Chiba University of Commerce Academic Repository / 千葉商科大学学術リポジトリ

鎌田, 光宣

カマタ, ミツノブ

KAMATA, Mitsunobu

Japanese

生成AIにおけるプロンプトエンジニアリングの効果 : レポート生成と自動採点を用いた分析

iew＆Vision 第 59 号をお届けすることができた。私が、総合研究センターのセンター長に就任し、新たに出発した本誌の担当になって 2 年が経過した。本号をもって私は、総合研究センター長の職を辞することになる。「日暮れて道遠し」といった感想をもつが、少しは、本学の研究の現状をお伝えすることができただろうか？　本号では、千葉商科大学と ESD というテーマで特集を企画し、2 件の報告を掲載した。より詳細かつ学術的な内容については、「特集の狙い」で述べたように、 『サステナビリティ研究』第 1 巻ならびに別冊の英文論文集を参照していただきたい。我が国とベトナムにおける HESD 研究の現状が理解できるはずである。　この 1 年間は、私自身ベトナムの大学を訪問し、研究交流を行うことが多かった。特に印象に残っているのは、人間社会学部 Thuy 先生の巻頭言に述べられている、ベトナム国家大学経済大学（Vietnam National University/University of Economics & Business; VNU-UEB）創立 50 周年記念式典への参加であった。年間 10％近い経済成長を継続しているだけあって、学生も市民も先生方も非常に若くて元気であるという印象を受けた。初めて私がベトナムを訪問した1990年代終わりごろとは打って変わった状況である。我々も負けずに国際的な教育・研究活動を推進していかなくてはならないと強く感ずる今日この頃である。　私が担当を外れた後も、View＆Vision はますます充実した内容になっていくと信ずる。読者のみなさんの積極的な感想と本誌の内容についての忌憚ないご意見をいただきたく思っている。今後もご支援ご鞭撻をよろしくお願い申し上げる次第である。編 集 後 記千葉商科大学総合研究センター長　副学長基盤教育機構長寺野　隆雄Ｖ66 59総合研究センター出版物情報■『国府台経済研究』●第31巻第1号「オリンピック復興運動に関する社会文化史的考察特集号」2021年3月　執筆担当者：大賀紀代子・師尾晶子・藤野奈津子・荒川敏彦・沖塩有希子・朱珉●第31巻第2号「安全で公平な金融システムの実現に資するFinTechフレームワークの提案特集号」2021年3月　執筆担当者：大矢野潤・鎌田光宣・小林直人・宮田大輔・柏木将宏・長尾雄行・橋本隆子・平井友行●第32巻第１号「防災についての学際的な研究」2023年3月　執筆担当者：山田武・榎戸敬介・楜沢順・五反田克也・吉羽一之・渡辺恭人●第32巻第2号「産官学連携による社会の課題解決型アクティブ・ラーニングに関する研究」2023年3月　執筆担当者：小口広太・朝比奈剛・小寺徹・勅使河原隆行●第33巻第1号「高等教育機関の教育・研究に対する非政府部門の資金贈与に関する研究」2024年3月　執筆担当者：朱全安・平原隆史●第33巻第2号「訪日外国人旅行客により新婚旅行の特徴と発展可能性に関する考察」2024年3月　執筆担当者：山田耕生・今井重男●第34巻「労働観の表象と変遷に関する比較歴史社会学的研究」2025年3月　執筆担当者：荒川敏彦・松下幸生・奥寺葵・朱珉・師尾晶子■『CUC View&Vision』●第48号「特集－EBPMと行政事業レビュー」　2019/ SEP., 全72ページ。●第49号「特集－空き地・空き家対策と住民主体のまちづくり」　2020/ＭＡＲ., 全86ページ。●第50号「特集－ＣＵＣのオンライン授業」　2020/ OCT., 全116ページ。●第51号「特集－社会科学におけるモデル分析」　2021/ＭＡＲ., 全58ページ。●第52号「特集－ＣＵＣの倫理教育」　2021/ SEP., 全62ページ。●第53号「特集－社会科学におけるデータ分析」　2022/ＭＡＲ., 全54ページ。●第54号「特集－ＣＵＣのアクティブ・ラーニング」　2022/ SEP., 全62ページ。●第55号「特集－社会科学における歴史分析」　2023/ＭＡＲ., 全48ページ。●第56号「特集－社会科学を総合した未来のデザインにむけて」　2023/ SEP., 全48ページ。●第57号「特集－ＣＵＣ学術研究紹介」　2024/ＭＡＲ., 全48ページ。●第58号「特集－科学研究費にサポートされた研究の報告」　2024/ SEP., 全72ページ。●第59号「特集－千葉商科大学とＥＳＤ」　2025/ＭＡＲ., 全68ページ。■各研究所の最新情報、活動中の研究プロジェクトの概要や研究成果及び刊行物の内容は、Webサイト（https://www.cuc.ac.jp/institute/）でもご覧いただけます。6759

