54 0.80 (0.17–3.78) 0.78 CD8＋ T cell counts (<500 cells/μL) 2.74 (0.95–7.91) 0.06 2.80 (0.94–8.33) 0.06 Variables     Age ≥45 years 1.04 (0.42–2.56) 0.93 1.05(0.41–2.66) 0.92 Distant metastasis 4.22 (0.97–18.4) 0.05 4.66 (1.05–20.78) 0.04 Diagnosed in 2019–2022 0.63 (0.15–2.73) 0.54 0.59 (0.13–2.64) 0.49 HIV RNA positive (≥20 cells/cL copies) 4.49 (1.03–19.50) 0.05 4.80 (1.10–20.96) 0.04 Variables     Age ≥45 years 1.04 (0.42–2.56) 0.93 1.03 (0.39–2.74) 0.95 Distant metastasis 4.22 (0.97–18.4) 0.05 7.50 (0.99–56.97) 0.05 Diagnosed in 2019––2022 0.63 (0.15–2.73) 0.54 0.55 (0.12–2.49) 0.44 Years from the diagnosis of HIV to malignant diseases <1 year. 2.06 (0.68–6.27) 0.20 2.07 (0.66–6.52) 0.21 Variables     Age ≥45 years 1.04 (0.42–2.56) 0.93 1.05 (0.42–2.64) 0.92 Distant metastasis 4.22 (0.97–18.4) 0.05 4.82 (1.09–21.40) 0.04 Diagnosed in 2019–2022 0.63 (0.15–2.73) 0.54 0.63 (0.14–2.79) 0.54 Non-administration of ART 3.19 (1.06–9.64) 0.04 3.50 (1.15–10.65) 0.03  (B) Non-AIDS-defining solid tumors  Univariate analysis Multivariate analysis Variables HR (95% CI) P value HR (95% CI) P value Age ≥56 years 0.97 (0.48–1.95) 0.92 0.96 (0.48–1.94) 0.91 Distant metastasis 4.98 (2.39–10.34) <0.01 5.27 (2.49–11.17) <0.01 Diagnosed in 2019–2022 1.07 (0.47–2.42) 0.87 0.83 (0.36–1.91) 0.67 Complications of AIDS-defining opportunistic infections 1.53 (0.21–11.20) 0.68 2.28 (0.30–17.11) 0.42 Variables     Age ≥56 years 0.97 (0.48–1.95) 0.92 0.96 (0.47–1.93) 0.90 Distant metastasis 4.98 (2.39–10.34) <0.01 5.06 (2.41–10.63) <0.01 Diagnosed in 2019–2022 1.07 (0.47–2.42) 0.87 0.87 (0.38–2.03) 0.75 CD4＋ T cell counts (<200 cells/μL) 1.42 (0.50–4.05) 0.51 1.49 (0.51–4.34) 0.47 Variables     Age ≥56 years 0.97 (0.48–1.95) 0.92 1.12 (0.54–2.33) 0.77 Distant metastasis 4.98 (2.39–10.34) <0.01 5.66 (2.59–12.38) <0.01 Diagnosed in 2019–2022 1.07 (0.47–2.42) 0.87 0.77 (0.32–1.84) 0.55 CD8＋ T cell counts (<500 cells/μL) 1.23 (0.57–2.62) 0.60 1.40 (0.65–3.03) 0.39 Variables     Age ≥56 years 0.97 (0.48–1.95) 0.92 0.97 (0.48–1.97) 0.94 Distant metastasis 4.98 (2.39–10.34) <0.01 4.71 (2.22–9.99) <0.01 Diagnosed in 2019–2022 1.07 (0.47–2.42) 0.87 0.92 (0.40–2.15) 0.86 HIV RNA positive (≥20 cells/cL copies) 1.95 (0.87–4.33) 0.10 1.55 (0.67–3.59) 0.31 Variables     Age ≥56 years 0.97 (0.48–1.95) 0.92 1.19 (0.57–2.50) 0.64 Distant metastasis 4.98 (2.39–10.34) <0.01 5.19 (2.34–11.52) <0.01 Diagnosed in 2019–2022 1.07 (0.47–2.42) 0.87 0.73 (0.29–1.81) 0.50 Years from the diagnosis of HIV to malignant diseases <1 year. 1.02 (0.35–2.91) 0.98 0.69 (0.22–2.09) 0.51 Variables     Age ≥56 years 0.97 (0.48–1.95) 0.92 1.10 (0.52–2.31) 0.81 Distant metastasis 4.98 (2.39–10.34) <0.01 4.94 (2.36–10.34) <0.01 Diagnosed in 2019–2022 1.07 (0.47–2.42) 0.87 0.89 (0.39–2.04) 0.78 Non-administration of ART 1.94 (0.75–5.05) 0.17 1.83 (0.66–5.08) 0.25  (C) Infection-related non-AIDS-defining solid tumors  Univariate analysis Multivariate analysis Variables HR (95% CI) P value HR (95% CI) P value Complications of AIDS-defining opportunistic infections NA* NA* NA* NA* Variables     Distant metastasis 5.68 (1.08–30.05) 0.04 5.71 (1.07–30.45) 0.04 CD4＋ T cell counts (<200 cells/μL) 0.84 (0.10–6.86) 0.87 0.70 (0.08–5.79) 0.74 Variables     Distant metastasis 5.68 (1.08–30.05) 0.04 6.46 (1.21–34.55) 0.03 CD8＋ T cell counts (<500 cells/μL) 1.86 (0.47–7.46) 0.38 1.56 (0.38–6.45) 0.54 Variables     Distant metastasis 5.68 (1.08–30.05) 0.04 5.84 (1.06–32.02) 0.04 HIV RNA positive (≥20 cells/cL copies) 0.91 (0.11–7.42) 0.93 1.19 (0.14–10.16) 0.88 Variables     Distant metastasis 5.68 (1.08–30.05) 0.04 5.25 (0.96–28.84) 0.06 Years from the diagnosis of HIV to malignant diseases <1 year. 1.05 (0.13–8.55) 0.96 1.36 (0.16–11.66) 0.78 Variables     Distant metastasis 5.68 (1.08–30.05) 0.04 6.23 (1.13–34.36) 0.04 Non-administration of ART 1.51 (0.19–12.27) 0.70 2.00 (0.23–17.21) 0.53  Abbreviations: ART, antiretroviral therapy; HIV, human immunodeficiency virus; HR, hazard ratio; 95% CI, 95% confidential interval; RNA, ribonucleic acid.      

