19 research outputs found

    A Survey on Mothers’ Help-Seeking for Childcare Support Services in Miyazaki City

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    本研究では、宮崎市において子育てをしている母親の公的相談機関への相談に対する基礎データを提供することにより、特に相談の主体である母親の心理的側面に焦点を当て、その実態を明らかにすることを目的とした。宮崎市内及び宮崎市近郊にて就学前の幼児(3歳以上)の育児をしている保護者(母親)1000名に郵送調査法による調査への協力を依頼し、返送された477名の回答のうち回答不備がみられた7名を除く470名の回答を最終的な分析対象とした。本調査で明らかになった主な結果は、以下の3つであった。1つ目は、自治体の相談窓口など悩み相談に特化した相談機関よりも医療や親子間の交流などその他の機能も果たしている相談機関の方が母親にとっては相談しやすい傾向にあり、子育ての悩みについての相談が日常的な関わりの延長として生起するものであることが示された。2つ目は、相談員に対しては情緒支援型よりも情報提供型の援助を多く求める傾向にあった。この結果は、抱えている悩みの質や大きさにより異なると思われるため、どのような悩みを抱えた母親がどのようなサポートを求めているのか、そのニーズに合わせた最適な支援を考える必要性を示した。3つ目は、相談に対するネガティブな態度よりもポジティブな態度を持つ傾向が高かった。この結果は、相談意図のような場面を想定した上での質問への回答において、母親自身の実際の経験や当事者意識がどの程度反映できたかという調査方法の課題が考えられた。本研究は、宮崎市だけではなく、同等の規模の地方自治体における子育て支援の潜在的な支援ニーズ、相談に影響する心理的要因を把握するための数量データを提供した。本調査が提供したデータを基に、子育てに悩む多くの親が公的相談機関に積極的に相談できる環境構築が期待された。7P論文Articledepartmental bulletin pape

    Actinomycotic infection in pregnancy: a case report

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    放線菌 (Actinomyces israelii) は子宮内避妊器具 (IUD: intrauterine contraceptive device) 関連の骨盤腹膜炎 (PID: pelvic inflammatory disease) の起因菌として知られている。妊娠中に検出される例は少ないが、重篤な子宮内感染症を来すことがある。今回我々は、妊娠中に放線菌感染を認めたが、子宮頸管炎・絨毛膜羊膜炎には至らず良好な周産期転帰を得た一例を経験したので報告する。24歳、4妊3産。第3子分娩後にIUDを挿入されていた。無月経を主訴に当院を受診。妊娠反応陽性、経腹超音波検査にて児頭大横径より妊娠28週と診断した。初診時に子宮頸管内にIUDを認めたため、抜去し細胞診に提出したところ、放線菌の菌体を認めた。腹痛、発熱といった感染徴候は認めなかった。妊娠32週よりアモキシシリン (AMPC) 1g/日内服加療を開始し妊娠管理を行った。40週5日、3217g男児を自然分娩した。分娩後もAMPC内服は継続し計6か月行い、全経過を通じて骨盤腹膜炎は認めなかった。IUD挿入中の妊娠を認めた場合には、IUDの細菌培養検査に加え細胞診検査も施行することで、放線菌感染をより的確に診断しうる可能性がある。Actinomyces israelii is known as the causative bacteria of pelvic inflammatory disease (PID) associated with intrauterine contraceptive devices (IUDs). There are few reports detected during the pregnancy, but it can lead to serious intrauterine infections. We report a case in which actinomycete infection was observed during pregnancy, but cervicitis and chorioamnionitis did not occur and a good perinatal outcome was obtained. The patient, a 24-year old woman with 4 gravida and 3 para used IUD after her third birth. She received obstetrical examinations and was diagnosed with 28 weeks of gestation by transabdominal ultrasonography at our hospital. We detected the IUD in her uterine cervix and removed it to check the cytological diagnosis during the initial visit. The result of cytology revealed the presence of Actinomyses. She had neither abdominal pain nor fever. Amoxicillin (AMPC) 1g / day oral treatment started from the 32 weeks of gestation. The patient spontaneously delivered a weighted 3217g boy at 40 weeks and 5 days. The oral AMPC administration was continued for a total of 6 months. She had no pelvic peritonitis throughout the clinical course. If pregnancy is observed during IUD insertion, it may be possible to more accurately diagnose actinomycete infection by performing cytological tests in addition to IUD bacterial culture tests.journal articl

    The Effects of Feelings about Child-Rearing and Attitudes on Mothers’ Help-Seeking for Child Care Support Services

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    本研究では、子育て支援サービスを提供する公的相談機関に対する母親の援助要請に焦点を当て、母親の育児に対する感情(育児感情)と信念(母性愛信奉)が、援助要請態度を媒介して援助要請意図に影響を及ぼす一連のプロセスを示した仮説モデルを検証することを目的とした。宮崎市内及びその近郊にて就学前の幼児(3 歳以上)の育児に携わる母親1000名に調査協力を依頼した。質問紙が返送され、かつ回答に不備のなかった470 名の回答を分析対象とした。仮説モデルに従い共分散構造分析を行った結果、育児感情及び母性愛信奉から3 つの援助要請態度を媒介して援助要請意図に影響を及ぼすいくつかのプロセスが明らかになった。このうち、利益とコストの態度を媒介したプロセスについては、いずれも子どもにとっての利益とコストを媒介したパスが有意であり、母親自身にとっての利益とコストの態度を媒介したパスはいずれも有意ではなかった。これらの結果より、子育ての悩みに関する母親の公的相談機関に対する援助要請については、母親の精神状態の解決に動機づけられているというよりも、その原因となっている子どもの問題を解決させることに動機づけられていることが明らかになった。こうした結果は、公的相談機関に対する母親の援助要請促進を促すには、援助要請が子どもにもたらすポジティブな影響を強調することや子どもと担当職員間の良好な関係づくりなど、子どもに焦点を当てたアプローチが有効になることを示唆した。8P論文Articledepartmental bulletin pape

    Study to investigate mother’s mental health inhibitory factors and promoting factors:When is the mental health crisis coming?

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    母親のメンタルヘルス支援を有効に進めるには、メンタルヘルスに影響する要因を探り、メンタルヘルス危機が訪れる時期を特定して、適切な手を打つことが必要である。どの時期のどのようなライフイベントが強いストレッサーとなるのかを明らかにするため調査を行った。宮崎市内の0歳から3歳までの子どもを持つ母親(434 人)を対象に調査した結果、乳幼児を持つ母親にとってストレスの大きなライフイベントは、①母親自身の仕事に関する出来事、②家計に関する出来事、③家族構成の変化などの家庭の出来事、④夫婦関係に関する出来事であり、これらのライフイベントの発生時期についてもある程度特定することができた。また、母親にとって日常的なストレスイベントは、①行動制限、②子どもをめぐる突発的事態、③こどものしつけ、④夫婦関係であった。一方、ストレスを解消し、元気づけてくれるようなリカバリーイベントとして、①子どもの成長を感じる出来事、②夫が家事や育児を手伝ってくれること、③友人と会話、④同僚の気遣いなどがあげられた。今後、適切なタイミングで介入するなど、母親のメンタルヘルス向上のための対策が必要である。7P論文Articledepartmental bulletin pape
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