総合研究センター出版物情報

大学の教育は専門的な領域を探求するだけではなく、他領域の連携による多様な視点やアプローチを取り入れることが必要であり、その教育環境を構築する柔軟性が大学に求められていると考えます。多様な視点を複数の色のグラデーションで、多様なアプローチや柔軟性と連続する波線で表現しました。No.59●2025年3月31日発行　 定価800円（税込）　ISSN 1342-0542No.59千葉商科大学政策情報学部准教授　吉羽一之59〒272-8512　千葉県市川市国府台1丁目3番1号［TEL］047（372）4863 ［FAX］047（373）0019［URL］https://www.cuc.ac.jp/institute/

裏表紙

箕原, 辰夫

ミノハラ, タツオ

MINOHARA, Tatsuo

映像から捉えた建物の 2次元境界の検出―建物の 3次元境界を持つ 3次元地図の作成（1）― 箕　原　辰　夫はじめに　この研究では，ドローン（drone），UAV（unmannedaerialvehicle），電動垂直離着陸（eVTOL:electricverticaltake-offandlanding）機やエアタクシー（airtaxi）の自動運転における建物との衝突回避のために，運行範囲内にある建物の 3次元境界を持つ 3次元地図の作成を目指している。その最初の段階として，ドローンなどのカメラによって撮影された映像・画像などのデータセットから，カメラの法面に対応した対象となる建築物の2次元の垂直境界を得る方法をコンピュータに深層学習させることから始める。そして，テスト映像に対して，リアルタイムに 2次元の垂直境界を認識させて，その学習成果を評価する。この研究ノートでは，この最初の段階で行なったデータセットの選定，および，それらのデータセットを使った深層学習の手法，および，テスト映像を用いた，学習成果の評価を報告する。1．2 次元境界の検出ライブラリと実行環境の選定　2次元の画像認識でよく用いられるライブラリとしては，Detectron2 と YOLOがある。共に推論モデルの作成用に PyTorch（1）のライブラリを利用しているが，それぞれの特徴は次のようになる。・Detectron2（2）　モジュール化された 2段階検出器を持ち，物体検出（objectdetection：画像内で物体が写っている範囲の矩形を推定）の他，セグメンテーション（segmentation：画像内における物体の輪郭の切出し），および姿勢推定にも用いられる。精度的には高度な検出が可能であるが，推論速度は遅めで，リアルタイム処理にはあまり向いていない。・YOLO（3）　1 段階検出器を持ち，物体検出およびセグメンテーションに用いられる。精度については，Detectron2 に比べると若干劣る傾向があるが，推論速度は非常に速く，特に（1） TheLinuxFoundation,PyTorch,https://pytorch.org/（2） YuxinWuandAlexanderKirillovandFranciscoMassaandWan-YenLoandRossGirshick,Detectron2,2019,https://github.com/facebookresearch/detectron2〔研究ノート〕―21―千葉商大紀要　第 63 巻　第 1 号（2025 年 7 月）pp. 21-28GPU（GraphicProcessingUnit）を用いた場合は，各画像に対して最高 10ms 程度で推論することが可能になっており，リアルタイム処理に向いている。　以前 IEEEの航空宇宙学会で発表したとき（4）には，Deterctron2 を用いたが ､リアルタイム処理に欠けており，ドローンのカメラからのリアルタイムの映像が処理できないことが判明したため，ここでは，ドローンのカメラから観た 2次元境界の物体検出（以降，垂直境界検出と略記する）ライブラリとしてYOLOを選定することとした。　実行環境としては，ARMベースのCPU（CentralProcessingUnit）を持つMac を利用することとした。テストベッドの訓練されたモデルとサンプルビデオを利用して，YOLOで用いられている PyTorch を使った映像からの物体認識をするライブラリにおいて，CPUだけで演算した場合と，GPUを利用した場合とで，どの程度性能の違いが出るのか，予め比較した。リアルタイム処理において，性能が低いと，処理が間に合わないと思われたからである。手持ちのARMベースのMac においては，MetalPerformanceShader（MPS）が用意されており，メインメモリを共有した形で，GPUや NPUが利用可能になっている。そこで，MPSを利用した場合と利用しない場合で，比較をしてみた。