Koriyama Women's University Repository / 郡山女子大学学術成果リポジトリ

齋藤, 美保子

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黒沼,, 令

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郡山女子大学内ブロンズ像の彫刻史的位置

郡山女子大学大学院人間生活学研究科令和3年度修士論文(抄)othe

遠藤, 凜栞

常磐炭田における社宅街の計画実態とその特徴

賀門, 康博

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奥, 美代

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コロナ禍における幼児の状況についての保護者アンケート調査からみえるもの(2)時間経過による変化からの考察

會田, 瑞樹

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独奏楽器としてのヴィブラフォン音楽の確立 : クレア・オマー・マッサーの作品を例に

深谷, 悠里絵

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「保育表現技術 器楽Ⅱ」実習での音楽活動から考えるピアノ演奏技術のあり方 : 聞き取り調査を踏まえて

郡山女子大学大学院人間生活学研究科令和3年度修士論文（抄）othe

村上, 実賀子

住宅建築における空間構成に関する研究－住空間にもたらす心理的作用と映像効果について－（令和４年３月）村　上　実賀子郡山女子大学紀要　第 58集別冊郡山女子大学　郡山市開成３丁目 25番２号（Vol . 58）PP.245～250－ 245 －Living spaces have a multifunctional role that combines not only "living" in life, but also many functions such as childcare, education, work, and nursing care.From these, the purpose of this research is to clarify the psychological effects of spatial effects brought about by the living spaces composition and the image in the living space in recent years. In addition to the role of each room, the possibility of creating positive emotions such as "healing" and "positive moods" by directing images was examined.I organized past research of compositions of living spaces from the early 1960s to 2000. In 2020, I conducted a field survey of 12 model houses of house manufacturers and organized them, and them compared them with the data surveyed in 2011.The psychological effects of images are: A video experiment was conducted for 25 students enrolled at Koriyama Women's University, and a questionnaire using a multifaceted emotional state scale were conducted. The data before and after each color image presentation were examined by the “t kentei” (“t-test”), the statistical hypothesis test, and the change of the psychological state was seen.As a result, the living space required in the future is a living room that is easy to change the use according to the life stage. From the point that it is possible to reduce stress through color images and create a better "healing space," it was found that the space direction using the color images was effective in the living space composition.１．はじめに住宅建築の空間構成は時代と共に変遷している。特に近年の住空間は家族の在り方や住まい方の変動により従来のプライベート重視の設計から、利用者の年代や家族構成ごとに変容できる空間構成が求められてきている。さらに、国内では平均寿命の向上による在宅での医療や介護の重要性が増し、今回のコロナ禍による自粛要請では在宅勤務やオンライン授業など、仕事や学校の授業などを在宅で行う必要性も求められている。このように、住空間には生活上の「住む」だけではなく育児・教育・仕事・介護等、多くの機能を兼ね備えた多機能的役割を持って住宅建築における空間構成に関する研究－住空間にもたらす心理的作用と映像効果について－A study on spatial composition in residential buildings– Psychological and visual effects on living spaces –村　上　実賀子Mikako Murakami住宅建築における空間構成に関する研究－ 246 －いることが再認識され、様々な用途に利用しやすい住空間が必要となっている。