Ohkagakuen University / Nagoya College: Repository / 桜花学園大学・名古屋短期大学情報リポジトリ
Not a member yet
393 research outputs found
Sort by
Significance of Continuous Support for Mid-career Child Care Teachers after the Middle Leader Job Training : Tracking the Process of Their Awareness Change Aimed at Systematizing the Off-job Training Curriculum
本研究は、X市のミドルリーダー研修として協働型問題解決研修を受講した中堅保育者が、翌年度にフォローアップ研修を受講する中で生じた意識変容を明らかにすると同時に、継続支援の意義や長期的な研修カリキュラムを体系化する価値や課題を見出すことを目的とした。本フォローアップ研修では、中堅保育者6名で悩みを共有した上で、ミドルリーダーとしての保育のやりがい曲線の可視化を試み、TEMとテーマ分析で分析した。その結果、研修翌年度は「迷走→模索→充実」というプロセスを経た意識変容が見られたと同時に、不安軽減・ミドル世代の連帯感・気づきの多様化・自己課題のアップデートにつながっていたことが見出された。以上から、中堅保育者への継続支援は、参加者の学びや変化の機微を追跡しながら展望をもって支援できると同時に、ミドル世代同士の連帯感を維持・強化できるという意義が示唆された。また、長期的な研修カリキュラムの体系化は、保育者の持続可能な学びを深め、市町としての保育の質の向上にも資する互恵的な価値があると同時に、参加者の実情・方法・予算等を踏まえた実施方法を検討する必要性が示唆された。departmental bulletin pape
A Research Note on the Piano Accompaniment Arranging of Debussy's "Pelléas et Mélisande"
筆者は、これまで様々なオペラのピアノ伴奏を手掛けてきた。その中でも「ペレアスとメリザンド」が放つ「異彩」に、大きな魅力と刺激を感じ、その魅力とは何かについて、公演の準備・公演・公演後に筆者が考えたことを整理した。
特に象徴的な場面として、ドビュッシーが比較的後から作曲した2幕1場を取り上げた。演奏解釈のまとめとして、メーテルランクとドビュッシーについて「休符のみの小節と前後のテクスト」、「テンポ変化の指示がある小節と前後のテクスト」、「拍子変化と小節数」、「調性他について」を軸に楽曲分析を行った。
今後の再演にあたって、このオペラの主題が「流れゆくもの」と「再生」と結論付けた。departmental bulletin pape
Activities to improve the hospital environment through collaboration between the hospital and external organizations.
本稿は名古屋市立大学医学部附属みどり市民病院(以後みどり市民病院)から要請を受けて名古屋市立大学、名古屋短期大学、椙山女学園大学の三校が連携して5ヶ所の環境改善活動を行なった報告である。それらの活動は患者や利用者の不安軽減を目的とするだけではなく職員の労働環境や業務改善を目的としている。本稿における活動報告により、病院における外部組織連携の療養環境改善活動の一事例として他院で実践する際の知見として蓄積されることを目的としている。活動場所は小児科外来診察室、産婦人科外来待合、化学療法センター前から中央検査科までの廊下、エントランスの大鏡、職員通路(外部)の5ヶ所で行った。その結果病院以外の外部組織が関わることで課題が明確になり改善活動の原動力となることが明確になった。departmental bulletin pape
What Methods/Approaches are Effective for Foreign Language Classes in Elementary School? (1)
A new course of study for elementary schools was announced in 2017. The newly proposed educational content is now being put into action in language classes. The new content requires teachers to choose certain effective language teaching methods or approaches to teach English in elementary school classes. In this paper, how to incorporate teaching skills into the new course of study will be explained and introduced. Especially, the author introduces "Comprehensive Approach" for listening classes, "Drama Method" for speaking classes, "Humanistic Approach" for writing classes, and “Interactive Approach” for reading classes, as effective teaching methods. To ensure good teaching skills, teachers should deeply understand the use of their merits and demerits in language classes.departmental bulletin pape
Consideration of "Gimmicks" in Picture Books 1 ー Explore the Contents of “Sarada de Genki” by Eiko Kadono —
絵本には、作家の意図的な「仕掛け」がある。<絵>の仕掛け、<文・言葉>の仕掛けの相互作用によって物語の世界が理解できると言える。本研究では『サラダでげんき』(作 角野栄子 絵 長新太)を取り上げ、その「仕掛け」を読み解くことを試みた。病気のお母さんをたちまち元気にしたいと思うりっちゃんがサラダを作るが、そこにたくさんの動物がアドバイスをするという話である。この絵本の特徴は絵と内容が繰り返し構造となっていることであるが、その繰り返しが崩れるところが一つの「仕掛け」であると考える。<絵>としては、他の動物の登場は11面で描かれているのに、アフリカ象が登場する場面だけは3面も使っていること。<文・言葉>としては、北極のシロクマは電報を送ったのに、アフリカ象はわざわざ飛行機でやってきて「ぼくのしごと」として自分でやること。さらにそのサラダを食べることで、病気のお母さんが「たちまち」元気になるという不思議なことが起こることである。これらから、作家はアフリカ象の登場に、何かしらの意味を持たせているはずだと考えられる。その意味を深く読み解くことが、絵本の楽しみ方の一つであると言える。departmental bulletin pape