テストベットとして，ニューヨークの街並みの動画を次の節で紹介するAlmiraWong のモデル（セグメンテーションベース）を用いて，YOLO上で境界検出動画の最初の 50 フレームを処理する時間を比較した。映像の各画像は，384×640 ピクセルの解像度にした。結果は以下の表のようになった。総合時間は，MPSを利用した場合が，3倍程度の速さになっている。ただし，MPSは，最初のフレームにおいて，GPU側にデータを転送するオーバヘッドがある。それを取り除いた形で，平均を比較すると，MPSを利用した場合が，5倍以上の速さになっている。2．ドローンの高さからの 2 次元境界の検出学習用映像・画像データセットの選定　ドローンの高さからの学習用の映像・画像データセットしては，次のようなものを用いて比較した。・Chun-weiChen の Drone-BD データセット（5）表 1　YOLO による映像 50 フレームの処理時間CPUによる処理 GPUによる処理2.51 秒 0.78 秒（3） JosephRedmonandSantoshDivvalaandRossGirshickandAliFarhadi,YouOnlyLookOnce:Unified,Real-TimeObjectDetection,arXiv,arXiv:1506 .02640 ,2016 ,UltralyticsInc.,https://www.ultralytics.com/yolo（4） TatsuoMinohara,MapView forRemoteControl ofDrones,AIAA/IEEEDigitalAvionicsSystemsConference（DASC）,Barcelona,2023.―22―千葉商大紀要　第 63 巻　第 1号（2025 年 7 月）　建築物の垂直境界検出用のトレーニングデータセットで，サイズは，75MBと比較的小さい。・AlmiraWong の YOLOv8BuildingDetection モデル（6）　建築物のセグメント検出用の推論モデルを持っている。2種類の推論モデルが用意されている。・Roboflowデータセット（7）　建築物のセグメント検出用・垂直境界検出用の膨大なトレーニングデータセットを持っており，利用目的やYOLOの各バージョンに対して，再適なデータセットを選ぶことが可能になっている。　他にも衛星画像からの xViews や DOTAデータセットを直接用いたデータセットもあるが，これらのものについては，建物の屋上の画像からの建物の水平境界の認識用のデータセットなので，割愛することとした。また，建築物以外の物体（人や自動車など）を認識するデータセットも今回の比較からは割愛することにした。3．モデル・データセットからのモデル作成・認識結果3-1．Drone-BD データセット　Drone-BD のトレーニング用のデータセットは，18 枚の画像に対して，建築物用の 334個の TensorFlow（8）用のアノテーション（カメラからの画像に対する建築物の垂直境界の矩形情報）がある。これをYOLO用のアノテーションの形式に変換した。このデータセットの 8割の画像とアノテーションをトレーニングに用いて，残りの 2割の画像を検証用として用いた。トレーニング用のデータセット（以下，トレーニング・データセット）で作られた推論モデルを用いて，その結果，検出確率を求めた結果は以下の通りとなった。　ここで，検証に用いた画像は 4枚，建築物のアノテーション数（予め垂直境界情報があるもの）は 67，そのうち，Precision（適合率：検出した中で，正しかった割合）は67％，Recall（再現率：実際に存在する建築のうち，検出できた割合）は 72％，mAP50（平均適合率：meanAveragePrecisionatIoU0.5：全体的な検出精度の総合スコア）は 67％表 2　Drone-BD の検証画像による検出確率Class Images Instances Precision Recall mAP50all 4 67 0.67 0.716 0.669（5） Chun-WeiChen,Yin-HsiKuo,TangLee,Cheng-HanLee,WinstonHsu,Drone-ViewBuildingIdentificationbyCross-ViewVisualLearningandRelativeSpatialEstimation,2017,https://jcwchen.github.io/DVBI/（6） AlmiraWong,YOLOv8BuildingDetection,2023,https://github.com/Almirawong/YOLOv8BuildingDetection.