Impact of HIV status on prognosis of malignancies among people living with HIV in Japan

郭, 伟

グオ, ウエィ

Totally Laparoscopic Pylorus-PreservingGastrectomy (TLPPG) is Safe and Effective forEarly Gastric Cancer Treatment言語: English出版者: 公開日: 2025-06-20キーワード (Ja): キーワード (En): 作成者: 郭, 伟メールアドレス: 所属: メタデータhttps://jair.repo.nii.ac.jp/records/2003807URL 授与機関名 順天堂大学      学位記番号 乙第 2566 号  Totally Laparoscopic Pylorus-Preserving Gastrectomy (TLPPG) is Safe and Effective for Early Gastric Cancer Treatment  完全腹腔鏡下幽門温存胃切除術は早期胃癌治療において安全かつ有効である  郭 伟（ぐお うえぃ）  博士（医学）  論文内容の要旨 東アジア諸国では、早期胃癌は機能温存と低侵襲性を重視した術式の開発によって極めて高い治癒率を得ることができるようになった。近年、この機能温存については幽門を残す幽門保存胃切除が、標準的な幽門側胃切除に比べて術後の栄養状態の維持や QOL の向上に役立つことが期待できることから注目されている。また低侵襲性の追求では多くの術式が腹腔鏡補助下から完全腹腔鏡下手術に移行しており、先の幽門保存胃切除についても完全腹腔鏡下幽門保存胃切除（LTPPG）の術式が本邦と韓国では導入されつつある。しかし中国では対象となる早期胃癌の発生率が約 20%と低く、その手術手技の難易度も高いことからまだほとんど行われていない。本論文では、順天堂大学で指導を受け中国の長治医学院で導入された早期胃癌に対する LTPPGの初期 3 例の治療成績を、既存の中国の標準治療である幽門側胃切除の治療成績および本邦の幽門保存胃切除の治療成績と比較し、その導入が安全に行えるか、また十分な治療効果が得られるかを検証した。手術成績は、手術時間 193±12 分、出血量 60±8ml、術後在院期間 10.1±0.8 日で、中国の既存手術の成績とそん色ない結果であった。また治療効果については PGSAS-37score による日本の幽門保存胃切除との比較では、術後愁訴（LTPPG 2.0±0.1 vs LTG 1.9±0.7）や QOL 状態（LTPPG 1.3±0.5 vs LTG 1.8±0.9）でも同様の結果で、その十分な治療効果が示された。今後、この完全腹腔鏡下幽門保存胃切除術が中国でも安全に導入でき十分な治療効果を発揮する可能性が示唆され、今後さらに増える中国の早期胃がん患者にとって大きな恩恵を与えることが期待できる。  

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