また、住空間やインテリアに機能や装飾のみならず「癒し」や「ポジティブな気分」などを与える心理的作用も求められ始めている。斎藤らは、映像を用いることでストレスの緩和効果があることを明らかにしている１）。これは、住空間においても、映像演出による「癒し空間」の創出を可能にするものと考える。これらから、本研究では近年の住空間構成と住空間での映像がもたらす空間演出の心理的作用を明らかにすることを目的とし、各居室の役割に加え、映像演出によって「癒し」や「ポジティブな気分」といったプラス面の感情を創造する可能性について検討した。２．方法空間構成では 1960 年代前半から 2000 年までの住空間構成について既往研究を整理する。また 2020 年にハウスメーカー 12 社のモデルハウスの実地調査を行いモデル化し、2011 年に実地調査したデータと比較検討する。映像による心理的効果は、郡山女子大学人間生活学科（現：生活科学科）に在籍する 25 人を対象とした映像実験を行い、斎藤ら１）の行った評価方法と、寺崎ら２）の多面的感情状態尺度（以下 MMS 注１）と示す）を用いた。MMS によるアンケート調査では 40 の形容詞について①全く感じない②あまり感じない③少し感じる④はっきり感じる、の４段階のうちから現在の気分にもっとも当てはまるものを選択するように指示した。①～④には１～４点を配点し、８因子に分類された各尺度（一感情尺度の最高点は４×５＝ 20 点）の得点を集計し、各色彩映像提示前後のデータについてｔ検定し心理状態の変化をみる。３．結果１．近年の住空間の変容高度経済成長期以降から主流となった LDK は 2000 年以降急激に増加し、現在では独立型キッチンは消滅した。1960 年代前半～ 2000 年の背景について北川らは「55-4N-2DK」注２）におけるダイニングキッチンが成立された時の目的や理想（座式と椅子式の二重生活の解消・寝食分離・女性の家事労働軽減）が浸透し、家族が参集する場の充実化が図られたのではないかと考察している３）。図１　1965年から 2005年までの LDK変遷（「戦後の住様式の変遷に関する研究－ L・D・K 空間のプラン分析－」３）より引用）住宅建築における空間構成に関する研究－ 247 －また、2011 年以降の近年では、LDK 空間の完全オープン化に加え、和室の空間の変化、階段位置の変化、水回りの変化などがあげられる。これらの変化には既往研究で考察されていた家族が参集する場の充実化が背景にあり、2011年にはリビングを通る階段や、風呂場・トイレなどの水回りがキッチン周辺に集結するなどの構成が見られた。2020 年に行った実地調査では、家事室の導入や共用部での収納スペース、子供部屋の可動間仕切りなどが取り入れられるようになっており、「家族が参集する場」を重視しつつ家族の年代によって変化できる住空間のあり方や、家事労働の軽減などが今後も課題となってくることが推測できる。2020 年の実地調査で得たデータと 2011 年に行われた実地調査の結果を居室ごとに比較した。LDK の変遷を見ると、2011 年では一部壁ありが主流で、壁で区切られている所もあったが、2020 年では壁無しが主流となっていた。子供部屋は、2011年では壁ありが主流だったが 2020 年では壁無しが主流となり、可動間仕切りも出現した。以上から 2011 年までは必要諸室のみだったが 2011 年以降はサービスルーム・スペースや第2 リビングの出現、LDK の大型化、導線の変化、階段位置の移動など空間の多様性が見られるようになった。これらから、映像を用いた空間演出に住空間の確保は可能であることが明らかとなった。２．色彩映像の心理的効果映像演出による心理効果を明らかにするため、郡山女子大学人間生活学科（現：生活科学科）建築デザインコースに在籍する 25 名を対象に映像実験を行った。映像実験の実施前には、８因子の上昇・下降傾向について、ネガティブな感情を表す抑鬱・不安、敵意、倦怠、驚愕の４因子は下降傾向を示し、ポジティブな感情を表す活動的快、非活動的快、親和、集中の４因子は上昇傾向を示すと仮定した。表１は MMS 注２）のｔ値を示しており、実施後のｔ検定の結果では、全ての因子で有意な差図２　2011年から 2020年の LDKの変容図３　2011年から 2020年の子供部屋の変容住宅建築における空間構成に関する研究－ 248 －が表れた（p<0.05）。データの数値は映像提示前の値から映像提示後の値を減じたため、マイナス値が上昇傾向であることを示している。図４は８因子の各上昇・下降傾向を示している。図のように上昇傾向は活動的快、非活動的快、親和、集中の４因子に見られ、下降傾向は抑鬱・不安、敵意、倦怠、驚愕の４因子で見られた。図５～図８は映像実験で得たMMS アンケートの標本点数による暖色系と寒色系映像の提示前後のデータを示している。図のように、全てのテーマで共通して上昇傾向が大きかった因子は非活動的快である。標本平均差 -84 の上昇傾向が見られ、このことから全ての映像で非活動的快の感情をもたらす傾向が大きいことがわかった。特に上昇傾向が大きかったものは、森林浴（緑）-118、秋（オレンジ）-100、光の景色（黄色）-92 の３テーマで、映像提示前と映像提示後では３テーマ平均で -90 以上の差が見られた。次に、全てのテーマで下降傾向が大きかった因子は抑鬱・不安で、標本平均差は 21.3 であった。特に差が大きかったテーマは冬（白）57、光の景色（黄色）31 である。暖色系・寒色系のテーマ別で見ると寒色系４テーマに抑鬱・不安の下降傾向が多く見られた。次に、暖色系と寒色系ごとの映像テーマで差が見られた因子について見る。差が見られたのは集中の因子と活動的快の二つである。集中の因子では、図６で示す通り、暖色系の４テーマ全てで上昇しており、平均 -18.25 の上昇が見られた。寒色系の４テーマでは森林浴（緑）と海（青）では上昇し、星空（紺）と冬（白）では下降傾向が見られた。次いで、活動的快も暖色系の４テーマ全てで上昇し、平均 -19.25 の上昇が見られた。寒色系では森林浴（緑）と海（青）で上昇傾向があった。　以上の結果から、全ての色彩映像に非活動的快を上昇させ抑鬱・不安を下降させる傾向が見られた。