（7） RoboflowInc.,Roboflow:Computervisiontoolsfordevelopersandenterprises,2019,https://roboflow.com/（8） MartínAbadi,et.al.,TensorFlow:Large-scalemachinelearningonheterogeneoussystems,2015,https://www.tensorflow.org/―23―箕原辰夫：映像から捉えた建物の 2次元境界の検出で，全体的に良好な検出程度であることを示す。ここで，IoU（IntersectionoverUnion）＝0.5 以上とは，50％以上重なっているものを正解とみなす計算方法である。3-2．Almira Wong の YOLOv8BuildingDetection モデル　このモデルは，セグメンテーション用のモデルであるので ､垂直境界情報を持つDrone-BD のデータセットのアノテーションをポリゴン情報に書き換えて，検証させてみた結果が以下の通りになった。　Drone-BD の推論モデルのトレーニング用に用いた画像も含めて，Drone-BD が持つ 18枚の画像および，334 個の建築物のアノテーションを用いて検証を行なった。結果として，適合率は 3.5％，再現率は 2.4％と極めて低い。このことから，AlmiraWong のセグメンテーション用のモデルは，垂直境界情報検出には，向かないことがわかった。3-3．Roboflow データセット　Roboflowデータセットにおいては，セグメンテーション用のデータセットと垂直境界認識用のデータセットが膨大に用意されているが，ここでは，建物の垂直境界認識用に特化したトレーニング・データセットであるDroneBuilding データセット（9）を利用することとした。このデータセットでは，2068 枚の画像をトレーニング用に，198 枚の画像を検証用に，テスト用に 99 枚の画像が用意されている。枚数が多くて時間が掛かるので，トレーニング回数は，10 回に絞った（Drone-BD では 100 回からベストで推論モデルを生成）。　また比較のために，Drone-BD のデータセットに対して検証を行なった結果は以下の通りになる。　Drone-BD の画像に対して，それほど検出率は高くないのは，このDroneBuilding の表 3　Drone-BD の画像による検出確率Class Images Instances Precision Recall mAP50all 18 334 0.0351 0.024 0.00904表 4　Roboflow Drone Building の検証画像による検出確率Class Images Instances Precision Recall mAP50all 198 563 0.801 0.319 0.391表 5　Drone-BD の画像による検出確率Class Images Instances Precision Recall mAP50all 18 334 0.246 0.0629 0.0518（9） Roboflow,DroneBuilding（ObjectDetection）,2024 ,https://universe.roboflow.com/buildingyolo/drone-buildings/dataset/1―24―千葉商大紀要　第 63 巻　第 1号（2025 年 7 月）トレーニング用のデータセットでは，元々，対象の建物に対してかなり大枠でアノテーションが与えられているからだと推察できる。4．テスト映像に対する建物の 2 次元境界の検出　実際に，都市の映像をリアルタイムに建築物の境界を検出させた結果が以下のようになっている。この映像にはアノテーション情報がないので，検証用の統計を取ることは難しいが，Paris の街並みをドローンで撮影した 4分 30fps の映像（10）において，第 500 フレームから第 1000 フレームまでに検出された建物の数を検証結果の例として求めた。表 6でAlminaWong のモデルでは，他の 2つのモデルを利用した場合と比べて，建物の検出率が多いのは一目で判別できるが，これは，窓を建物として認識しているからであり，推論モデルの構築の際に，四角の建物に対してのセグメンテーション情報を用いたからだと推察される。DroneBuilding の検出個数が少ないのは，これも推論モデルの構築の際に用いたトレーニング用のデータセットが，かなり大雑把な境界が与えられたためだと推察される。　以下は，映像の第 700 フレームにおけるそれぞれの推論モデルによる建物の境界検出の画像である。　以上の結果から，推論モデルの構築の際に使われるトレーニング用のデータセットにつ表 6　Paris の建物垂直境界検出数AlminaWong Drone-BD RoboflowDroneBuilding15348 3615 842図 1　Almina Wong の推論モデルによる境界検出（10）AerotechVision,Paris,2017,https://vimeo.com/226419760―25―箕原辰夫：映像から捉えた建物の 2次元境界の検出いては，個数を増やしただけでは品質が上がらず，トレーニング用のデータセットで適切な垂直境界に対するアノテーションがないとうまく検出できないことがわかった。