Abstract

雑誌掲載版当院で脳低温療法導入後5年間に脳低温療法を行った10例について検討した。予後良好6例,予後不良4例で,10例中8例は重篤な有害事象なく脳低温療法を施行できた。予後による比較ではSarnat分類II度とIII度で差を認めた他,院外出生児,高乳酸血症遷延例で予後不良の傾向が認められた。様々な予後の症例が含まれる中等度〜重度の低酸素性虚血性脳症児から脳低温療法適応症例を的確に判断できる指標はまだなく,その確立は今後の重要な課題である。また院外出生仮死児のさらなる予後改善のためには,広域な医療圏をカバーする迅速な新生児搬送体制の整備や新生児蘇生法の普及も重要と思われた

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