このことから色彩映像には癒し効果があり、映像演出による癒し空間の提供が可能であることが明らかとなった。さらに各色彩映像によって特定の因子の上昇傾向や下降傾向が見られたため、各色彩映像による心理的作用の違いと効果も明らかとなった。図４　ｔ値表 1　ｔ値倦怠 不安 驚愕 敵意 集中 活動的快 親和 非活動5.17 1.92 0.65 0.03 -0.41 -1.24 -3.76 -4.37住宅建築における空間構成に関する研究－ 249 －４．まとめ近年の住空間の傾向では、LDK の大型化やサービスルーム・スペース、第２リビングの出現など空間の多様性が見られるようになり、必要居室のみではなく、ライフステージに合わせ変更可能な居室が出現した。これらから映像を用いた室内の空間演出は可能であることが明らかとなった。また、色彩映像の心理的効果では、全ての色彩映像に非活動的快を上昇させ抑鬱・不安を下降させる傾向が見られた。このことから色彩映像には癒し効果があり、映像演出による癒し空間の提供が可能であることが明らかとなった。さらに各色彩映像によって特定の因子の上昇傾向や下降傾向が見られたため、各色彩映像による心理的作用の違いと効果も明らかとなった。以上、今後求められる居住空間はライフステージに合わせて用途変更がしやすい居室であり、色彩映像によってストレスを軽減させより良い“癒し空間”の創出ができるという点から、色彩映像を用いた空間演出は住空間構成上有効であると考える。図５　暖色系４テーマ（提示前）図７　寒色系４テーマ（提示前）図６　暖色系４テーマ（提示後）図８　寒色系４テーマ（提示後）【注】注１）MMS（Mean Mood adjective Score）は寺崎らが考案した多面的感情状態尺度のこと。注２）日本住宅公団の標準設計における DK 型のことを示している。住宅建築における空間構成に関する研究－ 250 －【参考文献】１）斎藤ゆみ，管佐和子，多田春江，渡邉映理 : カラー映像によるストレス緩和効果の研究，京都大学医学部保健学科紀要，健康科学，第２巻，pp1-7，2006.3.２）寺崎正治，岸本陽一，古賀愛人 : 多面的感情状態尺度の作成，心理学研究，62 巻，6 号，pp350-356，1992.３）北川圭子，阿部恵理子 : 戦後の住様式の変遷に関する研究－ L・D・K 空間のプラン分析－，日本建築学会計画系論文集，73 巻，624 号， pp257-261，2008.2.４）小伊藤亜希子 : マンションリフォームにみる住戸空間の共用化傾向，日本建築学会計画系論文集，82 巻，731 号，pp11-20，2017.1.５）厚生労働省「人生 100 年時代に向けて」（https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000207430.html）６）三浦研 : 住宅と福祉を巡る都市住宅の変化，都市住宅学，100 号，特集，pp46-51，2018.７）北川圭子 : わが国におけるダイニング・キッチン成立過程に関する研究，北海道工業大学博士論文，2005.3.８）山田あすか，倉斗綾子 : 成長過程における住まいの空間構成と家族のコミュニケーションの関係についての研究， 日本建築学会計画系論文集，78 巻，684 号， pp299-308，2013.2.９）松本暢子 : 家族の変容と住まい－少子高齢化による住宅需要の変化と住生活－，家族関係学，特集公開シンポジウム，地域社会における多世代共生の可能性－家族と住まいに焦点を当てて－，38 巻，pp5-14，2019.10）斎藤ゆみ，笹山哲，菅佐和子，池本正生 : 色彩映像の心理的効果－映像選択システムの併用による色彩映像の感情刺激効果の検討－，日本補完代替医療学会誌，第 5 巻，３号，pp225-232，2008.10.11）斎藤ゆみ，羅越，笹山哲，斎藤邦明，豊川博己 : 好みの単色採光による感情刺激効果－心理的および生化学的指標の評価から－， 日本補完代替医療学会誌，第 7 巻，２号，pp103-111，2010.9.12）石山瑠理，斎藤ゆみ : 映像選択システムを用いた感情・ストレスに対する色彩映像効果の解析， 京都大学医学部保健学科紀要，健康科学，第 6 巻，pp1-7，2010.3.13）川久保惇，吉岡明里，小口孝司 : 自然環境の映像と音がストレス低減に及ぼす影響，立教大学心理学研究，57 巻，57 号，pp11-19，2015.14）一鍬田徹 : ホスピタルアートの実践と評価－作品『FOUR SEASONS TREE』を通して－，大学美術教育学会「美術教育学研究」，第 49 号，pp329-336，2017.15）株式会社竹尾　オンラインセミナー　「A Search for Color」　2020/9/6　開催16）ミツカン水の文化センター　機関誌『水の文化』31 号　脱水まわり「ダイニングキッチンの誕生女性建築家第一号　浜口ミホの描いたもの」　北川圭子既発表論文１）村上実賀子，山形敏明：住空間にもたらす映像効果の心理的作用について，日本建築学会大会学術講演梗概集，建築計画， pp1277-1278，2021.9.

住宅建築における空間構成に関する研究

2021博士郡山女子大学大学院thesi

岡部, 聡子

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地域生活者の栄養教育ツールの考案：精神疾患患者と若年女性を対象として

1520010707340856832departmental bulletin pape

會田, 容弘

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山口, 猛

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マインドマップとルーブリックの組合せによる学修過程評価

熊田, 伸子

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要介護高齢者の在宅生活継続要因に関する研究(その2)いわき市における介護保険住宅改修及び高齢者等住宅リフォーム事業の分析を通して

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