おわりに　データセットの選定および，YOLOおよび PyTorch のライブラリを利用したサンプルプログラムの作成には，ChatGPT-4o を利用した。ChatGPT-4o に最初に紹介されたAlminaWong のモデルを用いて，YOLOを利用した映像における建築物の垂直境界認識から始めてみたが，リアルタイムでの検出は申し分なかったところ，検出の精度が非常に悪く，しかも建築物だけではなく，高層ビルの窓なども建築物として認識されるような状態であったので，他のトレーニング用のデータセットを求めることにした。Drone-BD と図 2　Drone-DB データセットによって構築された推論モデルによる境界検出図 3　Dron Building データセットによって構築された推論モデルによる境界検出―26―千葉商大紀要　第 63 巻　第 1号（2025 年 7 月）DroneBuilding のデータセットから推論モデルを構築したが，トレーニング用のデータの個数には関係なく，アノテーションの品質の良さが，垂直境界認識の精度をあげることがわかった。今後は，自前で撮影した画像について，適切なアノテーションを手動でつけるソフトウェアを開発し，データ数は少なくても高品質なドローン用のトレーニング用のデータセットを作ることを検討している。　この研究ノートの段階では，ドローンのカメラから撮影された映像からの垂直境界認識しか検証していないが，次の段階では，それぞれに対して，ZoeDepth（11）などを用いて，深度認識させ，ドローンから建物までの距離を測定する予定にしている。また，この段階でも，Roboflowのセグメンテーション用のトレーニング・データセットから作られた推論モデルと物体検出（垂直境界認識）用のトレーニング・データセットから作られた推論モデルとの比較，Detectron2 との認識精度の比較，建築物以外の物体のアノテーションを持つトレーニング・データセットから作られた推論モデルとの比較など，まだ垂直境界認識の比較検証の余地は残されている。加えて，ドローンのカメラからみて，重なった建物の垂直境界検出の課題，および，現在の建物垂直境界の検出は，各画像からの境界検出になっているが，映像のフレーム画像間での検出情報共有（建物の同一性の認識）などの課題が残されている。 （2025.5.27 受稿，2025.7.9 受理）（11）ShariqBhatFarooqandReinerBirklandDianaWofkandPeterWonkaandMatthiasMüller,ZoeDepth:Zero-shotTransferbyCombiningRelativeandMetricDepth,arXiv,arxiv.2302.12288,2023,https://github.com/isl-org/ZoeDepth.―27―箕原辰夫：映像から捉えた建物の 2次元境界の検出〔抄　録〕　この研究では，ドローン（drone），UAV（unmannedaerialvehicle）やエアタクシー（airtaxi）の自動運転における衝突回避のために，運行範囲内にある建物の 3次元境界を持つ3次元地図の作成を目指す。この一連の研究ノートでは，その構築の手法を，段階を追って，4～5回程度で連載するものである。3次元境界の作成のためには，まず，ドローンなどのカメラによって撮影された映像・画像などのデータセットから，カメラの法面に対応した対象となる建築物の 2次元の垂直境界を得る方法をコンピュータに深層学習させる必要がある。そして，テスト映像に対して，リアルタイムに 2次元の境界を認識させて，その学習成果を評価する。次の段階では，カメラから建築物までの距離である深度（Depth）を映像から推定させる。加えて，対象となる建築物の法面とカメラからの視線の法線との角度により，建物の高さを推定する必要がある。第 3段階としては，映像における連続した画像から，建物の 3次元的な境界の推定を行なう。第 4段階としては，OpenStreetMapなどが持つ，運行範囲内にある建物の地面上の 2次元の水平境界と，第 2段階で得られた建物の高さから，建物の 3次元的な境界の推定を行なう。最終的な段階として，第 3段階で得られた建物の 3次元的な境界と，第 4段階で得られた建物の 3次元的な境界の調整を行ない，建物の高さ情報，および必要であれば地面上の境界情報を，OpenStreetMap の地図情報に反映させることを行なう。今回の研究ノートにおいては，最初の段階である映像から捉えた建物の 2次元垂直境界の検出の深層学習の方法と，複数の学習用モデルを用いて，それらの比較を記述する。―28―千葉商大紀要　第 63 巻　第 1号（2025 年 7 月）