Analyzing 'Expressing Through Words' in Early Childhood Education ーCase Studies from Educator Resourcesー
本研究は、保育者および学生向けに出版された書籍に掲載された事例を整理し、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の一つである「言葉による伝え合い」に関する子どもの姿がどのように示されているかを明らかにすることを目的とした。国立国会図書館リサーチを用いて、「保育内容 言葉」などのキーワードで検索し、2017年3月以降に出版された116冊を抽出した。そのうち、保育内容および幼保小連携に関連する84冊を対象に内容確認を行い分析した。その結果、保育者が設定した活動場面での子どもの姿が、自由遊びや日常生活場面よりも多く取り上げられていることが確認された。特に、保育者が設定した活動の中で、発言の機会を重視し、そこで発言しようとする子どもの姿の紹介が多い。複数の書籍では、事例や子どもの姿が多様に紹介されており、読者の理解が偏らないよう配慮されていた。限られた紙幅内で話す・聞くという姿勢が多く取り上げられていたが、絵本や物語を通じて豊かな言葉の表現を育む姿にも注目すべきであるとの示唆が得られた。これらの結果を踏まえ、幼保小接続における保育者・小学校教師間での子どもの育ちの共有においては、単に事例や子どもの数を増やすだけでなく、活動の種類や子どもの姿に着目し、複数の視点から事例を多角的に取り上げて共有することが求められることが明らかとなった。departmental bulletin pape
The Role of Children's Songs in Child-rearing Support ActivitiesーThrough Parent-Child Concert Activities at the child-rearing Centerー
筆者は子育て支援活動で親子コンサートを行ったり、活動の中で歌を歌ったりリズム遊びをする活動をしている。2022年の研究紀要「安心感、安全感を育てる子どもの歌と歌唱表現」では子どもの負の感情を受け止める大切さについてまとめ、数曲を取り上げ、実際にどう歌い、メッセージを伝えるかを考察した。執筆後、実際に親子コンサートを3回、活動の中での歌や手遊びを2回、計5回の実践をする機会を得た。5回の実践を通して、子どもの歌を通して親子にメッセージを届ける活動の重要性について再確認することができた。5回の実践内容を記録するとともに、子育て支援に参加する年齢の子ども(乳幼児期)の発達段階を発達心理学の視点からまとめ、この時期の親子の関わりに対する適切な支援について考察した。departmental bulletin pape
On the Elapsed Time Reading after the Endpoint in “V-le Durative Phrase-de Object” Constructions in Taiwan Huayu (Taiwanese Mandarin) ーA Consideration of the Cases with Mǎi, Mài and Some Other Verbs and Its Theoretical Implicationsー
台湾華語の時量詞構文(動詞+了+時量詞+的+目的語)において、或る種の動詞が用いられた場合、時量詞が一般的なアスペクト論でいわれる、いわゆる終止点を起点とした、それ以降の経過時間(事態変化後の経過時間)を計測する解釈が現れることがある。本稿では、まず「買」「賣」を含む時量詞構文における経過時間解釈について考察したうえで、これらの動詞を含む工藤(1995)の動詞分類の一つである、所有関係の変化を引き起こす主体動詞・客体変化動詞に含まれるいくつかの動詞を用いた事例を考察し、本来的な変化点を持つ継続動詞を用いた時量詞構文に、関連する後続文脈が続いた場合、この解釈が現れることを示す。また、この仮説が事態変化後の経過時間解釈を引き起こさないタイプの動詞を正しく排除できることを示す。departmental bulletin pape
Attractive Color Schemes are Examined Using Psychological Research Methods Focusing on Video Thumbnails
視聴数の多い動画は、内容はもちろんのことサムネイルやタイトルも重要である。本研究では、ショート動画のサムネイルにおいて、基調色と文字色の関連について、より好印象で視聴に結び付きそうな配色について検討することを目的とした。普段から頻繁に動画を視聴する女子学生20名を対象に、背景色が青色系統のショート動画のサムネイルに2行の無意味綴りの文字を配置した刺激を作成した。文字色は行ごとに配色を変え、白白・白赤・白黄・黒黒・赤黄・黄赤の6条件を設けた。参加者に一対比較による実験を行ったところ、白白条件において一番好印象で他条件よりも距離が遠いという結果を得た。文字色と背景色の明度差が大きいほど、読みやすさや配色の良さの評価が高くなることが明らかになっており、本実験においても低明度の青背景に高明度の白であったため、「目に留まりやすい」という読みやすさや「きれいに見える」といった配色の良さという評価を得たと考えられる。departmental bulletin pape
Jane Austen and Tea ーTeatime in Emmaー
本稿は、イギリスの国民飲料である紅茶の歴史をたどりながら、ジェイン・オースティンの時代にどのように茶が飲まれていたのかを示し、彼女の小説『エマ』(Emma, 1815)において、お茶の時間がどのように描かれ、また登場人物たちにとってどのような意味を持つのかを考察した。作品ではお茶の時間が、イギリスの田舎に住むアッパー・ミドル階級の人々の重要な社交の場として描かれているだけでなく、主人公エマにとっては大切な人との絆を確認するための欠かせない時間であることを明らかにした。またエマの婚約という物語の結末も幸せなお茶の時間を背景にして描かれていることを指摘し、お茶の場面がエマの心理を映し出し、作品のプロットを支えるためにも重要な役割を果たしていることを論じた。departmental bulletin pape