映像から捉えた建物の2次元境界の検出 : 建物の3次元境界を持つ3次元地図の作成(1)

表紙

大塚, 茂晃

オオツカ, シゲアキ

OHTSUKA, Shigeaki

商経学部におけるアクティブラーニング(4）

奥付

苅米, 裕

カリゴメ, ユタカ

KARIGOME, Yutaka

公益法人に対する課税方式の研究

グェン, トゥイ

NGUYEN, Thuy

159VNU-UEB 創立 50 周年記念式典への出席と研究交流の記録プロフィールベトナム国家大学ホーチミン校人文社会科学大学卒業。静岡大学修士課程修了。東京経済大学博士課程修了。博士（経済学）。東京経済大学・武蔵大学非常勤講師。2022 年 9 月より一般社団法人アジア未来協会（AFA）会長。本学専任講師を経て 2024 年 4 月より現職。経済学専攻。千葉商科大学人間社会学部准教授グェン　トゥイNGUYEN Thuy2024 年 11 月 18 日（月）、ベトナム国家大学ハノイ校経済大学（VNU-UEB）創立 50 周年記念式典への出席、ベトナム国家大学工科大学（VNU-UET）人工知能研究センターの Tran Quoc Long 所長との研究交流を目的として、本学副学長の寺野隆雄教授とともにベトナムを訪問しました。その経緯と所感を報告します。記念式典は、ハノイ市の国家コンベンションセンター（National Convention Center, NCC）で開催されました。NCC はベトナム国内最大規模のコンベンションセンターであり、政府の公式行事や国際会議など、重要なイベントの開催地として広く利用されています。今回の式典は、VNU-UEB の 50 周年を祝う行事で、ベトナム教師の日（11 月 20 日）の祝賀セレモニー、VNU-UEB への第 3 級労働勲章授与式も兼ねた有意義な場となりました。式典には、トー・ラム共産党書記長をはじめ、中央宣伝教育委員会委員長のグエン・チョン・ギア氏、中央委員会書記兼中央党事務所所長のグエン・ズイ・ゴック氏、国会副議長のグエン・ティ・タイン氏およびレ・タイン・ロン氏、副首相兼外務大臣のブイ・タイン・ソン氏など、多くの政府要人が出席しました。さらに、元副国家主席、ベトナム奨学協会会長、国会文化教育委員会委員長、民族委員会委員長、教育訓練大臣、科学技術大臣、保健大臣、司法大臣、中央党事務所常務副所長、国防次官上将、国家大学学長、ホーチミン共産青年同盟第一書記、ハノイ国家大学党委員会書記、評議会議長、学長、ハノイ国家大学経済学部の党委員会書記、評議会議長など、多方面の要職者が一堂に会しました。また、各国大使（大使館関係者）、国内外の教育・行政関係者も多数参列し、式典は教育訓練省とハノイ国家大学の共催で、盛大かつ華やかに執り行われました。VNU-UEB に授与された第 3 級労働勲章は、同大学が 50 年間にわたり教育と革新に尽力してきた証であり、非常に感慨深いものがありました。特に、政府の要人をはじめ、国内外の教育・外交関係者が一堂に会し、未来への希望に満ちた盛大な式典を経験できたことに感激しました。さらに、式典は政府の公式ウェブサイトや 20 以上の報道機関、テレビ局などで広く報じられ、大きな注目を集めました。この場に立ち会えたことは、大変光栄であり、忘れがたい経験となりました。式典終了後には、寺野副学長とともに VNU-UET人工知能研究センターの Tran Quoc Long 所長との研究交流を行いました。研究分野に関する有意義な議論が交わされ、今後の共同研究の可能性についても協議しました。また、式典に先立つ 16 日の夜には、ホアビン公園で全学生と教職員が集うイベントが開催されました。VNU-UEB は、多くの優れた人材を輩出し、社会の発展に貢献してきました。歴史や学生の歩みを振り返るビデオが上映され、そこには、知識を求める情熱、革新への挑戦、そして未来を切り拓く精神が脈々と受け継がれていることが映し出されていました。この場から、学問の発展は単なる知の探求にとどまらず、人と人とのつながりや実社会との結びつきを通じてこそ成長していくものであることを、改めて実感しました。寺野副学長と私も出席し、海外からの大切な来賓として紹介される機会をいただきました。まさにベトナムならではの温かなもてなしで、驚きとともに感動を覚えました。今回の訪問を通じて、VNU-UEB から受けた温かい歓迎と細やかな配慮に感銘を受けました。VNU-UEBと本学との間に新たな信頼と友情の絆が築かれたことを強く実感しています。今後もこの貴重な関係を大切にし、さらなる連携と発展へとつなげていきたいと考えています。巻頭言

巻頭言

執筆者紹介　清　水　信　行　　　　千葉商科大学大学院政策研究科博士課程　苅　米　　　裕　　　　千葉商科大学大学院政策研究科博士課程CUC Policy Studies Review No.532025年２月28日　　発行編集・発行　千葉商科大学大学院政策研究科　　　　政策研究科委員長　栗　林　　　隆　　　　　〒272-8512　千葉県市川市国府台1-3-1　　　　　電　話　047-373-9755　　　　　ＦＡＸ　047-373-9790　　　　　ＵＲＬ　https://www.cuc.ac.jp　　印刷　株式会社　弘 文 社　　　　　〒272-0033　千葉県市川市市川南2-7-2　　　　　電　話　047-324-5977　　　　　ＵＲＬ　http://www.kobunsya.com本誌の全部または一部の複写・複製・転載・翻訳および磁気または光記録媒体への入力等は本院の許可を要します。

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